考え方を進化させる  既知から未知へ  

 

 

「考え方のクセ」を変える

頭は、放っておくと、ものごとを否定的に考えてしまう傾向があります。生命に危険な経験や自分にとって不利益な体験をすると、未来においてそれらを避けるために、まとめて否定してしまうのです。

ほとんどの人は無意識の内に、1日のうちの多くの時間を否定的な考えを膨らませることに費やしています。

その理由は、否定的なことから遠ざかりたいと無意識で思い、これを頭の中で何度も繰り返すことで次にそのような状況になっても自動的に遠ざけれるように訓練しているからです。

そしてもう一つの理由は、ネガティブな「思考」が頭に浮かんでも、その考えには反応せずに無関心のまま放っておけば「いい気分」になれるという認識がありません、つまり楽な生き方をまだ知らないからです。

 

自分の頭に浮かんだ「思考」には重要な意味があるはずだと考えるため、あるいは、自分にはその「思考」を無視することを選択することができるという考えをもっていないために、浮かんできた「思考」に自動的に反応し、「嫌なことを考える」ことに慣れてしまっているのです。

 

懐疑的になることで身を守ろうとする心の働きがあるのかもしれませんし、もしかしたら、否定的に考えることを誰かに教えられ、すすめられて、身についてしまった習慣なのかもしれません。

 

しかし、ネガティブな「思考」にとらわれ、望まない方向に考えを膨らませてしまう理由は、単なる「考え方のクセ」によるものであり、あなたがそのような考え方を続ける必要はどこにもありません。

 

どんなにつらい過去の「思考」も、未来の不安なイメージも、何度となくあなたがその考えにとらわれてしまう理由は、そこに重要な意味があるからでも、その問題から逃れられないからでもなく、そんな考え方をすることがあなたの「クセ」になっているからなのです。

 

そのことを理解することさえできれば、ものごとはそれ自体に悪意がなく、あなたが望むなら、いつでも「いい気分」を感じられることがわかるでしょう。

 

頭は、放っておくと、浮かんできた「思考」を自分の慣れ親しんだ考え方で自動処理することを繰り返します。

慣れ親しんだ考えはあなたの「信念」となり、「信念」は現実を創ります。

 

あなたの頭の中を一旦「手動」にし、「考え方のクセ」を変更するためには、まず、頭の中が勝手に動いている様子をよく観察してみることです。

そして、新しい、より良い考え方に対して、つねに心を開こうとすることです。

 

 

あなたがあるキーワードや情報を目や耳から入力すると、プログラムが起動し、否定的な「思考」が生み出されるしくみが頭の中ですでにできあがっている様子を確認してみてください。

 

肯定的な考えが頭に浮かんでも、すぐに否定的な考えでそれを打ち消し、1日のうちで何度も自ら「気分」を害していることに驚くかもしれません。

これらの否定的な考えを徹底的に頭の中から追い出していき、いつも「いい気分」でいられるようになることを目指しましょう。

 

あなたが否定的な「思考」をすると、あなたの「気分」は悪くなります。

できれば、どのようなことを考えたときに、どのくらい「気分」が悪くなっているのかを観察し、紙に書き出してみましょう。

 

そうすれば、あなたの頭の中で連想的に否定的な「思考」に結びつけられる、いくつかの「思考パターン」があることに気づくはずです。

この「思考パターン」をみつけられたなら、これからあなたがすべきことは、この自動プログラムを切断し、新たな処理方法に切り替えようとすることです。

 

 

無意識におこなっていたクセを直すのは難しいと感じるかもしれませんが、まずは「気分が悪くなったことに気づいたら、それについて考えるのをやめる」という新たなクセを身につけましょう。

 

紙に書き出した「思考パターン」が頭に浮かんだときにはまずは気づくことから始めます。

「ああ、これはこのまま考え続けると、かなり気分が悪くなるパターンだ」と何度も気づくことが大切です。

 

ネガティブな「思考」に無関心になることが難しいと感じるのは、その「思考」に重要な意味があるからではなく、いままでの成功例が少ないからです。ほんの少しだけ忍耐力で練習を続けて成功例を増やしていきましょう。

忍耐とは我慢することではなく、識することを続けてみる、ということです。

 

ネガティブな「感情」をまた覚え始めたら、リラックスして頭をからっぽにし、少なくとも15〜20秒程度、その「思考」が消え去ったことがわかるまで無関心でいようとする練習をしましょう。

 

あなたが非生産的な「思考」を膨らませて、自分の「気分」を悪くすることをやめることによって、問題を解決していきます。

 

