5つの気の原理と鍛え方
気の癒し鍛錬編・気の原理と鍛え方
気が最も強く効果的に働く原理5つとその鍛錬法の解説。ツボや経絡への施術には欠かせない気の使い方、体の使い方を徹底解説。
1.
5つの気の原理まとめ
3.
気の原理2、シンクロ
4.
気の原理3 スピード
5.
気の原理4 腎経
6.
気の原理5 スパイラル
1.
気を鍛える方法まとめ
気の癒し基礎編に続き、こっからは気の癒し鍛錬編として実際に気を鍛える運動や基礎体力作り、身体の軸や重心(丹田)の使い方などの気と体を鍛える実践法をお伝えしていきます。
実践法の前に、気にはもっとも気が強く働く原理が5つあります。これはツボや経絡への施術法に関連するだけでなく、効果的に身体を使うためには必須の内容です。気の癒し、ツボや経絡への施術を学ぶことに興味のない方でも、日常生活でも必ず役に立つ内容ですのでご一読ください。
気の原理とは?
気の原理とは、気が最も強く働く原理です。身体が最も力を発揮できる原理といってもいい。
この5つの原理は施術だけではなく、武道やスポーツ、あらゆる身体の運動に関する技術ですから、皆さんに是非とも体得していただきたい内容です。
5つの原理を上手く使えば、意識的に身体の軸や中心がぶれることなく動くことができます。何事も身体の軸や中心が安定していないから素人くさく見えるんですね。
5つの原理が体得できれば、最小の力で最大の効果を出すこと、無駄な動きなく最高の力を発揮できること、これができるようになります。
なぜ気の原理を解説するのか?
なんで皆さんに気の原理を解説するのかというと、ツボや経絡への施術においては力で圧す、部分的に圧す、ということは相手のツボや経絡へダメージを与えることになるからです。
気でツボや経絡を圧さないと、ツボの底、経絡の底には届かない。
ツボや経絡は無意識に属するもの、それを自意識で・エゴで圧そうとすれば無意識の抵抗を受けます。
特にツボや虚の経絡は急所でもあるため、自意識を入れないでこれらに施術するにはどうしても気の原理を学んでいただく必要があるのです。
5つの気の原理
今回はまず気の原理を5つまとめてお伝えします。一つ一つがばらばらのようですが、実は5つとも全て繋がっている原理です。
そして気の原理は5つとも部分的な動きではなく全身を使った動きのコトです。意識的にこれらができるようになると、何事も簡単にものにすることができる。どんどん新しいコトを覚えられるようになります。
丹田、同時性、加速度、腎経、スパイラルの5つです。
気の原理1、丹田
このストレッチ・ツボブログでも丹田はよくご紹介していると思います。体を柔らかくする方法、腰のセルフケアや股関節のセルフケアなどでもご紹介していますが、身体の軸の中心が丹田だと思えばあらゆる症状に関連する部位です。
丹田=重心ではなく、分かりやすく説明するために丹田を重心と解説してきましたが、丹田はもっと大事なものです。
気の原理1のシンクロでもご紹介しましたが、丹田を中心に動くこと、これがもっとも安定して最大の力を発揮できる動きです。そして気の原理4の腎経上に丹田があるんですね、丹田の延長上に身体の軸がある、といってもいい。
丹田を鍛えること、これは東洋医学の健康法や日本の武道や芸能でもとても重視します。
丹田を中心に身体を使ったり、力を伝えたり、技をかけたり、丹田という気の中心を自分の身体の動きの中心とすること、これが最も気が強く働く動きです。そして丹田の動きには、前後の動き、上下の動き、回転、スパイラル、と4つの基本の動きがあります。
気の原理2、シンクロ
まず気の原理2は、シンクロです。
シンクロとはシンクロニシティ(synchronicity)、心理学では「意味のある偶然の一致」のことで、日本語訳では「共時性(きょうじせい)」「同時性」「同時発生」です。
心身の動きに関してですので、同時に動くことが最も気が強く働く、と思ってください。
同時に動くとはどういうことか? まず気の原理1でご紹介した丹田と全身のシンクロです。丹田と手の動きや足の動きをシンクロする、丹田と全身がシンクロするように動くと無駄な動きの何もないスムースな力強い力が発揮できます。
そして全身のシンクロ、手の指一つ動かすにも全身運動なんですね。これはスポーツなどをやりこんでいる方は自然とできる動きなのですが、手とか指だけとか、膝だけとか部分だけで動こうとしたり動かそうとするとまず怪我をします。
一瞬で動けるようにするには気の原理4の腎経、全身の腎経、全身にある程度のテンションをかけておくと瞬時に身体を動かすことができます。
イメージと身体のシンクロというのもありますね。何事もイメージ通りに身体が動けばいいんですもんね。でもそもそものイメージが貧困だと何もできない…。
だからイメージというのもとても大事なんですね。
他にも色々なシンクロがありますが、身体全体同時に動くこと、丹田と全身の動きをシンクロさせること、イメージとのシンクロ、これらが上手くできたとき気がもっと強く働くと思ってください。
気の原理3、スピード 加速度
まぁ、これはあんまり考えなくていです。スピードの原理とはゴルフのスイングのように加速して最高速の時点でボールを打って徐々に減速していくということです。
普通に考えれば普通の動きなんですけど、加速して力を増していくということですね。
初めから最高速ではなく、倍々の加速で動いていくということです。野球でバットを振るように、テニスでラケットを振るように、ゴルフでクラブを振るように、加速があってピークがあって減速があって、という動きです。これがもっとも無理がない動きなんですね。
気の原理4、腎経
腎経(じんけい)とは気の流れ、経絡の一つですが自分を支えるスジでもあり、身体が力を出すということは腎経なしには考えられません。
腎経とは身体のパワーラインと思ってください。腎経を意識的に使うことで、もっとも効果的に力強く動くことができます。
丹田も腎経に含まれますので、丹田と腎経も切り離せませんし、シンクロの原理ともこの2つは切り離せません。気の原理は5つまとめて一つと考えてもいいんですね。
気の原理5、スパイラル
自然界には直線の動きはない、と言いますがスパイラルとは螺旋のことです。
空手の拳もボクシングのパンチもねじ込むように打つのがコツです。スパイラルな動き、これが最も力を発揮できて最大の距離を稼ぐことができ、先ほどの腎経もスパイラルな動きをすることが最も腎経が強く働きます。
この動きは実はツボを圧すときにとても大事な動きになります。
気の原理・まとめ
5つの気の原理、シンクロ・丹田・スピード・腎経・スパイラルをご紹介してきましたが、これらを原理を意識的に自覚して動けるようにした鍛錬法があります。
原理の一つに丹田がありましたが、丹田の動きとしては丹田の回転・前後の動き・上下の動き、スパイラルの基本の4つの動きがあります。
この動きを5つの原理で行えるように鍛錬してほしいんですね。
スポーツお好きな人も格闘技やっている人も、ど〜も身体の動きがぎこちない方も疲れやすい方も、是非これからご紹介していく鍛錬法をお楽しみにしていてください。
気を鍛える方法・まとめ
Contents
気でツボや経絡を施術するためには自意識を入れない動き、ツボや経絡の底に届くような動きができないといけません。
気の癒しを学ぶ上での大事な気の使い方、体の使い方を習得するための内容ですが、5つの気の原理はあらゆるスポーツや運動、武道やダンス、様々な芸能に役立てるものでもあります。
気を鍛える方法・まとめ
気を鍛える運動法は5つあります。
気功や合気などでは練気(れんき)ともいい、気を練る運動法、気を強くする運動法です。
主に丹田の4つの動き、丹田の前後運動・上下運動・回転運動・スパイラル運動と腎経をシンクロさせた運動法です。やればやるほどに気が練れる、気が強くなる、身体を意識的に動かせるようになる鍛錬法です。
何はなくとも基礎体力
練気の前に、何はなくとも基礎体力が無いとお話にならない。
私も様々なセミナーや合気や施術、気功なども学びましたが、ど〜も気などにご興味のある方は、いかんせん基礎体力のない方が多い。
