序章 「脳」の伝統と喩えと神経学 脳は可愛いがってあげなくっちゃ
はじめに
アプローチの仕方 伝統 メタファー(図像で) 神経学(fMRIと患者の実例)
「脳」に近づくには色々なルートが有る。
代表的なのが、伝統、喩え、科学。
どれも一長一短で、帯に短し襷に長し。
伝統は、かたちに囚われてTPOには対応できず、
喩えは、その理解の仕方の真偽は確約されず、
科学は、事実を結ぶ因果の線は特殊時空の例に限定される
私たちの脳がしている珍奇な行いを馬鹿にするのではなく、神のように崇めるのでもなく、よりそってみようとするのがこのエッセイの目標です。
珍奇な現象が一般に認知されるためには
1 確かに実在する現象であること
2 すでに知られている原理に基づいて説明できそうなメカニズムがあること
3 現象そのものだけではなく、それがみんなにとって重要な意味を持っていること
となかなか道のりはたやすくない。しかし脳は私たちの拠り所なのだから、ちょっとずつでいいから抱きしめてみたい。
伝統のアプローチ
脳の字源は、月(肉)とからできたもので、右側は、ひよめき(頭蓋骨の縫合部分)とその上に髪の毛だと言われている。
Cf.「思」も心で感じたことを田(ひよめき)で表してみればというのが語源
個人的にはの♨(温泉マーク)は、熱、、パワー、カミを表現しているのではないかと勝手に推定しちゃっているけれど、どうなんでしょう。
脳とは神経が発達してできた器官。体内にこの神経のネットワークが拡がっているのはヒトだけではない。
微生物のゾウリムシには神経がないけれど、クラゲには一番単純なものだけど神経はある。当然、昆虫にもあって、体の節々にも神経が集まっている部分がある。
これらのことを古今東西の人類の先達たちは諺として伝統に残してきた。
「一寸の虫にも五分の魂」があるというのは神経管があることに関係があるのではないか?神経管がない植物や微生物に魂があるという諺をまだ知らない。「いのち」(生命体)があれば神経がなくても魂性はあると思うんだけど、個人的には。
まずは伝統を一言で表現する「頭」の特徴を表現した「 ことわざ」から幕を開けよう。
頭隠して尻隠さず ( あたまかくしてしりかくさず )
雉は、首を草むらの中に隠しさえすれば、尾が丸見えでも平気でいる、ということから、 悪事や欠点を、自分では完全に隠したつもりでいても、その一部分が現れているのを知らないでいることをいう。
頭でっかち尻つぼみ ( あたまでっかちしりつぼみ )
初めは大きいが終わりは小さいこと。初めは威勢がいいが、終わりはだらしなくなること。
頭を剃りても心を剃らず ( かしらをそりてもこころをそらず )
髪を剃って形だけ僧になっても、心は俗人のままである。 内心煩悩の去らぬこと。
焦頭爛額上客となる ( しょうとうらんがくじょうかくとなる )
火事がおこる前に、予防する方策を立てた者はほめられず、火事がおこってから頭をこがし、額をただらせて救った者がほめられる。 根本を忘れて末節のみをよしとすることのたとえ。
「焦頭爛額」は、頭をこがし、額をただらかす。つまり、一身を投げ出して消火に従うこと。 転じて、事変の渦中に身を投じて奔走すること。
心頭を滅却すれば火もまた涼し
どのような苦痛に遭っても、これを超越して心に留めなければ、その苦痛を感じない。
【参考】 甲州慧林寺(えりんじ)の禅僧快川(かいせん)が織田勢に寺を焼き討ちされた時、火炎の中でこの句を唱えた
鰯の頭も信心から ( いわしのあたまもしんじんから )
信じて拝めば、鰯のようにつまらないものでも、ひどくありがたく思われる、という意味。
【参考】 節分の夜、鰯の頭をひいらぎの枝にさして門口につけ、悪鬼を追い払うまじないにする風習がある。