あなたが「いい気分」になろうとするなら、問題は解決に向かいます。

たとえ「答えがみつからない」時や、そうはみえないときにも、すべてはうまくいっているのです。

 

ネガティブな考え方になるのにあるパターンがあります。

Overgeneralization(過剰一般化する) ある条件の下の法則をあちこちで普遍化させてしまう

Overmaterilization (過剰に具体的する)一般的なことを条件が違うところでも具体化してしまう。

「should」and「must」statements (「しなければならない」と思いがち)

Tunnel vision(悪いところしか見ない) 全体を見ないで本の一部の暗い穴だけに注意を向けてしまう。

こららのパターンに嵌らないように気をつけましょう。

では、どうすれば自分の状況に「気付く」ことが出来るのか?

これについて、具体的に説明していきます。

先ほど挙げた3つのポイント

 

・ 考え方を「変える」

・ 視点を「変える」

・ 脳の使い方を「変える」

 

考え方を進化させるには既知を未知にすること    すでに知っていることを知らないことにしてあげる

新しい体験と記憶と行動  外界から内界へ

外界の刺激は、五感覚を通して、刺激が電気信号となり、末梢神経を通じて脳に伝わります。それが今度は脳内で認識され無意識になったり、記憶となったりして、次の行動する時の判断基準になったりします。このプロセスの中でいろいろなバイアス(偏見)がかかって、外界の刺激が内界の自分のものとなってしまっています。特に無意識のバイアスは強力です。     

一つ目のバイアス  意識したものや無意識のものが脳で処理される  文化 時代 価値観 関心 意識

二つ目のバイアス  自分なりの解釈(一面的な理解、分類法、レベル貼り)       短期的記憶 

三つ目のバイアス  自己対話 繰り返し自己の体験や信念と対話する

潜在意識・無意識も確定させてしまう 信念が生まれる      長期的記憶  

四つ目のバイアス  自分にとっての「真実」                 現実 反応 行動

五つ目のバイアス  習慣 外界の出来事を自動的に長期的記憶である自分なりの「真実」に結びつける

          「真実」を肉体化して条件反射の回路を作り、無意識の内に判断し選択し実行しています。

この五つのバイアスをフラットにすることで、考え方が次の段階に進化します。

 

人の行動する根本とは

人は自分の信じている真実に基づいて行動する。

習慣になったものは無意識として自動的に行動を起こしている。車の運転のように。

 

問題点は?

文化や価値観や言語によって盲点が多く出来ているが、気がつくのが難しい。

自分の大脳皮質の解釈だけでは一面的すぎるので、大脳辺縁系や脳幹の解釈を理解することも必要になる。

自己対話をコントロールできないと、パターンを硬直化させてしまい、柔らかいフラットの状態ではいられない。

単なる情報を「真実」と結びつけてしまい、それを習慣やクセとしてしまう。   

 

では「真実」や信念はどのようにして作られるのか?

「その人の真実」は一度の体験だけで作られるのではなく、常時の体験を通して作られている。特に5歳までに作られるが、毎日更新されてもいる。親の行動の模倣、しつけ、学校教育、社会でのルール、地域の習慣は習俗から学び、判断し、行動にいたります。

 

改善する方法とは?

インプット(情報)を必然性から捉え直してみる

無意識で当たり前だったことを、なぜ今のようになったのか、もう一度捉え直してみる。その時に「必然性」について考えてみるのはわかりやすい方法です。「なぜ、そうしたんだろう?」「どうしてこのような行動をとったのだろう?」「どんな必要があったのだろうか?」ということを考えてみることです。

自分がとった行動の理由は、隣の人がそうしていたから?専門家が言ったから?マスコミ?科学の結果?

自分のこととはいえ、無意識や条件反射の理由はわからないことが多くあります。そのように行動した原因は過去の体験や知識によることがあります。しかしその記憶がなかったり、体験した出来事に気がつかないことが多くあります。これらを精神分析家や心理学者や催眠術師やメンタリストにお願いするのは時間もお金もかかり面倒です。

そこで、一つの提案です。空想したり歴史やファンタジーが好きな人ならば、目を閉じて昔の人に会ってみるという空想をしてみるのはどうでしょうか?100年前、1000年前、10000年前に地球上で暮らしていた人々を空想してみて、彼らを友人や先生として、いろいろと聞いてみるという空想をするのです。

100年前には100年前の合理的な理由があります。また同じことでも10000年前には100年前とは違った合理性の判断があります。なぜ彼らはそうしたのだろうか?それを自分の中にある仮想タイムマシーンに乗って、時代を遡って、色々と質問してみると面白いかもしれません。

