動療法

 

動物とは動くことによって生命を維持できる生き物のことです。

動かなくなったら死ぬのが運命です。仕方がありません、そういう生物ですから。

いつも動かなければならないようにヒトの体の仕組みは作られています。毎日ずっと動き続けるようにデザインされています。動かないと死んでしまうマグロのように。

400万年前からなにも変わっていません。

 

昔は水汲み、薪集め、料理、掃除、畑、風呂炊き、買い物、道具作り、修繕、仕事と体を動かさなくてはならないことが一杯ありました。自分から体を動かそうと考えなくても、しなければ生きていけない世界でした。

 

ところが今は体を動かさなくても暮らしていけます。特に都会の生活ではなんでも電気や自動車がやってくれます。ですから動かなくてはならない、ということを自分で作り上げる必要があります。例えば、近所の道やお寺の掃除、孫に送ってあげる野菜作りなど、できれば自分のためではなく、他人や公共のためのことが長続きするコツです。 全体の中での自分の役割や、他の人にすることがあってヒトは生きている意味を感じるからです。

 

 

人口

コミュニケーション

運動

食事

休息

密度が高い

 テレビ 新聞

ジム

外食

仮眠・栄養剤

密度やや高い

 ミニコミ 回覧板

ラジオ体操 散歩

家食

マッサージ

密度やや低い

 井戸端会議 鼎談

道の掃除

共食

昼寝

密度が低い

 対話

山林の手入れ

節食

深呼吸 瞑想

 

 

「運動が健康に良い」

どんな健康雑誌にも決まり文句のように書いてありますし、TVの健康特集でも運動ネタは多いものです。

 一体、なぜそこまで“運動”が重視されるのでしょうか?

 実はそこにも、血管の健康が密接に関わっています。

 

運動不足になるということは、
言い換えれば身体の筋肉を使う機会が少なくなるということ。
車社会に慣れてしまった現代人は、昔の人に比べれば圧倒的に筋肉を使わない生活になっていると言えるでしょう。

 

筋肉を使うと、同時にその近くを走っている血管もマッサージされます。
血管がマッサージされると、おのずと血流が整えられ、酸素や栄養素をスムーズに全身に運ぶことができるようになるのです。

 

例えば足裏の土踏まずは第二の心臓といって、歩くことによって体の一番遠い血液を心臓に送り返すポンプの役割もしてくれています。

 

逆から考えると、運動不足の時は血巡りの状態も悪くなっているわけで、末端の組織まで酸素や栄養素が十分に行き届いていないんですね…。

 

また、老廃物の回収も滞ってしまいます。結果として、体に様々な不調が表れてくるというわけです。 そうしてそのうち死んでしまいます。

死にたくなければ体を動かすしかありません。ほかに方法はありません。動かさないでいるとだんだん硬直してしまうことは老人ホームや意識障害のリハビリ治療師はよく知っています。

 

動かす基本は、歩くこととストレッチです。

 

運動の中でも特に有酸素運動が効果が高く、血管の状態を改善し、強くしなやかにしてくれます 。運動と言っても手軽に行えるもので十分であり、ウォーキングやランニング、水泳でも効果覿面。 

特に毎日手軽に行えるウォーキングがお勧めです。大きめの歩幅で速めに歩くだけで十分な有酸素運動となります。

 

有酸素運動の効果

1.有酸素運動によってブラジキニンという物質が分泌され体内に蓄積される。

2.それによって一酸化窒素が増加し、血管が拡張される。

3.末梢の血液循環が良くなり、血圧が低下する。

4.有酸素運動によって肥満が解消され、血液中の脂質が減り、血液がさらさらに。

 
血管を強くし、血液の流れを改善する有酸素運動は健康の上で大切なものです。

しかしだからといって、無理をしてまで有酸素運動をすることはありません。あまりに無理をしてしまえば、有酸素運動自体がストレスに感じられ、せっかくの効果が相殺されてしまうことにもなりかねないからです。  

天気や体調が少しでも悪いときなど、無理をせずゆっくり休む方が血管に良い影響を与えます。

 

次に大切なのがストレッチ

 

ストレッチというと、“スポーツに付随する準備体操”という印象が強く、あまり運動効果は期待していないかもしれません。

しかし、ストレッチは動物の一番大切な精神状態をつくるものだったのです。

宗教者、気功師、瞑想、催眠、メンター、治療師はみんなこのストレッチを利用しています。

その時に注意するのは息を吐くこと。そしてストレッチするたびに、精神を瞑想のレベルの気持ちよく安定した状態にすること、もしくは近づけることです。

副交感神経優位の状態になり、体の奥底にある声を聞くことができます。

 

筋肉の凝りをほぐすことで血管もやわらかくなり、全身の血流がUPします。

血流が整うと、酸素や栄養素をスムーズに全身に運ぶことができるようになり…
というこの効果こそ、運動の効果そのものです。

 心身をリラックスさせてくれる作用があるので、神経が高ぶって眠れない夜にもおススメです。

 

気持ちや身体が疲れていたりしんどいときに簡単なストレッチをすると気分が楽になったりします。家事の途中に「テレビを見ながら」、「掃除をしながら」簡単な筋力運動をしたり、膝や腰が痛くなければエレベーターを利用せずに1階分だけでも階段を利用してみるなど、日常でのちょっとした工夫で運動ができます。

1) HDLコレステロールの増加
2) トリグリセライドの低下
3) 糖尿病、高血圧の改善
4) 減量
5) 呼吸・循環機能の強化
6) ストレス解消

 

 