スピリチュアルに興味のある人っていうのかな、基本となる体ができていない人が多いんですね。
そういう方は、練気とか気がどうのこうのいう前に基礎体力作りが大事。
基礎体力がないとね、何事も続かないし、習得も遅い、遅いというか学ぶための基本ができていないと教えるほうも辛い…。
だから先に基礎体力作り、これだけはやっておいてね、というもの解説しておきます。
反対に何かのスポーツや運動をやりこんでいた方は、丹田や身体の軸の感覚が豊かですから習得も早い。そのような気の感覚や身体感覚が豊かな人は、練気やツボへの施術法などは一回で覚えられる内容なのです。基本ができていれば自然と応用もできる。
教えてもらうのを待ってはいられない、そもそも教える側がよくわかっていないことも多いんですね。だから教えてもらうのを待たずに、見て覚える、実際に受けて覚える、実践で覚える、こういう気持ちでないと何事も大成しないと思います。
だから私も教えるときは、見て覚える、イメージして覚えるように指導しています。教える方が何をイメージして何を伝えたいのか、イメージしながら学ぶことが大事です。
これは何を学ぶにも大事なこと、師匠が何を見ているのか何を感じているのか、できている人は何を見ているのか、仕事だってそうですよね。
で、精神論はまた今度にして、まずは基礎体力作りですね。
ツボや経絡への施術、合気などもそうですが、自分で自分を支えられないと相手にもたれかかってしまうんです。そうすると反動をつけなければ動けないようになってしまう。こういう癖がつくと治すのが大変なんですね。だから最小限、自分で自分を支える、踏ん張れるような体力はつけていただきたい。
基礎体力作り
何が基礎体力かは人それぞれですが、せめて自分を自分で支えられるくらいの筋力、軸や丹田がぶれない動きができるくらいの筋力、最低限の身体の柔軟性は養って貰いたい。
身体の固い人はまずストレッチ
私が教えるツボや経絡への施術は、和式です。マッサージベッドではなく布団の上で行える形です。だから膝で踏ん張ったりすることも大事なのですが、施術や合気の練習などでは「つま立ち」ができないとお話にならない…。
踵をつけてその上に身体の中心を載せます。
これがねぇ、できない人が結構いるんですね。足首が固い、股関節や腰が固い、そもそも体全体の柔軟性がない方がたくさんいる。このような方は、このストレッチ・ツボブログでご紹介しているストレッチやツボ圧しでまずは身体の柔軟性を回復しましょう。
気を鍛える運動方も、特に足首と股関節の柔軟性が大事ですから、お心当たりのある方はまずは各記事をご参考ください。
トレーニングの王道、スクワッド
最低限の筋力、自分が腰を落としても耐えられるくらいの筋力は欲しい。トレーニングの王道ともいわれるスクワッドですが、ここでは耐える筋力が欲しいのでスクワッドを行うときはゆっくり止まりそうなくらいのスピードで行ってください。
スクワッドのやり方
足を肩幅以上に開き、手を頭の後ろで組み、背筋を伸ばします。
お尻が出ないように背筋を伸ばしたまま腰を落とします。
太ももが水平になるところまで曲げます。
コツは膝だけでスクワッドをしないで、股関節を曲げるようにすることです。
股関節を曲げるようにして体の軸をまっすぐのまま行うようにします。股関節が上手く使えないと膝を痛めたり、お尻が出た不格好な姿勢になってしまいます。
心肺機能を鍛える
身体の内部の感覚に意識を集中しながら気の鍛錬法は行うものですが、すぐに息が上がってしまうようでは、自分の身体に集中できない…。
最低限に心肺機能は鍛えてほしいものです。ウォーキングでもジョギングでもサイクリングでもいい。30分くらいの息が上がる運動なら何でもいいいのでお好きなものを習慣付けてみてください。
たまには息を上げないとね、邪気が抜けないというか、もやもやしてきませんか?そういう時はね、何でもいいから息を上げると、不思議にさっぱりする、邪気が抜けるというんですかね。だから、うじうじしているときは青春映画のように「とりあえず走ってこい」が正しいんですね。
まとめ
わざわざ基礎体力のことなんて書かなくてもいいんですけど、あまりにも基礎体力がないと、気の鍛錬も気の癒しを学ぶのもおぼつかないんですね。ジョギングの時間とかね。でもそんなんで時間は取れないので、基礎体力は各自鍛えてくださいね。ストレッチとスクワッド、30分くらいの息の上がる運動、これだけで十分です。普段から運動不足な方は、これだけでも十分健康になれますよ。
気を鍛える方法 タントウコウ
タントウコウという気功では有名な鍛錬法ですが、簡単に言えば空気椅子です。
下半身を徹底的に鍛えるものですが、下半身に力が入ると下実上虚という下半身に力が入り上半身はリラックスしているという理想の体の状態になります。この反対が上実下虚、下半身が弱く上半身に力の入っている状態。肩に力が入っている状態ですね。
何事も学び始めのころは、どうしても肩に力が入ってしまう。スポーツも武道も楽器を弾くのだって、カメラを撮るのだってそう。これがね、落ち着いて下半身で自分を支えられるようになってくると、見た目もプロっぽくなってくる。
先の基礎体力作りでもご紹介したスクワッドも同じようなものですが、タントウコウは動かない…。ずっと耐えているだけのつまらない鍛錬法です。でも、下半身に気が満ちると全身の気の巡りは確実に良くなるのね。つまらない鍛錬法ですが、タントウコウは気の鍛錬の基本ともいえるものですので簡単にご紹介いたします。
タントウコウ
タントウコウは立禅とも呼ばれています。立って行う禅ですね。
やり方は諸説あり、限界まで腰を落とすやり方や軽く腰を落とすくらいのもの、手を構えたりするものなどもありますが、基本は太ももに負荷がかかれば効果はどれも同じです。
タントウコウのやり方
タントウコウのコツ
コツもなにもあったものではないのですが、膝を足先より出ないようにすると膝を痛めないで済みます。
あと大事なのは膝だけで腰を落とそうとしないで、股関節をしっかり意識して曲げると自然と体軸・背骨が立った姿勢になります。
お尻がプリッと出ないように、上半身をできるだけ垂直に保つように行うのがコツです。
股関節を意識して曲げるようにします。
股関節がうまく曲がらないと背骨が前傾して反対にお尻が出てバランスを取ろうとしてしまいます。
気功などでは何十分も何時間も行う方法もありますが、鍛錬にそもそも時間をかけていられない…人生にはもっと大事なことがある。私はそう考えていますので、ウォーミングアップなんですから自分が限界のところで30秒〜1分も行えば十分です。
気功とかヨガとか、様々な修行法がありハマッテいく人も多いのですが、そもそも自分の体だけに興味があるというか、行法自体が目的になってもね、虚しいだけです。気功とかヨガとかね、多いんですよ。中には修行法のコレクターみたいな人もいる。自分の健康にこだわるというエゴを肥大させてもね、しょー〜もないんですね。本来このような業法、ヨガや気功などはエゴから自由になることを目指しているのですが、反対にエゴを肥大させる人もいる。気がどうのこうのいう人は、どこか気の強さを競っているようにも見えますしね。まぁ、ヨガや精神世界、気の世界は魑魅魍魎も多いのであまりハマらないようにしてくださいね。
【気の癒し鍛錬編】気の原理1、丹田と4つの動き
Contents
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1 丹田とは?
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2 丹田の動き
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3 まとめ
丹田とは気の中心、身体の中心であるとともに精神の中心点でもあります。身体の軸は丹田の延長上にあるのですが、身体の中心や軸が定まっていないと身体もふらふら、心もふらふら、何事も定まらないのです。
意志が弱い、身体が弱い、気力がない、このような方が丹田を鍛え始めると目に見えて性格が変わります。いや、変わるハズ。
丹田とは?