 

はじめのレッテル貼りを再解釈 

まずは物事を見て第一印象が得られます。すると、次からは同じ物事に遭遇した時には実際にそれを詳しく見るのではなく、昔の記憶から引き出して、目の前のものを見てしまうようにヒトの脳はできています。情報処理を簡潔に早くするように無意識の段階で調整してしまっているのです。これも余分な時間や労力をかけず、瞬時に判断と行動ができるようにするためのメカニズムです。しかしデメリットもあります。第一印象の時に作ってしまった回路に頼ってしまっていては条件やTPOが変わった状況に直面しても対応することはできず、失敗をしてしまいます。

そこで、その見方や解釈や回路を変えてあげる必要があります。

この世の「良い悪い」はリングの張り方、すなわち「枠組み」を作ることでできています。リングとはボクシングやプロレスのあのロープの張られてあ囲みです。その内なのかそれとも外なのかということで「白黒」決まります。例えば突如にミサイルが枠内に飛んできた時に相手を攻めるのは「良い」こととなり相手は「悪い」ヒトですが、相手から見るとミサイルを発射するだけの「良い」理由があり、それはリングの中のヒトが「悪い」ことをし、ミサイルを発射しないと自分たちのサバイバルに大きく影響すると考えているからです。

そうです、見る位置によって当然と解釈も変わってしまうのです。

次のことに気付くと初めの第一印象を再解釈することができます。

ある出来事と出会う時に起こる感情は自分の感覚を通して感じる世界だから、これは自分の考える世界に過ぎないと。それ以上でもそれ以下でもない。違った状況(TPO)で、ある出来事と出会っていれば違う事実や感情や判断や行動をしていたかもしれないということです。また自分以外の人は自分とは違う印象や記憶を持っていることもあり得るということです。このことに気がついたらば、自分が望みさえすれば、出来事の解釈はいつでも変えることができます。

嫌な出来事の時は、自分に都合よく考えて、解釈を前向きにして、出来事に囚われずに、一新する。これもオススメです。しかし余裕がある時は、嫌な出来事になってしまったわけを理解して、嫌なことを嫌ではないことに変える方をもっとおすすめしたいです。嫌なことはある特定の条件のもとで起こったことですから、その条件が変わればそれが嫌なことではなくなることもあります。またその嫌なことを避けるだけではなく、嫌なことを全体の一部として捉え、その嫌なこととも上手に付き合ったり、しまいには仲間にしてしまう経験を試みるのは素晴らしいチャレンジだと思っています。

 

自己対話をコントロールして潜在意識を上手に使う

自分との対話は慎重に、なぜならば、それによって事実を自分の感じたいように変えてしまうからです。

自己対話をコントールすることで、自己イメージをコントロールすることができます。

自己イメージが変わると、自分の行動が変わる。

実は自分の作り上げたイメージが全てを決めていることがわかれば、イメージを作ることの怖さと素晴らしさが分かり、その大切さがわかります。

自己イメージは現在だけではなく、未来の自分もコントロールしています。将来使うであろう未知の潜在能力をもコントロールしているからです。自分で設定したイメージを変えてその限定を取り除くまで、これがどれだけの潜在能力があって未来を変化するかは自分さえもわかりません。

 

「自己対話のクセ」を変える

冒頭に書いたことを繰り返します。

頭は、放っておくと、ものごとを否定的に考えてしまう傾向があります。危険なことから身をも守るためです。

ほとんどの人は無意識の内に、1日のうちの多くの時間を「○○してはいいけない」という考えを膨らませることに費やしています。

 

自分の頭に浮かんだ「思考」には、なにか意味があるはずだと考えるためです。まだ、自分にはその「思考」を無視することを選択することができるという考えをもっていないために、浮かんできた「思考」に自動的に反応して、「嫌なことを考える」ことに慣れてしまっているのです。

しかし、ネガティブな「思考」にとらわれ、望まない方向に考えを膨らませてしまう理由は、単なる「考え方のクセ」によるものであり、あなたがそのような考え方を続ける必要はどこにもありません。

どんなにつらい過去の思い出も、未来の不安なイメージも、何度となくあなたがその考えにとらわれてしまう理由は、そこに重要な意味があるからでも、その問題から逃れられないからでもなく、そんな考え方をすることがあなたの「クセ」になっているからです。

 