偽りの頭に宿る神あり ( いつわりのこうべにやどるかみあり )
神は正直の頭に宿るものと思ったらまちがいだ。 うそを言って金をもうける商人にも宿る神があるということ。
踵で頭痛を病む ( かかとでずつうをやむ )
見当違いの心配をすること。まとはずれの心配のたとえ。
実るほど頭のさがる稲穂かな ( みのるほどこうべのさがるいなほかな )
内容の充実している人ほど謙虚である。
百尺竿頭一歩を進む ( ひゃくしゃくかんとういっぽをすすむ )
工夫をこらした上に更に工夫を加える。登りつめた百尺もある竿の上にあって、更にもう一歩進める。 高い頂上を極めても、それに満足しないで更に一歩上る。前進の上に前進を図る。
他人の疝気を頭痛に病む ( たにんのせんきをずつうにやむ )
他人の腹痛を心配同情して自分も頭痛になる。 直接自分に関係のないことに、余計な心配をする愚かしさをいう。 「疝気」は、漢方で大腸・小腸・腰部などの痛む病気。
人の蠅を追うより自分の頭の蠅を追え ( ひとのはえをおうよりじぶんのあたまのはえをおえ )
他人のことはよく見えて気になるが、自分のこととなると同じことでも気が付かないものである。 他人の欠点をあれこれ言って世話を焼くより、自分にも同じ欠点があることに気付いて、直すことが先である、という意味。
神話がもつ何層にも重なっている深い意味
どれも脳の特徴を、たった一言で、わかりやすく後世に伝えている。と同時に諺の弱点は一文なので独善的になってしまいTPOの変化には対応しづらいところ。
しかし諺に比べて、TPOに対処しているのが古今東西にある神話だ。神話には理性だけでは理解できない記述が多い。ヒトが書いたとうことは、、当然のとして脳を使って書いたのだが、合理的な思考では誤謬と判断するしかないものが含まれているのはなぜだろう。おとぎ話や架空の話や魔法の話が次々と連なっている。なぜそんなものを書き留めただけではなく、現代に至るまでヒトはこような非合理的なストーリーを読み続けているのだろうか?
ここでの大胆な仮説は、神話には合理的な意識の奥に眠っている無意識の世界を表現しているために、後世の人々をも魅力してやまないのではないだろうか?
ヒトが睡眠時の夢の中や日常生活の合間で遭遇する摩訶不思議な事実の積み重ねる体験から、合理性だけでは説明できないことが神話の中の話に似ていることに気がついた時に惹きつけられるのが理由の一つではないだろうか?
一見すると不合理な作り話のような神話も、これらをヒトの無意識の話や、生命体のカラダの神秘の話や、奥深くで機能している脳の話だと解釈してみると、これらの不合理性の中にもいくつかのルールが見えてくる。
神話を体験するということは、脳内で起きていることをカタチにする踊り歌うエンターテイナーみたいだと感じたことはないだろうか? 空想imaginationという翼をつけたリアルな話こそが神話ではないかと。
このように、神話はたしかに魅力あふれるヒトの無意識を表現していると仮説することはできるが、これらを解釈してくれる先輩や場所があまりにまだ少ない。また解釈もまちまちであり、良く言えば多様性、事実はあやふやで頼りにならない。
これについては最終章でもう少しだけ触れてみます。
そのうち世界の神話を脳やカラダの話として再解釈を試みてみたいが、今回は、早々と次のテーマへ。
次のアプローチは、喩え
ヒトが大脳皮質で何かを理解する時に二つの方法があります。
分類して名前をつけることで満足する方法、そして因果関係を五感(言葉や絵や音や香や味や触感)と意識で結びつける方法です。
この2つめの方法である結びつけがメタファーやアナロジーという「たとえ」のことです。
脳は形があるので写真をとれますが、形のない意識を図に例えてみたらどうなるのでしょうか?