丹田はツボのようなものですが身体の奥にあり、直接は触れることができません。
場所はどこかというと、
仙骨と第五腰椎の間の前です。ちょっと今、自分の丹田の場所を意識してみてください。
明確にピンポイントで意識できる方は、何かスポーツや武道やダンスなどやりこんでいあた経験のある方でしょう。あまり身体を使うのが好きではない方、自分の体に意識を向けることが苦手な方は、うまく丹田を意識できないと思います。
ここがね、身体を動かすということに限れば気の中心なんですね。
手を動かす、足を動かすにしても全身を動かそうと思ったら丹田からエネルギーが伝わらなければうまく動かせません。
全身的に動く、これは本能的な動きです。反対に部分的に動く、これは自意識の動き。ど〜もこの2つの動きは脳の使う部分が違うんですね。
だから東洋的な様々な芸能では丹田を意識して鍛えて、丹田から自意識抜きにして動けるようにして、エゴを入れない動き、自意識を超えた動きを目指すのです。
自意識と本能
自意識と本能、ど〜もこの2つは脳の働く場所が違うらしい。
自意識でこう動こう、ああ動こうと思っているうちはぎこちない動き、瞬時に反応できないような動きになってしまいます。本能的に動くときはあまり深く考えていないハズ、こう動こう、ああ動こうというイメージがあるだけなんですね。
言葉で考えるか、イメージで考えるか、の違いととらえてもいいです。言葉と体ってうまくリンクしていないんですね。だから言葉で考えて体を動かそうとすると一テンポ遅れます。イメージと体って、これはもう直接リンクしている、考えなくてもイメージ通りに体を動かすときは瞬時に動ける。
自意識をエゴと捉えると、これとても大事なことだと思いませんか?
人と向き合うとき、誰でもエゴ丸出しの方とは仲良くなれませんもんね。エゴ丸出しの前では、自分の急所は見せられない…、だって信用できないもんね。だから人体の癒しのポイントでもあり、急所、一番気の弱いところ(これを虚の経絡といます)のツボや経絡を施術するためには、自意識、エゴを抜きにして(無くすということではありません。エゴを抑えて)施術しなければなりません。
施術に限らず、相手のもっと深いところを知ろうと思ったら、相手の前ではエゴを抑えなければ、相手は何も語ってはくれませんもんね。
閉じ気味の丹田
丹田、ここがねぇ開いていれば元気はつらつなんですけど、現代人って丹田が閉じ気味なんですね。
これは冷えや瘀血(おけつ)といった状態にも関係することなんですけど、皆さんお腹(丹田)に力がない…。
でも丹田って意識的に鍛えることができるんですね。
体を柔らかくしたり、腰や股関節を力強く柔らかくするにも体の中心である丹田が重要なんですね。だからこのストレッチ・ツボブログでもお腹(丹田)のストレッチを多々ご紹介しています。
中には生まれつき、丹田の感覚が豊かで身体能力に優れている方もいますが、丹田は開発していくものです。後々、丹田の開発法も解説いたしますが、まずは丹田の基本の動きについてご紹介します。
丹田の動き
丹田には基本の動きが4つあります。
丹田の回転・前後・上下・スパイラルですが、この動きを丹田と軸がぶれないように、丹田を中心として身体を動かすことがもっとも身体が効率的に動く、力がもっとも効率的に働く動きです。
丹田の回転の動き
身体の軸や丹田の位置は動かず軸や丹田が回転する動きです。
これを鍛える運動法としては、ビッグスピンがあります。
丹田の前後の動き
丹田が水平に動くって一番無駄のない動きなんですね。
ジョギングだって丹田が上下するような走り方では疲れてしまいますが、丹田を水平にして走っていくようにすると疲れにくいです。忍び足、忍者ウォークというのもそうです。丹田が地面に水平に動くから静かに素早く動くことができるんですね。
丹田の上下の動き
丹田の上下を鍛える動きは、アンダードロップ。
丹田の上下って幅はあまりないのですが、丹田を垂直に真下に落とすように動かします。
丹田のスパイラルの動き
これは気の原理である、丹田・スパイラルと丹田の上下を組み合わせた動きです。
日本刀で相手が向かってきたところを、引くように身をかがめて斬る動き。
これは合気で学びますが、自分が最小の動きで相手を最大に動かそうと思ったら、自分の位置は動かず丹田をスパイラルに回転させ丹田を下げる、これしかありません。
上下の動きは反対ですが、男子だったらストリートファイターの昇龍拳の動きだと思ってください。回転しながら突き上げるアッパーカットの動きです。
まとめ
この丹田の動きが意識的にできるようになると、何か新しいことを学んでもすぐに習得できるようになります。
反対にこの丹田の動きが意識的にできない人は、何事も覚えが悪い…。
気の癒し、ツボや経絡の施術法を学ぶにも、この身体の基本的な動きを体得してから学べば習得も早いのです。
なにせ丹田の動きは身体の基本中の基本の動きですからね、スポーツだけではなく日常生活にも大変役立つ内容、だったハズ。
自分の身体を動かす、ていうのも意志力の結果ですからね。丹田を意識的に動かす、丹田に意識的に力を入れられる、というのは意志力が強いということです。
自分がこう動きたい、こうしたい、というイメージと意志力。人生でとても大事なことですよね。
【気の癒し鍛錬編】気の原理2、シンクロ
気が強く効率的に働く原理を5つ、ひとつずつご紹介しているのですが5つとも切り離せないものです。
前回の丹田と全身のシンクロ、丹田の動きと手足の動きを合わせるシンクロ、イメージと身体の動きのシンクロ、気の原理4の腎経というパワーラインとのシンクロ、5つの気の原理はそれこそ全てシンクロしているのですが、初学者に分かりやすいようまずひとつづつ解説しているのです。
まず気の原理をひとつづつ体得して、自分の動き、力の入れ具合を気の原理に即して行うことで、最高のパフォーマンスを行えるようになります。
気の原理・シンクロ
シンクロとはシンクロニシティ(synchronicity)、心理学では「意味のある偶然の一致」のことで、日本語訳では「共時性(きょうじせい)」「同時性」「同時発生」です。
簡単に言えば、全身が協調して同時に動くとき、部分で動くのではなく全身に力を入れて動くとき、自分の身体の軸と中心(丹田)を動きの中心とするとき、身体は最も効率的に最高の力を発揮できるということです。
シンクロとは身体の全ての動き、力の入れ具合をリンクさせる、とでもいえばいいのかな。
そしてシンクロには様々なシンクロがあります。
丹田とのシンクロ
丹田と全身の動きをシンクロさせるとき、気は最も強く働きます。
いや、丹田を動きの中心とすると勝手に身体はシンクロするのです。
気の中心である丹田と体軸をぶれないように安定させること、丹田と体軸を意識すること、これができれば何事も様になります。
これができないと、腰が抜けている、お腹に力が入っていない、お尻が出ている不格好な姿勢になってしまいます。
気の鍛錬法・実践編でお伝えする気を強くする運動がありますが、この丹田と全身の動きをシンクロするように動くことでこの感性は誰でも体得できます。
腎経とのシンクロ
腎経とは身体のパワーライン。実はこの腎経を動きの中心とすると勝手に全身はシンクロするのです。
先ほどの丹田もそうです。腎経上に丹田があるので丹田に力を入れれば腎経にも力が入るし、腎経に力を入れれば丹田にも力が入るのです。
この丹田と腎経がある程度の力を入れているときは、全身を瞬時に動かすことができます。反対にここの力が抜けていると瞬時に動けない。
スポーツでも武道でも型というか「構え・かまえ」ってありますよね。スタンスといってもいい。
どのようなスポーツや武道、芸能でも基本の構えってあると思うのですが、こういう構えって全て丹田と腎経に力が入っている状態なんですね、だからこそ瞬時に動ける。
全身のシンクロ
部分的にではなく全身をシンクロさせること、これが気が最も強く働くのですが丹田と腎経に力が入っていれば自然と全身がシンクロします。
部分だけ動かさない、これはとても大事ですね。指でツボを圧す、ということも実は丹田や腎経をシンクロさせて圧さなければツボの底に届きません。
部分的な動きというのは、必ず受け手の無意識の抵抗を受けます。
スポーツや武道でも、受け身や衝撃を吸収するというときは必ず全身で行わなければいけません。部分的にこれをやろうとするとケガをします。
また美しい動きも全身がシンクロしているからできるんですね。
フィギュアスケートでも手の指を反らす時でも、体の中心と軸に力が入り全身が張り詰めているから美しいのです。
イメージとのシンクロ
イメージとのシンクロ、これがうまくできれば何でもできる。イメージ通りに身体が動かないからいかんのですね。
だからスポーツでも武道でも舞踏でもダンスでも、あらゆるコトは型を反復して何度も何度も学び、自分がイメージ通りに動けるようにするのです。ツボ圧しもまた同じです。そしてイメージこそ気の力、いやイメージに沿って気が働く、とでも言ったほうがいいのかな。
自分がこう動こう、こう力を入れよう、というイメージがあるから気が働くんですね。
相手とのシンクロ
相手のいないダンスやスポーツでは関係ないコトですが、相手のいるスポーツやダンス、様々な芸能では相手とのシンクロも大事です。
社交ダンスだってそうですよね。相手と息が合っていないと見れたもんじゃない。
