デモクリトスの言葉の深遠さ
根本的な疑問
この世界は、いったいどうなっているのか?
事物の本質を知りたい探究心、好奇心
万物の根源とは?
神話における神々が作ったという説明ではなく、事物の性質それ自体の内側に答えを追求しようとした。
これを観察、批判的思考と呼ぶ
自然現象の多様性は、なんらかの単純な事象に還元できるはずである。
物質的レベルにスポットライトをあて、心や霊のレベルを排除する視点である。
ミレトスのレウキッポスとその弟子 アブデラのデモクリトス
万物の根源はアトムと空虚(すなわちアトムと無アトム)である。
アトムすなわち原子とは、「それ以上分けられないもの」という意味であり定義である。
物質には最小単位があると考えた。 木の車輪がすり減ることを観察して想像した思考力である。
洗濯物が乾くのは、水の粒子が衣類から離れていくから
デモクリトスの原子の説明
二十数種のアルファベットがさまざまに組み合わさり、悲劇や喜劇や滑稽譚や壮大な叙事詩が作り出されるのと同じように、基本的な原子がさまざまに結びつくことで、限りない多様性を備えた世界が生まれる。
この例えが過剰一般化
アルファベットは観念のシンボルである 彼の原子も観念であり、これ以上分けることができないものという定義に矛盾がある。
彼の誤謬は物質には最小単位がある、
そして少数の要素の組み合わせによって多様なものが生み出される、ということである。
シンプルな構成
118個の原子が発見されている。これらの粒子の組み合わせによって、目に見えている世界が構成されている。
現代物理学では
原子は最小単位ではない。 実際は3つの粒子(陽子と中性子と電子)の組み合わせでしかない。
原子は万物の根源ではない。それは5%未満である。ダークマターとダークエネルギーが95%
1803 ドルトンの原子論
1869 メンデレーエフの周期表 化学を説明する便宜的なもの
1897 マッハ「原子が存在するなどわたしは信じない」
1906 アインシュタインのブラウン運動に関する論文
細かい運動をするのは水が粒子からできており花粉粒子にランダムにぶつかるからである。
こうして物質は原子からできているというのは正しい。
ファインマン
何らかの天変地異が発生し、あらゆる知見が壊滅の危機に面した時に伝えたい一文は
「万物は原子からなる」
古代ギリシャなど
モナドは「一番目」、「根源」、「本質」、「基礎」としてギリシャの哲学者によって参照される象徴であった
一元論には様々なタイプがあるが、それぞれの理論において究極とされている存在は、"Monad"(モナド)という言葉で呼び表される。モナドという言葉は「単一の、単独の」といった意味を持つギリシャ語 μόνος (モノス)に由来し、古代ギリシアのエピクロスやピタゴラスによって最初に用いられた。
以下に掲げるソクラテス以前の哲学者が、世界を一元論的なものとして記述している。古代ギリシャではそれは、おおむね「アルケーは何か?」という問いに答えるような形で表現された。以下、論者とそれぞれの考えの主旨を記す。
ターレス - 万物のアルケーは水である。
アナクシマンドロス - アルケーは「アペイロン」すなわち無限な何かである。世界はなんらかの一つのものであるが、われわれがそれを知ることはできない。
アナクシメネス - アルケーは(pneuma、プネウマ、気息、空気)である。
ピタゴラス - アルケーは数である。
ヘラクレイトス - アルケーは火である。火のもとで万物は流転する。
パルメニデス - アルケーは一である。世界は不動の完全な球面であり、不変、不可分である。
ミレトスのレウキッポスとその弟子 アブデラのデモクリトス - それはアトムと空虚(すなわちアトムと無アトム)である。
アナクサゴラス - アルケーは宇宙的精神である。
(以上に対して、エンペドクレスは地、空気、火、水の四元素説を唱えており、一元論ではない)
また、ソクラテス以降の哲学者の中では、
ティアナのアポロニウスなど新ピタゴラス派の人々が、モナドすなわち一者を核に置いた世界観を立てている。
ヌメニオスの著作に影響を受けた中期プラトン主義が、モナドすなわち一者から世界が流出したと述べている。
ネオプラトニズムも一元論的である。プロティノスの教えによれば、世界は神聖超越の神すなわち「一者」であり、この一者からさまざまな世界が流出する。ヌース(神なる精神)、プシュケー(宇宙の魂)、コスモス(世界)は、一者から流出したのである。