脳機能学では、脳を大きく分けると
大脳新皮質・大脳旧皮質
大脳辺縁系
脳幹
の3つもしくは4つのパートに分かれ、「自己」はまだ脳のどこにあるのかは限定されていませんが、ここでは、皮質が活動しない時には自己意識は発生しないので、大脳皮質と「自己」には深い関連性があると推定して話をすすめます。
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部位 |
機能 |
把握方法 |
関連器官 |
意識の内外領域 |
人口密度 |
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新皮質 |
一般化 |
法則 |
自己意識 |
意識 内 |
過密 |
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旧皮質 |
感覚・運動 |
因果関係 |
感覚器官 |
意識 内 |
密 |
|
大脳辺縁系 |
感情・条件反射 |
波動 |
循環器系器官 |
無意識 外 |
疎 |
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脳幹 |
いのち・反射 |
融解 |
消化器系器官 |
無意識 外 |
過疎 |
ここで人口密度の話が出てくるのは突飛ですが関心がある方はエッセイ・人口密度の法則を参照してください。
自己意識の生成図
自己意識の形成過程を図にするには、どんなメタファーやアナロジーがあるのかと考えてみたところ、細胞の分化と成長の図が腑に落ちました。意識を図柄にしたことがないからあれこれ考えましたが、果たしてこれが喩えになっているかどうかは皆さんのご意見を後で聞かせてください。
小学校の理科で習う細胞分化の過程で起こる、表皮の陥没は内胚葉となり消化器官に分化していくのだが、その後に外胚葉にも内胚葉と同じような陥没が起こり、それらが神経系(脊髄・脳幹・脳)に発達していく。
この過程をメタファーとして「意識」にも類比してみる。
外胚葉が分化して成長を続け、ある時点で、表面が内に落ち込んで凹みができる。この凹みが意識である。
そしてこの凹を閉じて◎にすると自己意識が発動する。
ちょうどそれは、ヒトの目ん玉のようなもので、眼窩から外を覗いているのが意識である。内部の身体も自分自身なのだが、凹みの意識から外側は見えても内側は見ることはできない。
そして瞼を閉じると、外界の情報を遮断して、自己意識がついに働き始める。
原腸胚
動物の発生では、まず卵割の進行によって卵割腔が形成され、胞胚期となる。その後、胞胚における細胞層の一部が卵割腔の内部に入り込む形で新たな袋状の構造が形成され、これが原腸となり、それによって生じる口が原口である。そのような変化が起きる間の時期を原腸胚期(Gastrula)と呼んでいる。
ちょうどソフトテニスのボールを指先で押して、その壁を内部に押し込んだような形である。このとき指の入っているところ、およびその周りのゴム層が原腸、指のつっこまれているところが原口である。
原腸胚に続く段階として、脊索動物では神経胚期がある。胚の表面の背側の外胚葉が厚くなり、
板のような構造の神経板ができる。やがて、神経板の中央 に神経溝という溝ができる。神経板の両側のひだは高さを 増して内側に折れこみ、合着して神経管を形成する。
最後のアプローチは、神経学(fMRIと患者の実例)
病気や怪我で脳が損傷することによって変化した患者の特徴や、fMRIを使って脳内の電気信号を計測して脳というブラックボックスを外から一つづつデータを取って仕組みを推定していくアプローチ方法だ。
メリットはMRI装置を使うことで、どの部位がどのような働きと関係があるか、指摘することができる。デメリットは関係があることが分かっても、そこにどのような因果関係があるかは推察するしかなく、理解するには結局のところは、分類することとメタファーで理解するしか大脳皮質(自己意識)にはできないということだ。
だが、場所を特定できることや数多い症例からブラックボックスの内部の仕組みの推論を立てることができるので画期的な手法だ。
脳内図像の例
脳の特定の領域が傷ついた場合 右が前方
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左が前方
頭頂葉
前頭葉
後頭葉
小脳
側頭葉 脳幹
前頭葉の損傷
一般に前頭葉へのダメージは、問題を解く、計画を立てて行動するなどの能力を失う原因になります。
たとえば道路を横断する、複雑な質問に答えるなどができなくなります。 随意運動を調節している前頭葉の後部が損傷すると、脱力や麻痺が起こります。