そして相手とうまくシンクロできた時は最高に気持ちいいですよね。
まさしく気が合っている状態、これもまたツボや経絡の治療においても大事なことです。
シンクロを意識した動き
気の原理に即した鍛錬法は後々、ご紹介していきますがここで少しご紹介しておきます。
これはスパイラルパンチという気の鍛錬法ですが、丹田の前後の水平移動、腕の腎経のスパイラルなパンチ、その反対の腕の腎経をスパイラルに引く動き、これをシンクロさせる練習法です。
この3つが同時にシンクロして動けるよう練習するのですけど、例えば丹田の動きとパンチをシンクロさせる、丹田が止まったら腕の動きも止める、このように丹田や腎経、腕の動き、全身の動きを意識して動かすことで気の原理を体得していきます。
言葉にすると難しいようですが、実は簡単なことです。スポーツなどをやりこんだ経験のある方、体の軸や中心感覚が豊かな人は1分で習得できる動きです。
あまり身体を動かすのが得意じゃない方は体得するのに少し時間がかかるかもしれませんが、型を何度も反復して学ぶことで誰でもできるようになります。
気の癒し鍛錬編】気の原理3 スピード
今回は気の原理3・スピードのご紹介です。
気が最も強く効率的に働く原理、身体が最も効率的に力強く動ける原理を解説しているのですが、今回のスピードの原理はあまり意識しないでいいんです。だから解説も手短に済ませる予定…。
気の原理3・スピードの原理
スピードの原理は倍々の動きで加速していくというモノです。
例えばパンチするというのは同じスピードではないですよね。振りかぶったり反動をつけずにパンチしようと思ったら、静止した状態から徐々にスピードを増していき、その時の自分の出せるスピードのMAXでパンチを打ち込むことが大事です。
ゴルフのスイングや野球のバッティング、テニスのスイングもそうです。MAXのスピードの時に作用点、力の働くポイントを持っていきたい訳です、打撃系の武道も同じです。
これは最高のパフォーマンスをしようと思ったら必ずこうなる動きなんですね。だからそんなに意識して行う必要はないんですけど、イメージとしては倍々の動きで加速するイメージです。
実は神道などでお祓いの時の動き、大麻(おおぬさ)とう草を神主さんが振ったりしますが、あの動きも倍々の動きです。邪気を払うとされているんですね、倍々のスピードの動きって。力、気が最も強く働くスピードですから、邪気を払うのにこの動きが取り入られているのは納得ですけど。
スピードの原理の鍛錬法
スピードの原理を学ぶには2つのやり方があります。
一つはスピードを加速していくような動き、例えば丹田を動かす動きとパンチする動きをシンクロさせて加速しながらパンチを打ち込みます、そして寸止め。MAXのスピードで動きを止めます。
2つ目は振り子のような動き、加速して動いた後、自然に減速して止まる動きです。
あと身体の動きで大事なのは、動き出しの瞬間には反動をつけないこと。これツボを圧すときにもとても大事なことです。
振りかぶらない、勢いをつけない、反動をつけない、これらは丹田や腎経に力が入っているからできるコトです。しっかり下半身に力が入っているから、反動をつけずに動けるんですね。下半身がしっかりしているから倍々のスピードの動きができるんです。私もツボ圧しを教えるのに、一人できない人がいましてね。これを教えるのに苦労しました。
その人は反動をつけた動きしかできない、これは下半身に力が入っていないからですがツボを圧すという動きにも反動をつけてしまう。こういう動きは受け手からすればとても嫌な感じです。離れる時もそう、自分で自分を支えていないと、相手に反動をつけて離れるような動きになります。
こういう身体の動きの癖って結構、治すのが難しいんですね。
まぁ、この辺のコトは実際のツボや経絡への施術法の解説の時にまたしますが、身体の使い方、気の使い方(力の入れ具合)、これの基礎ができていれば何事も素早く習得できますからね。
気の原理は確固たる原理ですから、邪道はない。変な動きの癖をつけずに学んでいただきたいと思います。
気の癒し鍛錬編】気の原理4 腎経
5つの気の原理、丹田、シンクロ、スピードに続き今回は気の原理4・腎経の解説です。
腎経はとっても重要、このラインを意識して使えれば最小の力で最大の効果が出せる。治療によし、武道によし、スポーツによしのパワーラインなんですね、腎経は。
腎経とは14経絡の一つで、腎臓や副腎だけではなく、目の黒目や髪の毛、爪や骨など身体の黒い部分や固い部分を司るとされています。
髪や爪、骨や黒目などは老化が目に見えて表れてくるところ、腎経は精力や気力の大元みたいな気の流れで、腎経が弱ってくると老化する、だから腎経を鍛えて不老不死を目指します、仙道や道教は。
で、腎経の働きとしては自分を支える働きがあります。自分の軸や中心を安定させるスジと言ってもいいです。だから腎経が弱いとあっちにフラフラ、こっちにフラフラで身体も心も落ち着かんのです。
これは脊柱を支える腸腰筋や大腰筋も腎経に属するからです。実際的に腸腰筋や大腰筋は背骨を強力に支える筋肉ですから、腎経が弱いとね、身体の軸も中心も定まらないんですね。
腎経と丹田
腎経上に丹田があり、丹田に力を入れるときは自然に全身の腎経に力が入ります。逆も同じ、手足の腎経に力を入れると自然にお腹の中の丹田に力の入った状態になります。
だから丹田の原理と腎経の気の原理は同じようなものなのですけど、腎経は意識的に使うことによって身体は最高の力を発揮できます。
手足の腎経
手の腎経は小指から前腕の内側、上腕の内側を走行しています。
実は手の指って小指側が大事なのです。雑巾を両手で絞るような動き、あれは腎経を使っているんですね。
次の気の原理、スパイラルでも説明しますが腎経をスパイラル(らせん)に動かす動き、これが身体は一番力が出せるのです。
横綱は小指で回しをとる、ともいいますし、粗相(そそう)をした方がケジメをつけるため小指を落とす、というのも腎経に力が入らないように腰砕けにするためです。
弓道などでもこの小指側のラインで弓を引くともいいますし、合気道などではこのラインを使って技をかけたりします。
腎経という言葉ではなくても、身体が最も力の出せるライン、パワーラインですから様々なジャンルで発見され活用されているラインです。
ユーキャンの古武術介護でもこのラインを使って、介護人が腰を傷めずに患者さんを抱き起したりするよう指導していました。簡単に言えば腎経や丹田に力が入っている時に、身体はもっとも力強く安定して働くということです。
腎経を鍛える運動
これはまた気の鍛錬法・実践編で詳しくお伝えしますが、腎経を意識するだけで気と身体は力強く働きます。
例えば、
手足が外に回るような動き、解剖生理学的には外旋(がいせん)という動きです。これやってもらえばわかりますが、これは腎経に力が入らず全身の力が入らない動きです。
次に内旋(ないせん)、手足が内側に回り込むような動きです。
手足がぐっと内側に力が入ると全身にガチッと力が入ります。この時に腎経を意識して使うと更に力強く全身が引き締まります。
こういう腎経にピタッと力が入っていないと何事も様になりませんし、上達もできません。
上はスパイラルパンチという鍛錬法。
丹田の水平移動、腕の腎経のスパイラルなパンチと引手の腎経のスパイラルな動き、これをシンクロさせてできるよう練習します。
丹田の動きと腎経の動き、全身の動きをシンクロさせて、丹田が止まったら手も全身も止まるようにします。
こういう、いろいろな力がシンクロできる動きって気持ちいいんですね。基本的な力を完全にコントロールできているっていうか、全身で動く気持ちよさを感じられるはずです。
詳しい腎経の鍛錬法はまた実践編で解説します。
【気の癒し鍛錬編】気の原理5 スパイラル
今回は気の原理5・スパイラルの解説です。
スパイラルとは螺旋(らせん)のコトですが、身体ってスパイラルに力を伝えるとき最も効率的に、最も強く、最も距離を出すことができます。
スパイラルな動き
自然界には直線な動きはないといいますが、文系の私にはよくわからない…。これは空間と時間にも関わることなのですが、瞬間を切り取れば全ては円を描いているように見える。
電子も原子も星も銀河も宇宙も。でも時間を加えれば螺旋の動きになる…。
空間と時間はよくわからないコトだらけなのですが、スパイラル・螺旋って時間と空間の本質かもしれない、遺伝子のスパイラルな構造も意味ありげだし。
まぁ、形而上学的なコトは置いておいて、人間の身体も自然にスパイラルな動きをするようにできています。このスパイラルな動きを意識的に行えば、身体は正確に力を伝えることができ、無駄な力はいりません。
例えば、空手の正拳のようにパンチもまっすぐ腕をスパイラルにねじ込みながら打てば効果的です。そもそも前腕や下腿には2本の骨があり、これが螺旋状に捻じれることで複雑な動き、正確に力を伝える動きをしています。
(その上の上腕・大腿の骨は一本です。)
手足はそもそも螺旋の動きをするようにできています。
見れば見るほど生き物の体って効率的にできているんですね。
スパイラルに腕を伸ばす
腕もまっすぐ出すより、螺旋状に伸ばせば距離も稼げて力も出せる。試しに今、腕を伸ばしてください、そこから腕をねじると5センチくらいは先に行きませんか?
