日本人はなぜ狐を信仰するのか 松村潔
3の意味
1 陽 能動 天
2 陰 受動 地
3 形 中和 人
古事記
ハワイのフナ教
スーフィー 御者・馬・馬車 知性・感情・身体 能動・受動・中和
生命の本質や感情を牛に例える十牛図
ワーグナー ニーベルンゲンの指輪
ロード・オブ・ザ・リング
伏見稲荷神社 上下中 サルタヒコ・オオミヤノメノカミ・ウカノミタマノカミ 火・水・食べ物
西村大観 主体を客体とみなす上位の意識が「真如」
一夫一婦制と一神教との関わり cf. 八百万の神
二つの三組
能動・受動・中和 この世 陰陽活動に縛られて異なる次元に行けない
中和・能動・受動 古事記・カバラ・フナ教
Cf. 男女の愛を謳うものが増えたハワイアンダンス アメリカに征服される以前は山と海と火山
意識の活動を一つの世界に閉じ込めるためには、内部の引用に関心を集中させれば良い。
逆に開けるためには、陰陽を結合させて中和させれば、内部の働きは静止するので、その世界の外にある次元について関心が移行する。
中和とは何か
意識は指向性を持ち、ある方向に射出される時にのみ意識が働く。
中和とは意識の指向性が消失している状態のことだ。具体性がなく、緊張がなくなり、体はゆるくなり、意識は漠然として、「ゆめうつつ」の状態だ。夢と現実のあいだの世界。明け方と夕方の世界。
幼児と翁の世界、性分化されていない世界。
上位の腹と下位の頭が結びつくことにより中和が生まれる。 アメノウズメとサルタヒコの一体化した瞬間に門が開く。
内部のパーティションに気にならない時にはじめて外の世界を発見できる。
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始まり |
コスモス(世界) |
理解力 |
ゆめうつつ |
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陰陽 |
能動→受動 |
閉じる |
硬直 |
現実性 |
因果関係 |
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中和 |
中和 |
開く |
柔軟 |
曖昧 |
同じ |
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他の世界を認めないためには、日々を忙しい行為で埋め尽くし、心の空白を作り出さないようにしようとする価値観。心を空白にすると、異なる物や非合理なものが入り込んでくるくからである。
社会の役にたたない人、歯車になれない人、無駄な時間を費やす人、ホームレス、老人、幼児、これらの人には異界の世界を呼び込むことができる。
囲い込むこと 鳥居をくぐる意味
ヘブライ語のヘトとは囲い込みや垣根を表す タロットの戦車のカード
母が子に熱中する時には、父と母の関係は距離を作り、母と子の密室の関係が作り出される。これが父をあらわす天との関係に遮断の屋根を作り出す必要がある。天蓋は神社では鳥居をあらわす。千本鳥居を歩くことは、囲われた世界での意識を強化することをあらわす。狭い大地母神の子宮を歩くイメージ。
大地母神と人との間の往来は戦車や狐に乗って向かっていくか、もしくは女神が動物に乗ってこちらにやってくる。
生々しい女性力(善と悪の両方の原初の力)が個人の意思の世界にやってきた時は、「あなたは特別」、という特権を与えることを意味する。メッセージは動物が運んでくる。
動物によって持ち込まれる力は違う。
エジプト神話
長男オシリス
長女イシス 治癒力 むすひ産霊「むす」は生じる「ひ」は霊威の意。天地・万物を生み、成長させる霊妙な力
次男セト
次女ネプチュス typhon台風 イシスと共に泣く女 ハピ(ナイル川)
ナイル河のデルタを襲った暴風、その後の自然の治癒力の神話
生産性と死は同じ神
生命の樹 陰の原理ビナー → 個の原理 ゲブラー 繁栄
個の原理ゲブラー →陰の原理ビナー 死滅
人の世界から根源的な原理への回帰という方向は「死」をもたらす
反対は「繁栄」
Cf.上から下 弁財天 下から上 暗闇天女(弁財天の姉)貧乏神
裏表の顔でベクトルが180度違う
二つの流れ 上から下 下から上
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方向 |
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感情 |
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上下 |
空有 |
限定化 |
エゴ高 |
深く濃い |
執着心 |
孤立 |
物質 石 |
下上 |
有空 |
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エゴ低 |
浅く薄い |
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同化 |
力 風 |
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美学 |
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無限 |
