ストレートネック ストレートネックの治療法・治し方の解説
ストレートネックとは頸部への負担が継続的にかかる事によって頭痛や定期的なめまい症条、肩こり症など様々な症状を発症する慢性系の首の障害です。
神経系の圧迫によって様々な症状を発症する障害でもありますから、自覚症状の見極めが非常に大切となります。
ストレートネックは近年までそれほど有名な病気ではありませんでした。
この要因としては、自覚症状などの診断基準がわかりにくい為、基本的に肩こり症などと勘違いされていた点が多かったことが要因にあります。
しかし、近年はパソコンなどで長時間同一姿勢でデスクワークを行うサラリーマンや主婦、そして学生が増えてきました。 このパソコンの普及と比例して発症事例が多くなっている点もストレートネックの大きな特徴であり、現在では比較的広く認知される首の障害となりました。
1. ストレートネックの原因とは
ストレートネックとは主に、悪い姿勢の習慣や加齢により、首の骨(頚椎:ケイツイ)が本来持つ「ゆるやかなカーブ」が失われた状態のことを意味します。
通常、人の首の骨は、左の人のように、「く」の字を描いたカーブをしています。全体重の約10%と言われる(約6キロ)重い頭を1日中ずっと支えるために、人の首はこのカーブ構造をもつようになりました。しかし、生活の中で前かがみの姿勢が頻繁になると、このカーブが失われていき、右の人のように真っ直ぐになってしまい、ストレートネックと呼ばれる状態になります。
・不良姿勢(スマホ、パソコンを使用中のうつ向き姿勢) |
特に近年はスマホの普及により、スマホが原因でストレートネックになっている人が急増しており、「スマホネック」とも呼ばれています。ニューヨークの整形外科医であるケネス・ハンスラージ医師によると、うつ向き姿勢でスマホを使うと脊椎に大きな負荷を与えると報告されています。
うつ向きの角度と脊椎への負荷
うつ向き0度:4.5~5.5kg
うつ向き15度:12kg
うつ向き30度:18kg
うつ向き45度:22kg
うつ向き60度:27kg
1日のうちに数時間も10~20kgもの負荷を脊椎にかけていたら、首が悪くなるのも納得できますね。ストレートネックの大きな要因と言われるのも理解できます。
2. ストレートネックの悪影響
それでは、ストレートネックになると、どのような弊害があるのか簡単にご紹介します。脊椎にかかる負荷が常に強い状態になることで、以下のような症状を引き起こします。
・背中や肩の筋のハリ感 |
肩や首の不調だけでなく、姿勢が全体的に崩れることから、腰痛まで引き起こすとされています。また、頭が前に前に突き出てていくことで、猫背にもなりやすく、見た目も悪くなります。
3. あなたのストレートネック度のチェック方法
現代生活を営んでいると、誰でもストレートネックになりうる原因をもっています。
あなたのストレートネック度を簡単にチェックする方法があります。柔道整復師の酒井慎太郎氏が考案した方法で、以下の4つのステップでセルフチェックできます。今、立ち上がってチェックしてみましょう。
1. 壁に背を向けて普段の姿勢で立つ。
2. 「かかと」、「お尻」、「肩甲骨」の順番に壁にくっつける。
3. この状態のまま「後頭部」が壁につくかチェック。つく場合は、問題なしです。
4. つかない場合、「どの程度意識をしたら後頭部を壁につけられるか」をチェックする。
ストレートネックのチェック方法
首が正常な人は、イラスト内の左の人のように、後頭部も自然に壁につきます。
しかし、ストレートネックの人は、イラスト内の右の人のように、後頭部が壁から離れた状態になります。そしてこのとき、「どの程度意識したら後頭部を壁につけられるか」でストレートネック度をチェックします。
軽度レベル:普通に立っていると後頭部がわずかにつかないけど、意識して体に力を入れて頭を立てればわりとすんなり壁につく。
中度レベル:普通に立っているときに、後頭部がまったくつかない。でも、頭を後ろにつけようと意識すれば、どうにかこうにか壁につく。
重度レベル:頭と首が大きく前に出ていて、どんなにがんばっても後頭部が壁につかない。
(引用:『あなたの首の痛み・肩こりはストレートネックが原因です!』
酒井慎太郎 著)
もちろん、体格により当てはまらない場合があります。アスリートなどによく見られる背中の筋肉(僧帽筋)が発達している人は、ストレートネックでなくとも後頭部が壁につかないことがあります。
4. ストレートネックを改善に導く枕テクニック3選
ストレートネックの主な原因は、悪い姿勢です。そのため、鎮痛剤や筋弛緩剤で応急処置をしても、根本的な解決にはなりません。悪い姿勢を正すことが1番重要です。
睡眠中はストレートネックを改善する絶好のチャンスです。毎日7時間、首に理想的な姿勢で眠ることで、良い癖づけができる機会と捉えましょう。
そこで次に、ストレートネックを改善に導く枕テクニックをご紹介します。
@理想的な寝姿勢で眠る習慣をつくる
あなたは高い枕で寝ていて、下のイラストの人のような寝姿勢になっていませんか?