距離が出せるということは、それだけ加速できるて力が出せるということです。そしてこの腕の腎経のスパイラルな動きは、ツボを圧すときに大変役に立つのです。
人体の急所でもあるツボや経絡は、力で圧せば受け手の無意識の抵抗を受けてしまいます。
施し手が自意識を入れず、気で圧すからツボの底、経絡の底に届くんですね。気の原理に即して身体を動かすときって、ど〜も自意識ではない脳の部分を使っているようなんですね。本能的な全体的な部分と、自意識であれやこれや考えている脳の部分は違うらしい。だから自意識を入れない動きができるために、気の原理を学び鍛錬してほしいんですね。
スパイラルに踏む
実はご紹介した腕の動きも、下半身が螺旋状に踏ん張っているからできる動きなんです。踏む、これができれば一人前。特に私、スノーボードやスケートボードをやりこんでいるので、踏むことの大事さが身に染みてわかっているのです。「ボードを踏めてるね」というのは誉め言葉である。で、どこで踏むのかというと、
親指の付け根に種子骨という骨がありますが、ここで踏むんですね。今、立って足を床に踏んだ時に一番力がかかっている部分です。ここをスパイラルに踏む、これが一番下半身の安定する動きです。
実はツボや経絡への施術も下半身でスパイラルに床を踏むんです。
膝や足のつま立ちの姿勢で床を踏む、踏み込めているから丹田と腎経に力が入り、ツボを圧す方向性が定まるんですね。下半身で踏めていないと力の方向性が定まらず、ツボを圧してもツボの底に届かない…。だからね、下半身の安定、下半身で踏む、これができれば何事も様になるんですね。
体軸・丹田とスパイラル
手足のスパイラルを解説してきましたが、体軸のスパイラル・丹田のスパイラルな動きもあります。軸はブラさずに、その場で回転しながらの上下運動です。腰を切る動きというのもそうですね。
向かってくるところを、
左足を引いて、
腰を切る。
上記の動きはさらに丹田を落としてスパイラルな動きをすることで、さらに大きい力が出せます。スノーボード、サーフィンなどの横向きで板を踏むスポーツは、この動きなしには何もできません。日本刀もそう、引くための刀ですから腰を切る動きができないと様にならない、いや実戦なら死んでいる。野球のバッティング、ゴルフのスウィングもそう、ダンスや武道、舞踏でもこの腰を切る動きができないと体は正確には力を発揮できません。で、筋肉的に言えばこの動きって腎経が司る大腰筋や腸腰筋の働きです。
5つの気の原理・まとめ
これで気の原理を5つ一つずつ解説し終えましたが、5つとも全部繋がっているんですね。
丹田と腎経、シンクロにスピード、最後にスパイラル。これらが全部、それこそシンクロしているから体は最高の働きができるのです。そしてこれらを意識的に行うことで、自意識を入れずに本能的な身体の使い方ができるようになるんですね。
気を鍛える方法 ビッグスピン
気を鍛える方法その壱・ビッグスピン
気を鍛える運動は丹田の動きに合わせたものが4つあります。ビッグスピンは丹田と体軸の回転の動きを意識して鍛えるものです。
普段、私達はあまり意識してないのですが、身体の軸や中心を軸に身体を動かしています。
支点・力点・作用点が明確に定まっていれば力はスムースに伝わりますが、身体の中心や軸が定まっていないと力はあらぬ方向に向かってしまいます。
だから、まずこのビッグスピンで身体の中心である丹田とその延長上の身体の軸の感覚を体得してください。
身体の軸と重心
身体の軸や中心って見えないけど、確実にそこにあり感じられるものです。
(重心を動かせないと足が動かない面白い実験)
足があげれなくなる実験
まずはその場で両足の内側ををつけて立って片足ずつ挙げてみてください。膝を曲げて足首を上げてもいいし、腿を上げてもいいです。両足とも普通に挙げれますよね。
では、今度は壁に身体の側面をつけて(壁によりかからないようにして)片足ずつ挙げてください。ん、挙がらない…ん、壁側の足はどうやっても挙げれなくないですか?これ、不思議を感じていただきたいんですけど、どうやっても壁側の足をあげれなくなるんですね。
見えなくても軸や重心はあるということ
実はこれ、壁があるので身体の軸と重心を移すことができないので足が上がらなくなるんですね。合気などではこの原理を使って相手を崩す技もありますが、不思議ですよね。身体の軸や重心って見えないけど確実にそこにあるものです。スポーツや武道、ダンスなどをやりこんでいる人はそのような感覚は豊かなハズです。
見えないけど力の伝わるラインってあるんですね。気も見えない力ですので、軸や重心と似たようなモノがあります。そして、この軸や重心って体の外にある場合もあるんですね。
スノーボードやサーフィン、スケートボードなどの横向きのスポーツだと分かりやすいのですが、軸は両足の間の空間にあるんですね。そしてスピードが出ていたり、雪や波からGを受けると力の中心は足の下、地面の下にできます。これはある程度、踏むというコトができるから実感できるモノですけど、足の下の空間まで感じるコトができるんですね。
で、身体の軸って体の中だけにあるんではないんですね。
写真のように足を広げて立つと身体の軸は、何もない空間にあります、でも何もない空間なんですけど感じられるんですね、この軸というものは。
これはただ足を曲げて腰を落としているだけでは感じにくいのですが、踏むということができると感じられやすいハズです。気ってね、エネルギーですから見えないけど体軸のように感じられるものなのです。この軸や丹田の感覚が豊かになってくると、気の感覚も明確に体得できるハズ。
ビッグスピン
ビッグスピンとは私の命名、教えていただいた合気では「ひまわり」って言っていましたね。
とにもかくにも丹田と軸を左右にブラさず回転を行うこと、軸の回転はなかなか日常生活ではないのですが、スポーツや運動やダンスに武道などでは身体の基本的な動きです。
両腕の腎経に力を入れて、脇は卵を挟むくらいの感覚で
丹田と軸をその場で回転させます。両腕はそれにゆっくりついていくように
周り切ったら一度止まり 逆回転
軸は回転しますが顔は正面を向いたまま行います。
イメージとしては電電太鼓です。
これを気の原理に即して行います。気の原理とは、気が最も強く働く原理です。丹田・シンクロ・腎経・スピード・スパイラル、この5つを意識してビッグスピンを行えるようにします。
まず丹田を意識して6回、シンクロを意識して6回、腎経を意識して6回、スピードを意識して6回、スパイラルを意識して6回行います。
(回数は6回でなくてもいいので、お好きなだけやってください)
それぞれのコツをいうと、
丹田
軸をブラさず回転した時に感じる体の中心、そこが丹田です。何はなくともここを意識してビッグスピンを行ってみてください。
軸や中心がぶれていると見た目もきれいではないので、鏡の前で行うと自分でもチェックしやすいです。
丹田をブラさいないためには、両足である程度踏むこと、踏むというコトは軸が固定するということです。
丹田を中心に回転する、これを意識して行ってください。
シンクロ
次にシンクロ、丹田と手の動き、足先の動きをシンクロさせてください。分かりにくければ、全身をシンクロさせるということ、全身で動くということです。
丹田が止まったら、手や足も止まる。丹田が回転するなら、腕や足も回転する。
文字で解説すると難しいようですが、簡単です。
腎経
腎経とはパワーライン、力が最も強く働く体のラインです。
腕の腎経を意識して、少し腎経を張る、力を入れて、腎経と丹田をシンクロさせます。
スピード
スピードは倍々の加速のイメージですが、ビッグスピンは電電太鼓のように、身体が正面を向いたときにMAXのスピードになり徐々に減速してきます。構えの姿勢から加速してMAXがあり減速して止まる、という動きです。