否定 |
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空 |
肯定 |
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無限の示す否定性は、空の示す肯定と通じる。極端に切れ味の良いカミソリの力。
思念を無化するには、それよりも上の世界に行くか、もしくはそれよりも下の世界に行くことによって実現できる。
シーソー運動
行き止まりの標識 空と矛盾 無と無限 これらの間を行ったり来たりしている。
凝固という方向に進むと、最後は砕け散り、成仏に向かう。
拡散の方向に進むと、最後には形をうみだし、この世が始まる。水蒸気が雨になる。
男であれ女であれ、人間はだれでも今いるこの現実世界から目をそらさずに生きていると信じるところにある。
つまり逆に、タントラは、精神的であれ、物質的であれ、あるいは性的であれ、自分を取り囲む生の営みに全面的に没頭するよう、我々の目を向けさせるのである。
固執と解放
夢や欲望は、心の中にある非物質的なものなので、それを形にするには練り続けて濃くする必要がある。
次のステップに二つの選択が可能である。
一つは願う者が、その念を排出して、自分の内側で感じる欲望ではなくすることである。これは念という力が形となって排出されることで、目に見える証拠物質となって目の前にすることである。すると欲望は消え去り、心理は空虚になる。 形にはまだなっていない不満とは、心理の充実であり、感情としては豊かさを所有している。
感情の所有は物質的な欠乏であり、物質的な充満は感情の欠乏である。
もう一つは、念を排出しないで、練り続けて、それを石化させることだ。そしてその石に自己を同化させて、身動きできない状態になることだ。このような囚われた状態は閉じた感情であり、他を受け入れることができないネガティブな面をあらわしている。他に対する拒否だ。限定とは他を否定するという意味である。この硬くなった石は欲望を持ち続けることができる。長く強く執着すれば、それは長く強く影響を与え続け、人はそれにとらわれる。
稲荷の秘宝 巻物・宝玉・神鍵
天地を開闢する言葉 布斗麻爾之御霊 フトマニ 太占
3つの宝玉 天・地・人
神鍵 神界への扉を開く方術
猿田彦とアメノウズメの結婚 性はより上位の次元に存在するコスモスの力を招き降ろすための儀式
娼 巫女 上位の力の降下 イシュタルの巫女 アポロンの巫女 ヴェスタの乙女 娼と聖は一体
聖と穢は同じ場所に混在する トリックスター 山口昌男
二つを明確に切り分けようとするができないので、白黒はっきりがつかずグレーゾーンになってしまう。
そうなると聖と穢の両方とも関わりたくないと思ってしまうのが都会人
西欧は魔女裁判の時代に人間から体を切り離し頭を常に優位にしたために、体と頭の中和であるものを神の領域として捉えたのが近代思想の暴走を招いた。
神の子であるイエスの神聖化に象徴される解釈が、西欧の価値観の根底にずっと流れている。
精神を示す頭と、物質を示す腹の対立する原理を調停する、真ん中の感情である胸が大切である。
頭が発達しても、腹が恵まれても、それだけでは胸にはいいことはない、重要なのは、胸に重心を置くことである。胸に重心を置くことが、この世に存在している価値である。
二つのあいだのバランスだけではなく、両方から独立した胸が、存在(生き方)の基準となることが安定であり、涅槃であり、自然である。
心臓が主導権をとり、頭と腹の両方と付き合うことではじめて、主体性に柔らかい安定感が生まれる。
頭と腹にとらわれない、胸としての存在からこの世を見つめることができるようになる。
ヘレニズムの宇宙観でも、人は創造神と異なり、直接に神が作った特別な生き物であるいう概念が打ち出されていた。ここから人は自然界のどんなものも開発対象とすることができることが許されると考えるようになった。
Cf.神が創造神と人間を作り、創造神が作った世界を人間がのぞき、そこに嵌ってしまったので、そこから元の世界に戻るのが人間の本来の使命である、という考え方。
ヘルメス思想における宇宙構造図
グノーシス思想 本来あるべき人間はもっと力の振動密度の高い場所に戻らなければならない
地球は間違った棲家 この解釈をした人は書斎の人 私の解釈は全てはすでにあるので、後は体験すること
禿げ岩のむき出し
一つの次元が異なる次元と接触する場所 性器、傷口
この場所が原因で、このコスモスや有機体は単独では独立せず、異界の影響に振り回される。
脆弱な縫合部の重要性はラカンもとなえている。
不要が重要に 中心と周辺
この世では不要な排除すべき部分とは、上下の異界とのつなぎの働きを持っている。中心では不要なものが、周辺では大切なものになっている。会社や社会では用のない弱者の老人が、辺境ではすべての鍵を握る翁に変貌する。
閉じている世界での役立たずは、他の世界では逆に役に立つ重要な始点となる。主体を一つにすることで成り立つ社会では、この役割を見ることができない。
占星術 松村潔
サビアン占星術
小曽根秋男のソフト
西洋占星術のシステム
時間数字としての自然数と
空間数字としての幾何図形分割の数字
の両方が組み合わされている。