高すぎる枕
「こんなに高い枕で寝てる人なんていないだろ」と思うかもしれませんが、私どもの経験上、高すぎる枕を使っている人は意外にもとても多いのです。
タオル枕で気軽に低めの枕を試す
「ストレートネック気味で枕に原因があるかもしれない。だけど、枕を買い換えるまではしたくない。」そのような方におすすめしたいのが、タオル枕です。ご自宅のタオルを使い簡単に低めの枕を作れるので、気軽に低めの枕を試すことができます。
1. まずはベッドの上にバスタオルを広げてください。そして、長い辺を半分にたたみます。
2. もう一度、長い辺をたたみます。
3. 長い辺をコロコロと丸めます。
4. 下のように丸まったら完成です。
通常の枕と見比べてください。低めにできているのが分かると思います。
このタオル枕のような形を「ヒトコブ形状」と呼びます。枕の上に頭をのせるのではなく、首のカーブに沿わせてお使いください。下のイラストのようになります。
ヒトコブ枕
タオル枕のようなヒトコブ形状の枕は、首の自然なカーブを損なわずに寝やすいので、ストレートネックでお悩みの方にとてもオススメの形状の枕です。
とはいえ、タオル枕は反発弾性がないので圧迫感を感じることがあったり、形状が崩れやすいという欠点があります。そこで私どもが素材・形状にこだわって開発したイチオシのヒトコブ形状枕があるのでご紹介します。
首のリラックスを追求して設計しました。ウレタンの内部をくり抜き(エアースプリング構造)、さらに、表面をウェーブ状にカッティングしているので、あなたの頭・首を柔軟に受け止めます。
眠りながらストレッチするかのように首を自然に伸ばせられます。ストレートネックでお悩みの方、首・肩に重みを感じる人に自信を持っておすすめします。
いちばん大切なのは普段の姿勢
ストレートネックの一番の原因って体に負荷のかかる不自然な姿勢を続けていることだと言われているんですね。
パソコンの画面を見るときって、画面に前のめりになって、顔を近づけて見ること多くないですか?
しかし、この姿勢を改善しないことには、いくらストレッチなんかをしても思うような効果は期待できません。
パソコンやスマホ見るときは十分に気をつけてくださいね。ストレートネックの人は特にこういうクセがついてる人が多いと思うので。
STEP1.胸のストレッチ
鎖骨に手を当てて、胸を押し上げるストレッチ。
腰を反らすのではなく、胸だけを反らすのがポイント。
1度に5回くらいやるのがいいそうです。
猫背などで無駄に力の入ってしまった肩の筋肉をほぐしてくれます。
胸を反ることで胸の位置が高くなります。
姿勢を良くしたら胸を張った状態になりますよね?
あれと同じような間隔です。
このストレッチにより、前に出た首が戻り、首や肩への負担が少なくなるんですね。
STEP2.首のストレッチ
鎖骨に手を当てて、首を前後にスライドさせるストレッチ。
顔の位置は変えずに、首だけ平行にスライドさせるのがポイントです。
アゴを引くわけじゃないですよ。あくまで首だけです。
こちらも1度に5回くらいが目安です。
(やり過ぎると頭がクラクラするので注意!)
このストレッチは首を自然な位置に戻してくれる効果があるので、毎日続けてみてください。
STEP3.背中のストレッチ
イスに座ったまま、両手を上げてバンザイした状態で背もたれに寄りかかって、背中を反らします。
これも1度に5回くらい。
背中を反らすことで、猫背で丸まった姿勢がまっすぐに伸びるので、ストレートネックにも効くワケです。
パキパキなって骨に効いてる感じがよくわかりますよ(笑)