スパイラル
スパイラルとは螺旋の動き。気って螺旋状に伝わるとき、最高の力を発揮します。スピードの原理と組み合わせれば更に加速して力が強まっていくというモノになります。意識することは、回転しながら丹田を落とすイメージです。
丹田が数センチでも回転しながら落ちていくというイメージ。
ビッグスピンのコツ
言葉で説明すると難しいのですが、実際には簡単で体全体で動く気持ちよさ、というものも感じられます。
始めはよくわからなくてもいいので、丹田を意識して6回、シンクロを意識して6回、腎経を意識して6回、スピードを意識して6回、スパイラルを意識して6回行ってください。
丹田ってこんな感覚かな、腎経ってこんな感覚かな、くらいでいいのです。やっているうちに丹田や腎経の感覚が明確になり、力の入れ具合、軸や中心の感覚が研ぎ澄まされてきます。
そしていつか、「この感覚か〜!」という時がやってきます。そしたらもうしめたもの、どんなことにも応用できますからね、丹田や軸の感覚は。そしてこういう気の感覚で身体を使えるようになると、ホント何事も楽になりますよ。
だって無駄な力を使わなくて済むんですからね、最小の力で最高の結果を出せる身体の使い方ができるようになります。
気を鍛える方法 クロスカット
クロスカット
でもまぁ、少しおさらいしますが、ビッグスピンの動きは身体の位置を動かさずに丹田と軸の回転運動です。イメージとしては電電太鼓ね。
これに腕の腎経の動きをシンクロさせたものがクロスカットです。腕の腎経は特にツボを圧す時、特に肘で施術を行うときに多用します。
肘で施術を行うときは、力で圧すと痛いだけで肋骨付近は特に骨折の危険もありますから、腎経で圧す、腎経に力を入れる、腎経を使う、ということは気の癒しを学ぶ上で必ず体得してほしいのです。
腕の腎経
気が最も強く働き原理、気の原理3・腎経については解説しましたが、腎経とは気が最も強く働くパワーラインです。腎経はお腹の丹田も含み手足に走行しています。この腎経というラインを使って、武道などでは技をかけたりします。腕だけではなく、踏む、踏ん張ることができるのも足の腎経と丹田に力が入っているからできるんですね。
施術でも小指側の腎経のラインを使って圧したり引いたりして力を効率的に使います。
凝り固まったスジ、太いスジなどは拇指で行うより肘の腎経を使った方が効果的で指を痛める心配もありません。
クロスカットのやり方
前の腕の腎経、後ろの腕の腎経に力を入れ、小指と小指の間に膜を作るようにします。腎経と腎経の距離は常に一定になるようにします。
丹田の回転とともにチョップ。顔は正面を向いたままで、腎経と腎経の距離を保つようにします。
丹田の回転が止まったら腎経の動きも止まるようにシンクロさせます。
中指が正面を向いたところで止まるイメージです。
腕を入れ替えて逆回転
腕の腎経た丹田のシンクロ、腎経を意識して使えるようになると、全てのことにおいて体がうまく使えるようになります。腎経に力を入れると自然と丹田にも力が入り、全身的な動きができるようになるんですね。
部分ではなく全身で動く、これができると気持ちいいんです。なぜだかわからないけど…。反対に部分だけで動くと気持ちよくない、これもまた分からない…。でも、ど〜も全身で動く、気で動くということは本能的な脳の部分を使っているらしいんですね。
部分的に動くときは自意識の脳の部分、脳の表面的な部分しか使っていないらしい。
だから全身的に動けるスポーツや運動、全身的にGを感じるスピード系(バイクやスピード競技、スノーボードにサーフィンなど)は気持ちよくて癖になるんですね。
腎経を使うコツ
腎経は小指側のラインですけど、腕の動きの中心は中指なんです。腎経に導かれて中指を中心に腕が動く、とでもいいましょうか。
力の中心は小指だけど、動きの中心は中指。
これ次のアンダードロップやスパイラルパンチでも解説しますけど、とても大事な動きなんです、腎経に導かれて動くということは。でも腎経が動きの中心ではないんですね。
動きの中心の前に腎経がある、とでもいえばいいのかな。これから合気や施術法を解説していくんですけど、この腎経に導かれて体が動く、というイメージはとても大切です。
いや、このイメージなくしては気の癒しは行えません。ツボや経絡は部分的に力を入れて圧したり、自意識で圧そうとすると受け手の無意識の抵抗を受けますから、気で圧さなければツボや経絡の底までは圧せないんですね。だからこそこうして、気で体を動かす、気の原理に基づいて力を入れるコトを鍛錬してほしいのです。
実際の鍛錬法
クロスカットの動きを解説してきましたが、これを気の原理に即して行います。
気の原理とは、気が最も強く働く原理です。丹田・シンクロ・腎経・スピード・スパイラル、この5つを意識してクロスカットを行えるようにします。
まず丹田を意識して6回、シンクロを意識して6回、腎経を意識して6回、スピードを意識して6回、スパイラルを意識して6回行います。
(回数は6回でなくてもいいので、お好きなだけやってください)
それぞれのコツをいうと、
丹田
軸をブラさず回転した時に感じる体の中心、そこが丹田です。何はなくともここを意識してクロスカットを行ってみてください。
軸や中心がぶれていると見た目もきれいではないので、鏡の前で行うと自分でもチェックしやすいです。
丹田をブラさいないためには、両足である程度踏むこと、踏むというコトは軸が固定するということです。
丹田を中心に回転する、これを意識して行ってください。
シンクロ
次にシンクロ、丹田と手の動き、足先の動きをシンクロさせてください。
分かりにくければ、全身をシンクロさせるということ、全身で動くということです。
丹田が止まったら、手や足も止まる。
丹田が回転するなら、腕や足も回転する。
文字で解説すると難しいようですが、簡単です。
腎経
腎経とはパワーライン、力が最も強く働く体のラインです。
腕の腎経を意識して、少し腎経を張る、力を入れて、腎経と丹田をシンクロさせます。
スピード
スピードは倍々の加速のイメージですが、クロスカットは電電太鼓のように、身体が正面を向いたときにMAXのスピードになり徐々に減速してきます。
構えの姿勢から加速してMAXがあり減速して止まる、という動きです。
スパイラル
スパイラルとは螺旋の動き。
気って螺旋状に伝わるとき、最高の力を発揮します。スピードの原理と組み合わせれば更に加速して力が強まっていくというモノになります。
意識することは、回転しながら丹田を落とすイメージです。
丹田が数センチでも回転しながら落ちていくというイメージ。
気を鍛える方法 アンダードロップ
丹田の上下運動、アンダードロップ
気の中心、丹田の動きにはビッグスピンとクロスカットで行った回転運動、前後運動、スパイラル、あと今回ご紹介する丹田の上下運動があります。
丹田、体の軸は動かさずの上下運動、これに腕の腎経をシンクロさせます。
アンダードロップのやり方
体重は前足に乗せ腎経をクロスさせ構えます。
丹田と腎経をシンクロさせて真下に落とします。
両腕の腎経を振りぬき、
腕を上げ、初めの構えに戻ります。
横から
前足に乗り後ろ足は踵を上げます。
丹田と腕の腎経をシンクロさせて落とします。真下にストンと落ちるようにします。
下まで行ったら、腕を上げ
腕を上げて、丹田も上げて初めの構えに戻り止まります。
アンダードロップのコツ
腕の腎経を真っすぐ真下に落としていくイメージです。
腕の中心は中指ですが、小指の腎経に導かれて中指を中心とした腕が落ちていくイメージです。
