考え方の療法

 

考え方でその人がきまる

ということを考えたことがありますか?

 

仏陀  思考が人をつくる

 

中村天風   

「厳格に考察すれば、人生とは思考そのものなのである。
否、極言すれば人生即思考ともいえるのである。思考そのものが人生である以上、思考ほど人として重大なものはないと、厳格に考えるべきだと言わねばならない。」

 

アランコーエン

「あなたの世界を変える、最も直接的な方法は、自分の思考を変えることだ。」

 

ピーター・ケルダー(チベット体操著者)

「行動と思考により、あなたの体と脳が変化することを科学が証明しています。
ということは変化を起こすためには、行動と思考を変えてみればいいわけです。」

 

老子

賢者は出し惜しみをしないものだ。持てるもののすべてを差し出してもなお、与えるものを持っている。
何もかもを与えつくして、いっそう豊かになっていく

 

考え方というのは、この世をどう理解するか、ということです。

その時に、大切なのは、見本となる原型やひな形です。「たとえ」の事です。ギリシャ語のメタファーのことです。

新しい出来事が身に起きた時にヒトは今までの知っているパターンで理解しようとします。

このパターンを増やすことで、今まであまり考えなかったことにだんだんと気がついてきます。

でも何も新しいことはありません。実はもう、私たちの中にあるパターンにもう一度スポットライトを当てるということです。光があたったのは「命」(いのち)です。

 

ニラのメタファー

プランターの韮は切っても切っても、また数週間すればまた元の大きさに成長します。

命あるものは、どんなにダメージを受けても、またそこから育っていきます。

多くの人は「車とガソリンのメタファー」でこの世を理解しています。確かに機械の世界ではそうです、ガソリンを入れた分しか車は動きません。でも生命体は光と水さえあれば、その命がある限り、果てしなく拡がっていきます。

 

うたかた(泡沫)のメタファー

方丈記の川に浮かぶ泡のことです。次々に泡は生まれ、そして消えていきます。

ひとりの人間の細胞は60兆個あると言われていますが、毎秒新しい細胞が生まれ、毎秒古い細胞は死んでいきます。代謝のことです。どんなにダメージを受けた器官ても、数ヶ月経てばまた新しい細胞に移り替わっています。

新しい細胞はそれまでにあった器官の状態に合わせようとする癖がありますので、基準を今の状態ではなく、本来あるべき生まれたての赤ん坊の細胞のようになることをイメージしてあげてください。このイメージという考え方に力があります。傷ついた器官、そして癌に有効的な方法です。

 

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

 

おひさまのメタファー

太陽は47億年前からずっと燃え続けています。何者にも頼らず、自らの力だけで周りに光と熱を与え続けています。実はどの生命体も同じように、熱を発しています。 

私たちも水と穀物を体の中に取り入れるだけで、体の奥底から熱を出しつづけます。お日様と同じように。

 

呼吸のメタファー

呼吸をすると内なるものは外に出て、外のものは内になります。

どの生命体も風通しの良い膜のようなもので、出たり入ったりすることで生き続けています。常にコミュニケーションすることで生きられているわけです。

呼は吐くこと、吸は吸うこと、まず吐いてから吸います。 吐くことを怖がらないでください、肺に空気がなくても、実は体の中にはまだまだ空気が器官のあいだに、血液の中に、体いっぱいにあります。

吐くと皆とつながります、吸うと己を意識します。

吐くときは、ゆったりと楽しく丁寧に。

 

族のメタファー

みんなの中に自分がいます。自分とはみんなの中の一人のことです。

みんながいないと、自分がわかりにくくなります。

みんなとは族のことです。家族、ヨット族、地域族、インカ族。

みんなの向こう側には、社会、人間、動物、植物、鉱物、地球、宇宙とひろがっています。

 

右と左のメタファーをよく人は使います。左脳と右脳や、自己と他人、客観と主観のように。確かに機械的にモノを考えるときには有効な喩えです。でも生命体から見ると、全体の中に分析するものがあり、他人の中に自分がいて、主観の中に客観があります。

 

神のメタファー

宇宙が誕生するビッグバンの前にはただ形のないエネルギーだけがあったとされています。

そこから全てが始まったと思われています。そこから星が生まれ、星がくっつき、爆発してまた新たな星が生まれる。そして太陽が生まれ、地球が生まれました。

そしてそこから命が誕生します。すべてがつながっています。見える線、見えない線がありますが、どれもが関係しあっています。

人は両親から生まれます。10代遡れば1026人の遺伝子が一人の中にあるということです。たった30代遡るだけで10845576人です。これが100代、1000代となると・・・。

そして動物、その前の植物、微生物と連なっていくと、全てが全て一つにつながっているのです。

これが神の視点です。

そしてこれが元素に、宇宙にひろがります。

 

命は太陽と自転と水と空気によって生かされている。

奇跡のバランスの中で。これを体感した時にまた新たな命が誕生する。

 

ヒトの体の分析すると酸素、水素、窒素などの元素からできているのだけど、由来は地球の元素です。それは宇宙の元素です。

無機物である地球の元素を植物がとり、それを動物がとって、ヒトも生きてきた。

だからヒトの体の元は地球です。地球の元素がヒトの体になった。

そして死んだらまたその元素は地球に戻っていく。

一時、ヒトは生かされている。そしてまた戻っていく。 うたかたの夢幻、

生きることは儚き幻のごとく、凛として美しく力強く温かい。