プレーリーの図書館に住むの巻 1980年10月31日
プレーリー (Prairie) とは、北アメリカ大陸中央部に広がる大草原地帯。
冬の外気はマイナス20度、風が吹けば体感温度はマイナス30度を超える。
この中にある地方大学の図書館をわが邸宅とする
一年360日、朝は早くから夜は遅くまでいつでもドアをあけててくれる
個室もあるから集中作業から昼寝までなんでもOK
お湯も出るからスープもヌードルも食べれちゃう
マイ歯ブラシは百科事典集の裏、マイ手拭いは法律全集の裏に、しまってある
夕方には隣のジムで汗を流し、熱いシャワーを浴びた後の冷たい一杯はもう最高
世界はどこもがみんなの家、荷物を減らしてきままに暮らそう
毎日がおマツリのメトロポリス生活者の体は己の頭を冷やしたいと感じていたんだと思う。そして、この地の到着の初日がハローウィンだったこともあって、アメリカ中西部のミネソタの冬を4回続けて経験することになった。 ビザの問題で語学学校に2ヶ月の籍を置いた後に、セントポールにある大学の図書館に住むことにした。 夜は11時に閉まるので、近くにあるアメフトの競技場の真ん中に、雪を水で固めて「かまくら」を作り、図書館が開く朝まで、そこで勉強したりして暮らしていた。 厳冬のフィールドに来る者なんて誰一人いない。
入り口を閉めると氷の家は外がマイナスでも中はそれほど寒くない、ダウンを着て、靴下を二枚はいて、毛糸の帽子をかぶり、体を寝袋で包みこめば、ヒトの出す熱は温かい。というか暑い。
雪国の雪が溶ける前に、試験もパスして、アメフトのグラウンドから卒業した。
次は、友人の紹介で、料理を週に3回作れば一部屋を貸してくれる人の家に暮らすことになった。トウモロコシ畑が地平線まで続く、人口3000人の田舎町で暮らすキースの家だ。そこから仕事をしたり、料理をしたり、カレッジに通いながら生きていくことにする。
人間が生きていくには荷物はそれほど多くない。
必要なものは
防寒着と靴と帽子
下着は各2枚ずつ (洗濯するので)
ナイフとカップ
歯ブラシ
水筒
紙と鉛筆
懐中電灯と磁石
寝袋とマット
これらをいれる袋
以上、おわりっ。
体感温度 = 37 - (37 - t) / (0.68 - 0.0014*h + 1/A) - 0.29 * t * (1 - h/100)
t:温度(℃) h: 湿度(%) v:風速(m/s) A:1.76 + 1.4*(v**0.75)