この動きは、肘でツボや経絡を施術するときに必須の動きです。これができないと肘を使って施術するのは危なくてできません。
写真は自分でツボを圧す形ですが、肘を引く、腎経を手前に引きながらツボを圧す動きです。
肘で前に圧すこともできますが、引く動きも重要です。実際の施術では圧すより引くほうが多いかな、私は。
ですから、この丹田と腎経を落とす動きは必須なんですね。皆さんアンダードロップで腎経の使い方を体得してくださいね。
実際の鍛錬法
アンダードロップの動きを開設してきましたが、これを気の原理に即して行います。
気の原理とは、気が最も強く働く原理です。丹田・シンクロ・腎経・スピード・スパイラル、この5つを意識してアンダードロップを行えるようにします。
まず丹田を意識して6回、シンクロを意識して6回、腎経を意識して6回、スピードを意識して6回、スパイラルを意識して6回行います。
(回数は6回でなくてもいいので、お好きなだけやってください)
それぞれのコツをいうと、
丹田
軸をブラさず動いたときに感じる体の中心、そこが丹田です。何はなくともここを意識してアンダードロップを行ってみてください。
軸や中心がぶれていると見た目もきれいではないので、鏡の前で行うと自分でもチェックしやすいです。
丹田をブラさいないためには、両足である程度踏むこと、踏むというコトは軸が固定するということです。
丹田を真下に落とす、これを意識して行ってください。
シンクロ
次にシンクロ、丹田と腎経の動きをシンクロさせてください。
分かりにくければ、全身をシンクロさせるということ、全身で動くということです。
丹田が止まったら、手や足も止まる。
丹田が上下するなら、腕や足もシンクロする。
文字で解説すると難しいようですが、簡単です。
腎経
腎経とはパワーライン、力が最も強く働く体のラインです。
腕の腎経を意識して、少し腎経を張る、力を入れて、腎経と丹田をシンクロさせます。
スピード
スピードは倍々の加速のイメージですが、アンダードロップは真下に重力とともに加速していくイメージです。
自然に真下に向かって加速していくイメージですね。
構えの姿勢から加速してMAXがありふり抜き、戻るという動きです。
スパイラル
スパイラルとは螺旋の動き。
気って螺旋状に伝わるとき、最高の力を発揮します。スピードの原理と組み合わせれば更に加速して力が強まっていくというモノになります。
意識することは、腕の腎経がスパイラルに落ちていくというイメージです
気を鍛える方法 スパイラルパンチ
スパイラルパンチは丹田の前後の動きと手足の腎経のシンクロを鍛える方法です。
特に丹田の動きと腎経のスパイラルの動き、これをシンクロさせることで身体は最高の力を発揮できるのです。
丹田の前後運動、スパイラルパンチ
気の中心、丹田の動きにはビッグスピンとクロスカットで行った回転運動、アンダードロップの上下運動と今回ご紹介する前後運動があります。
この3つの動きを組み合わせれば丹田のスパイラルな動きになるのですが、まずは丹田の動きをひとつづつ意識して体得してください。
丹田の動き
腕の動きは後から解説しますので、まずは丹田の動きを解説すると、
できるだけ丹田を落として後ろ足に体重を載せます。これが意外ときつい…
後ろ足を伸ばし丹田を水平に前に出します。
丹田が上がらないように戻ります。
丹田はできるだけ落として丹田が水平に動くようにします。戻るときも水平を保つようにします。
これがね、結構きついと思います。後ろ足に体重を乗せて落とすのが。
出すのも大事だけど、戻す時もできるだけ丹田が上がらないようにしてください。
腕の腎経の動き
丹田にシンクロさせて腕の腎経をスパイラルに前に出します。
空手のように打ち出すのもスパイラル、反対の引き腕もスパイラルに動かしますが、丹田が止まったら腕も止まる。
肘は伸ばし切らなくていいので、寸止めするように丹田とパンチをシンクロさせます。
動きの中心は中指ですが、力の中心は腎経です。
じつはこれ、引き腕がとても大事。腎経をスパイラルに打つのと引くのを丹田の動きとシンクロさせます。
スパイラルパンチのコツ
腕の腎経と丹田を水平にを真っすぐ出す・引くイメージです。
パンチの中心は中指ですが、小指の腎経に導かれて中指を中心とした腕がスパイラルに出る・戻るイメージです。
引く腕というのもツボや経絡を施術するときに必須の動きです。これができないと圧すだけの圧になってしまいますのでスパイラルパンチを練習して引き腕を意識できるようになってください。
実際の鍛錬法
スパイラルパンチの動きを解説してきましたが、これを気の原理に即して行います。
気の原理とは、気が最も強く働く原理です。丹田・シンクロ・腎経・スピード・スパイラル、この5つを意識してスパイラルパンチを行えるようにします。
まず丹田を意識して6回、シンクロを意識して6回、腎経を意識して6回、スピードを意識して6回、スパイラルを意識して6回行います。
(回数は6回でなくてもいいので、お好きなだけやってください)
それぞれのコツをいうと、
丹田
軸をブラさず動いたときに感じる体の中心、そこが丹田です。何はなくともここを意識してできるだけ水平に、特に戻るときは丹田が上がらないように意識して動かします。
軸や中心がぶれていると見た目もきれいではないので、鏡の前で行うと自分でもチェックしやすいです。
丹田をブラさいないためには、両足である程度踏むこと、踏むというコトは軸が固定するということです。
丹田を水平に動かす、これを意識して行ってください。
シンクロ
次にシンクロ、丹田と腎経の動きをシンクロさせてください。
分かりにくければ、全身をシンクロさせるということ、全身で動くということです。
丹田が止まったら、手や足も止まる。
文字で解説すると難しいようですが、簡単です。
腎経
腎経とはパワーライン、力が最も強く働く体のラインです。
腕の腎経を意識して、少し腎経を張る、力を入れて、腎経と丹田をシンクロさせます。
スピード
スピードは倍々の加速のイメージですが、スパイラルパンチは自然に加速していくイメージです。
自然に前に向かって加速していくイメージですね。
構えの姿勢から加速してMAXで止まり、戻るという動きです。
スパイラル
スパイラルとは螺旋の動き。
気って螺旋状に伝わるとき、最高の力を発揮します。スピードの原理と組み合わせれば更に加速して力が強まっていくというモノになります。
意識することは、腕の腎経がスパイラルに出る・戻るいうイメージです。
まとめ
これで丹田の動き、回転・上下・前後の動きを鍛錬する方法をご紹介し終えました。
回転しながら上下すれば丹田もスパイラルの動きになりますね。
気の原理と丹田と腎経の動き、これを意識的にできからこそツボや経絡の施術が行えるのです。
この気の感覚無くしてツボや経絡の施術はできません、だから気の鍛錬法をご紹介しているのですけどね。
あまり身体を動かすのが得意じゃない方は、少々時間がかかるかもしれませんが一回自覚できれば、あとは簡単。その感覚を頼りに体を使えばいいんですから。
この気の鍛錬法で学んだ気の原理を土台にして、合気や施術法を解説していくので気の癒しを学ぶ方には必須項目です。
繰り返し鍛錬して気の感覚を体得してくださいね。
では気の癒し・鍛錬編の次は気の癒し・心編です。
心の有り様にも気の原理があるんですね。気の原理に即して身体を動かせば、気が最も強く豊かに働くのと同じに、心の持ち方で気は強くも弱くもなるのです。
【気の原理・心編】まとめ
気が最も強く働く原理や気の使い方、鍛え方をご紹介してきましたが、実は心にも気の原理はあるんです。どのような心の状態のときに気が最も豊かに働くか、簡単にまとめておきます。
気の癒しシリーズ
気の癒し基礎講座
2.