左右の脳は反対側の体の動きをコントロールしているため、左の大脳半球が障害されると体の右側に、右の大脳半球が障害されると体の左側に脱力が起きます。
前頭葉の中央部分がダメージを受けると、眼球を動かす、複雑な動作を正しい順序で行う、言葉を話すなどの機能が障害(表現性失語)されます。
前頭葉の前部が損傷すると、集中力がなくなり流暢に話せなくなる、質問に対し無関心・無頓着になり反応が遅くなる、あるいは社会的に不適切な振る舞いを含む自制心を欠いた行動を取るなどが起こります。
自制心が働かなくなると異常に陽気になったり、落ちこんだり、極端に論争的になったり、消極的になったり、あるいは下品になったりします。
自分の行動がもたらす結果に関心がないように見え、何度も同じことを話したりします。
頭頂葉の損傷
片側の頭頂葉前部が損傷すると、反対側の体にしびれと感覚障害が起こります。
患者は感覚の位置と種類(痛み、熱さ、振動など)を識別するのが困難になります。
頭頂葉後部への損傷は、左右の方向がわからなくなったり、計算や絵を描くことができなくなったりします。
右頭頂葉へのダメージは、髪の毛をブラシでとく、服を着るなどの簡単な動作ができなくなる失行症の原因になります。
頭頂葉に突然ダメージを受けた人は、その障害の深刻さを無視して、体のけがの存在に気づかなかったり、否定することさえあります。さらに錯乱やせん妄が起きたり、自分で服を着るなどの日常動作ができなくなる例もあります。
側頭葉の損傷
右の側頭葉へのダメージは、音や形の記憶を障害する傾向があります。
左の側頭葉が損傷を受けた場合は、言葉の記憶や言語の理解能力が著しく低下します(受容性失語)。
側頭葉の一部が損傷すると、人格が変わってしまって堅物になったり、狂信的になったり、性欲がなくなったりすることがあります。
後頭葉の損傷
後頭葉には、重要な視覚情報を処理する中心があります。
後頭葉の両側が損傷すると、眼球自体は正常に機能しているのに眼が見えないという皮質盲が起こります。
皮質盲の人の中には、自分の眼が見えないことに気づかない人もいます。
後頭葉の前部が損傷すると、見慣れているものや人の顔を認識できなかったり、見えたものを正確に判断できなくなったりします。
帯状回cingulum, cingulate gyrus
帯状回は大脳辺縁系の各部位を結びつける役割を果たしており、感情の形成と処理、学習と記憶に関わりを持つ部位である。また呼吸器系の調整とも関わりを持つ。
線条体striatum
快楽を感じる報酬系の一部
運動機能や意思決定への関与の神経過程にも関わる
背外側前頭前野 DLPFC
前頭前皮質 prefrontal cortex、PFC 3領域に分類する
前頭前皮質背外側部 (dl-PFC);
眼窩前頭皮質 (OFC) と前頭前皮質腹内側部 (vm-PFC)
前部、及び腹側帯状皮質
前頭前皮質腹内側部 (vm-PFC)
島皮質 insular cortex
大脳皮質の一領域で痛みや嫌悪の反応に関与
前頭葉の3つの部分
前頭前野は肉眼解剖学的に、背外側面、眼窩面、内側面(前帯状回)の3つの部分に分類することで、次のようなことが推論されます。
•うつ病は、背外側前頭前野、眼窩前頭前野、前帯状回の3つが軽く変調を起こしている。非定型うつ病は、眼窩前頭前野が特に、機能低下が起きている。人によって、その程度が異なるために、軽症、重症の違いとなる。
•激しく怒る障害があるが、眼窩前頭前野の機能低下が起こっているのだろう。
•子どもの問題行動も、背外側前頭前野や眼窩前頭前野の機能障害があるかもしれない。
障害される機能 |
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背外側前頭前野 |
作業記憶(ワーキングメモリ)の低下 注意集中、注意制御機能の低下=物事に集中できない。持続性、選択性、分配性。 判断力の低下 目標達成のための企画遂行、計画性、問題解決能力=目標設定、計画をたて、それにそって行動し、モニタリング、行動を制御。 学習能力=経験から学習できない、新しいことが学習できない。 我慢できない 行動・発話:を行うにあたり時間の前後関係を統合的に調節する。 自発性=自発性に乏しくなる。口数が少なくなる。発動性、発話。 保続傾向、固執傾向=いったん誘発された反応や知覚が不適切に繰り返される。構え(セット)の転換障害。 関心、興味=無関心、周囲に対する関心、興味を失う。セックスに対する興味を失う。 自信の喪失 |
眼窩前頭前野 |