血管と運動の関係

実は115分間ぐらいのストレッチで筋肉を伸ばすだけでも、その直後血管内皮機能がよくなったというデータがあります。歩行困難な方や歩くのが億劫な方は、ストレッチ体操で筋肉を伸ばす運動をするといいでしょう。また。狭心症や心筋梗塞などで行われる冠動脈インターベーション治療後に運動療法を行うと、血液が流れるようになって狭心症のような胸の痛みが少なくなるというデータもあります。ただし、そこで治ったと思ってしまうと、再狭窄する可能性が高くなるので、運動療法を適切に続けるべきだと思います。再狭窄を防ぐには、大体1230キロカロリー、歩数にして大体70008000歩です。心臓の血管が細い人の身体活動量は一週間に1000キロカロリー、大体30004000歩ぐらいです。一日5000歩も動いていない人は、特に心臓の血管に動脈硬化が起きやすくなります。だからといって、いきなり5000歩以上を目指すと膝や腰が痛くなるので、少しずつ増やしていくのがいいでしょう。

 

 

 

動脈硬化予防法 最新情報!

フィブリンが固まりやすくなって巨大血栓を作る原因「動脈硬化」を予防するための最新情報です。

血管の広がりやすさから動脈硬化になりやすいかを推定する検査を行ったところ、基準値を下回る人がいました。その方たちに動脈硬化予防に効果てきめんの「ある方法」を2週間続けてもらったところ、ほとんどの人が数値が基準値以上に改善したのです。

「ある方法」とはガッテン流スロージョギング。鼻歌が歌えるくらい楽なジョギングを一日30分、2週間続けてもらいました。

スロージョギングなどの有酸素運動をすると、血管の内側の内皮細胞が整列して血流が良くなります。すると、血管を広げる作用がある「NO(一酸化窒素)」という物質がより多く出るようになって広がりやすさがアップすると考えられています。血管が広がりやすくなれば、血圧が安定して血管を傷つけにくいので、動脈硬化になりにくいのです。

※ガッテン流スロージョギングのやり方は「今回のお役立ち情報」をご覧下さい!

 

動脈硬化予防に効果大のガッテン流スロージョギング

鼻歌が歌えるくらいゆっくりジョギングします。

ポイントは以下の6点です

ポイント(1) 背筋を伸ばす

ポイント(2) やや前傾姿勢

ポイント(3) 足はけらずに押すだけ

ポイント(4) ニコニコ&おしゃべりしながら

ポイント(5) きついと感じたら歩く

ポイント(6) 1日30分を目標に!(10分×3回など細切れでもOK)

 

ジョギングは「キツイ」「続かない」と思っている人がほとんど。

ところが、ラク〜に走れちゃうのに、血糖、血圧、尿酸値などの数値を下げ生活習慣病改善効果が絶大
しかも、脳までイキイキさせちゃうと言う不思議な走り方があったんです。

そのコツは「ある筋肉」を使わないこと!

そんなウソのようなホントの話をご紹介します。

効果絶大の謎!

まったく疲れないジョギングがあった!?

今回のジョギングのポイントは「ある筋肉」を使わないで走ること。
そうすれば、いつまでも走ることができるといいます。

疲れの指標である「乳酸」もほとんど増えません。
そんなことがあり得るのでしょうか?

実は筋肉は瞬発力がある「速筋」と持久力がある「遅筋」の組み合わせでできています。例えれば白身のヒラメと赤身のマグロです。
「速筋」を使わず、持久力の「遅筋」だけで走れば、マグロが大海原で泳ぎ続けるかのように、
長〜く走ることができるのです。

遅筋だけを使う唯一のポイントは、歩くくらいのスピードでゆっくり走ること。
それが今回ご紹介する「スロージョギング」です。
平均的な40代の場合、時速4〜5キロ以下で走れば遅筋だけで走れるのです。

じゃあウォーキングでいいじゃん!

今回、時速4キロの同じスピードで、ウォーキングとスロージョギングの消費エネルギーを比較したところ、なんとスロージョギングの方が1.6倍も多いという結果になりました。

もし、1日20分、1年間、毎日スロージョギングをした場合、消費エネルギーは脂肪5.0kg分になります。
これはウォーキングのおよそ倍。

体が激変する?!

いつの間にか、より長く!より速く!

運動習慣がなかった人がスロージョギングを始めたところ3週間で、「走ることに快感」を感じ、
「どこまでも走れる」感覚をつかみ、「速く走ってもきつくない」という驚きの変化を遂げました。
いったい体の中で何が起きたのでしょうか?

筋肉内の毛細血管が増えた!

スロージョギングを続けることで、遅筋の能力が向上します。さらに、筋肉内の毛細血管が増えることもわかりました。こうしたことから、今まで使われていなかった筋肉が
使われるようになり、ラクなまま、より速く、より長く走ることができるようになります。

さらにスロージョギングを続けることで、効率よく糖や脂肪が消費され、結果的に様々な生活習慣病が改善されるのです。

えっ?脳が大きく!

走れば気分爽快!だけじゃなかった。

スロージョギングを続けている人の中には、「悩みがなくなった」「怒らなくなった」「決断力が付いた」など、気持ちの変化を表現する人が少なくありません。
それは気分だけじゃないことがわかってきました。

アメリカの研究で、高齢者が軽いジョギングを続けることで、萎縮していた脳の一部が大きくなることがわかったのです。
大きくなったのは、判断力・決断力に関わる「前帯状皮質」とワーキングメモリ(もの忘れ)に関わる「46野」です。
ジョギングをすることで、脳の機能が向上する可能性があるというのです。

日本の研究でも、ジョギングをすることで、前頭前野の活動が活発になることが明らかになっています。

まだ細かいことまではわかっていませんが、ジョギングをすることで、脳にいい影響があることは確かなようです。