【気の癒し・基礎編 vol2】気を感じないコツ、気の過敏症の治し方
4.
【気の癒し・基礎編 vol4】気の流通路 経絡(けいらく)とは?
気の原理・心編まとめ
で、気が最も強く効果的に働く気の原理と鍛錬法をご紹介しましたが、気の原理は心にもある。
これが分かればどのような心でいたらいいか、どのような心持ちでいたらいいか、心の落ち着け処が分かります。
自分の心を内観してみれば、自分の心を覗いてみれば、どのようなときに自然でいられるか、どのようなときに幸せか、分かりますもんね。
でも、あえてまとめてみると、
1.
気の原理・心編 まとめ
3.
気の原理・心編2、笑顔
8.
気の原理・心編7、願い
10.
気の原理・心編9、深まる気
11.
気の原理・心編10、神仏観
気の原理・心編1、エゴから離れる
エゴ、自意識、我、これは生きる上で欠かせない心の一面ですが、これが自分のすべてではありません。
自意識を超えたものってあるんですね。
そもそも、何でツボや経絡への施術において自意識を入れないように私が解説しているかというと、ツボや経絡って相手の無意識に属するものであり、急所や弱点でもあります。
これを自意識で圧してもツボの底、経絡の底に届かないんですね。
施し手がエゴ丸出しだと必ず受け手の無意識の抵抗を受けます。
だから、自意識を挟まないで体を動かすことを指導しているんですね。
気の原理や気の鍛錬法を解説しているのもそう、自意識を入れないで動く、自意識を入れないで力を入れる、こういうことが自然にできるようにするために鍛錬するのです。
そして自意識を入れない動きって、一番力が発揮できるんですね、だからこれも気の原理です。
あぁ動こう、こう動こうではなく、考える前に体が動いている、気に導かれて(イメージに導かれて)体が動いている、部分だけではなく全体で動いている、こういうときって動きもスムーズで見た目も美しい。
自意識って部分的な動きしかできないんですね、全体的な動きってもうちょっと脳みその深いところを使っているらしいのです。
スポーツや運動、武道やダンスなどやりこんだことのある方は分かるかと思います。
イメージ通りに体が動いているとき、気持ちよさを感じているとき、自意識から離れているんですね、だから癖になる。
分かりにくいかな、これ。
自意識を入れない、自意識から離れるって話は。
ん〜、見方を変えましょうか。
自意識、エゴ、我の行動の原動力って恐怖なんですね。
恐怖ゆえに自分を保とうと、自分が傷つかないように行動します。
あまり生産的ではないんですね、これ。
そう思いません?行動の原動力が恐れだなんて。
でも、今はこれが普通なんですね、世の中。
自分というアイデンティー、自己同一性を保つためにエゴは行動します。
時には自分にも嘘をついてまで、自己という幻想を守ろうとする。
ツボや経絡への施術でも、意識が自分に向いているうちはツボや経絡の底には届きません。
だからね、自意識から離れるっていう瞬間を味わってほしいんですね。どうにかして。
仏教では三昧(さんまい)という境地ですね、何かにハマっている状態、自意識を忘れている状態です。
好きなことにハマっている時ってそうではありませんか?
自分を守ろうという心も無い、自分がどこまでも拡大していく感じ、愛する人と一緒にいるときもそうですよね、自分と相手の境界すら曖昧になる、一体感ってヤツ。
自意識・エゴ・我の恐怖の原動力の反対の状態では、喜びが原動力なんですね。
尽きない喜び、いや歓び。
こういうものを原動力にして行動できたら素晴らしいと思いませんか?
気の原理・心編2、笑顔
「気の原理、自意識から離れる」ですべて解説してしまったような気もしますね。
笑顔もそう、笑っているときって自意識から離れているんですね。
そりゃ怖がっているような、ビビっているような顔より笑顔の方が、力が出そうでしょ?
気の原理・心編3、感謝
これもそうね、自意識から離れるっていう意味では同じです。
感謝ができる、ってもうそれだけで救われているんですね。
何に感謝する、感謝できる、かはその人の成長の度合いですが、お蔭様という言葉があるように、自分を支えていてくれている見えない部分にもね、感謝の気持ちを持ちたいですよね。
言葉で色々と説明していますが、これ実際に体の力の入り方が違うんですね。
セミナーでも実践していますが、ポジティブな気持ちの時とネガティブな気持ちの時では身体の反応も違うんです。まぁ、当たり前なんですけどね。
気の原理・心編4、深まる気と心
心、気持ちって深さがあるんです。そしてその深さは無限なんですね。
これをこの辺でいいや、とかこの位の思いでいいだろう、とエゴは思うんですね。
そうしたとたん、気は落ちる…。
気持ちが深まり続けている時こそ、気って強く豊かに働くんですね。
本気で好きな人ができたら、この辺まででいいとか、ないですもんね。
私がここまで愛しているんだから、これだけの事をしてよ、とか。
あなたのことはここまで好きよ、とか。
社会的な結婚は契約ですからね、真実の愛とは程遠い…。
気持ちが相手に向かい続けて自分に返ってこない状態。人を愛するってこういうコトですよね。
気の原理・心編5、無限向上
これは先ほどの「深まる気と心」と同じですけど、宇宙の本質なんですね。
ついつい、私たちは同じところを回っているように感じてしまいますけど、時間というものがある以上、やはり物事、いや世界はスパイラルに進んでいる。
以前よりより強く、より豊かに無限に向上していくんですね。
気の原理・心編6、頂いたものと与えるもの
人生って貰ったものを分け与えるドラマです。
昔話のように、鬼と戦ってお宝をゲットしたら村に帰って皆に分け与えて、「めでたしめでたし」なんですね。
これ私も最近感じるんですね。若い時は成長しよう、なんでも経験しよう、と血眼でしたが、人生の艱難辛苦を味わい自分なりの答えを見つけたら、やはり村に帰ってその答えを皆と分かち合うもんなんですね。
気の原理・心編7、神仏観
これは神様がどうのこうのとか、ではなく自分が世界をどう見ているか、ですね。
神仏観はその表れです。
エゴは世界を恐怖の目で見ています。こういう見方だと嘘をついてでもいかに自分が傷つかないですむか、いかに自分が得をすることができるか、さもしい人生になってしまいます。
世界を自分が何かを得る場所と思うのか、世界を自分が与える場所とみるのか。
この2つの世界観では、白黒と4Kくらいの情報量の差がありますね。
エゴの行動の選択肢って少ないんですね。いかに自分を守るか、いかに自分が得をするか。
でも歓びというものが原動力だと、与える方法がいくらでも考え付きます。人生の選択肢が素晴らしく増えるんですね。
ん、また分かりにくいかな?え〜と、自意識って物事を分ける働きなんですね。私はあの人と違う、私=世界ではない。
自分と他人、世界を分けてしまうのが自意識です。これが全体的に考えられない、共感的に考えられない、一体感を感じられないのが悲しい自意識の性なんです。
世界に自分が含まれると感じられると、では世界のために自分ができることは何でしょう?という問いになる。世界に自分を含めるか、傍観者なのかで行動も違いますよね。