前頭前野眼窩部は大脳辺縁系との連携があり、この部の障害では辺縁系の活動の調整、統合に障害が生じる。 抑制力の低下=衝動をおさえられない(いわゆる強迫性)。 衝動的行動=性急、考えずに行動する、爆発的、攻撃的行為、怒りっぽい、不適切な言動(わいせつな発言や行為、悪ふざけ、軽薄な行為、窃盗、過食)など、自己制御ができず、それが適切でないことを意識しているが反社会的行動に走ってしまう。抑制のきかない、無神経な、場面に不適切な行動がみられる。 無茶な判断・行動= 意思決定をする際、前頭眼窩部障害患者は不利益な結果を恐れず、高いリスク(結果として大成功か大失敗につながる)を冒すことがあるという。これは辺縁系との連絡が途絶えることとも関与しており、単なる脱抑制、衝動的な行為の結果ではないという。 転導性・被刺激性の亢進 =すぐ気が散って本来の行動が中断する、模倣行為、。 思いやりの欠如=周囲に対する思いやり、配慮が欠けてくる。つまり相手の気持ちを読む力、同情心、感情の移入などが損なわれる。 対人関係の問題=この部の障害での企画遂行障害は感情や衝動統制、対人関係の調整ができないことに原因があり、背外側の障害でみられるような記憶力、注意力、作業記憶などの認知機能には明らかな異常はみられない。知能検査も正常である。 |
前帯状回 |
この部に関係するのは帯状回と補助運動野であり、この領域の機能のバランスが崩れることによって様々な症状がみられる。 発動性低下、意欲低下、発語低下、運動量低下、無関心、無感動 |
(注1)
「脳血管障害と前頭前野」重野幸次( 「Clinical Neuroscience」(月刊 臨床神経科学)、中外医学社、2005, Vol.23 No.6 特集、前頭前野をめぐって。667頁)
参考資料
内側即頭葉 EEG電極実験 映像とニューロン活動の関係性
脳の記憶形成の中核 海馬の隣
欲望
前頭葉の前部帯状回と辺縁系の関与が必要。
見るとは何か
百聞は一見にしかず 見る領域は3倍
ヒトはスクリーンを見るようではなく、脳内では40の領域を合わせて「見た」という感覚をつくる。
見るとは、対象物に名を与え、記憶、感情、方向性、色、形、どうする?(闘争fightと逃走flight)、好き嫌いなどに分解して、その後に一つにまとめる。
このうちに一つでも機能しないと「失認」する たとえば友人の顔が思い出せない これを容貌失認という。
見たことと記憶の中にある感情が結びつかないと「見た」ことにならない。
見た、とは、感覚ではなく学習の結果。
空をみてキレイと感じるのは以前にキレイなものを学習したから。
カヌーしか見たことのないヒトは目の前に帆船があってもそれが船だとは見えないという嘘のような植民地時代の話がある。
仮説
意識の層 観ている自分と大脳皮質のエキスパートたち
見える世界の専門家たち 空間 視覚
前頭葉 左脳 司令官 分解 力→形
前頭葉 右脳 形の全体性 矛盾を発見 形→力
見えない世界の専門家たち 時間 聴覚
側頭葉 左脳 形→力 全部がつながる感覚
側頭葉 右脳 力→形 音やカタチの記憶
時間と空間 学習と記憶
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五感 |
芸術 |
脳機能 |
領域 |
Statement |
データ |
時間 |
聴覚 |
音楽 |
側頭葉 |
言語 |
陳述 |
少ないビット |
空間 |
視覚 |
絵画 |
頭頂葉・後頭葉 |
イメージ |
非陳述 |
多いビット数 |
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関係 |
文法 |
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論理性 |
抽象度 |
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時間 |
主語・述語 |
名詞 |
概念concept |
論理 |
Metaphor |
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空間 |
関係性 |
動詞 |
観念sense |
直観 |
Concrete |
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入力 |
中枢神経 |
意識 |
出力 |
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時間 |
時間必要 |
速い処理 |
自動 |
速い |
受容 |
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空間 |
瞬間 |
遅い処理 |
意識的 |
遅い |
積極性 |
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