そのことを理解することさえできれば、ものごとはそれ自体に善悪がなく、あなたが望むなら、いつでもよくも悪くもない「平安な心境」を感じることができます。

実際には、ネガティブな「思考」が頭に浮かんでも、その考えには反応せずに無関心のまま放っておくか、ポジティブな「思考」に変えるか、もしできればどちらでもない「平安な心境」になります。

肯定的な考えが頭に浮かんでも、すぐに否定的な考えでそれを打ち消し、1日のうちで何度も自ら「気分」を害していることに驚くかもしれません。

これらの否定的な考えを徹底的に頭の中から追い出していき、いつも「平安な心境」でいられるようになることを目指してみましょう。

 

自分が調子が悪い時の思考パターンを思い出せますか?嫌なことがあった時に悪い方に考えてしまうのは、人の常。しかし大事なことは、そんな自分に気づいて「またいつもの思考パターンに陥ってるぞ、〇〇(自分の名前)」と呼びかけることです。そして、それに気づいて正常な思考を取り戻したら、「おかえり、〇〇(自分の名前)」と温かく迎えてあげてください。これを繰り返すことによって、少しずつネガティブなループから抜け出すことができるようになります。

 

ネガティブな「思考」に無関心になることが難しいと感じるのは、その「思考」に重要な意味があるからではなく、ほんの少しだけ忍耐力が足りないだけなのかもしれません。

 

ネガティブな「感情」を覚えたら、リラックスして頭をからっぽにし、少なくとも15〜20秒程度、その「思考」が消え去ったことがわかるまで感情に無関心で「平安な心境」でいようとする練習をしましょう。

 

これは問題を解決するためのものではなく、非生産的な「思考」を膨らませて、自分の「気分」を悪くすることを止めることです。

 

あなたが「いい気分」になろうとするならば、答えを見つけなくても問題は解決に向かいます。

たとえそうとは思えない時にも、すべてはうまくいっているのです。なぜならば今までの回路の繰り返しではなく、新たな回路を作っている過程だからです。

 

「真実」を変える

これまでの「あなたの真実」は、今までのあなたの体験をもとにしたもので、習慣となっているものに対しては効果的ですが、現実の状況を変えることは難しいです。

自分の中に蓄えられてきた考えや回路や条件反射を変えない限り、自分の態度を変えることはできません。これまでと同じ反応を起こす回路ならば、将来は過去に酷似している可能性が高いです。

頭は放っておくと浮かんできた「思考」を自分の慣れ親しんだ考え方で自動処理することを繰り返すようにできています。

慣れ親しんだ考えはあなたの「信念」となり、「信念」は「あなたの真実」となって現実を創ります。

 

そこで自分の外側で起きることと自分で内側で起きることの自動的な反応を、自分でよく見つめます。

あなたの頭の中を一旦「手動」にし、「考え方のクセ」を変更するためには、まず、頭の中が勝手に動いている様子をよく観察してみることです。

あなたがあるキーワードや情報を目や耳から入力すると、プログラムが自動的に起動して、いつもの思考回路や否定的な「思考」やが生み出されるメカニズムが頭の中ですでにできあがっている様子を確認してみてください。

 

おかしなものがあれば、その自動的(条件反射的)な反応をいちど断ち切って、新たなものに繋ぎ替えることです。浮かんできた否定的な「思考」を結びつけて新たに繋ぎ留めるものは「平常心」が一番のオススメです。もしくは友人との楽しい思い出でもOKです。否定的な思考を解体させるには、いくつかの方法があります。

否定と肯定の二分割にしてしまう以前の「一つであること」の思考を学ぶ方法もあります。また否定的なことはTPOにおける特殊だったケースのことを過剰一般化してしまっていることが多いので、そのことに気がつくという方法もあります。例えば過去にあったブルドックとの怖い体験を、個別のブルドックとしては捉えずに、一般的な犬として捉え、その後に何百回もあった犬との出会いでは噛まれることもなかったというポジティブな体験の積み重ねに焦点を当てる方法です。また、怖い体験が起こったのは、一般的なことではなく、ある場所である時間の特殊な状況な稀少なケースであると認識したりすることです。

そして、このような新しい考え方に対して、常に心を開こうとすることで、過去の否定的な思考は効力を失います。

 

意味を考える

まず何であれ、モノやコトを動かしたいのならば、その意味や流れやメカニズムを考えることです。いたずらにモノやコトを動かしつづけるのは、仮にそれが今でもうまく運んでいても、それがうまくいっている理由を入手したことにはなりません。次に、自分がおもしろがったり気にいったモノやコトは関心が向いている証拠で、もう体験しているので自分なりの表現が可能だということなので、その表現をちょっとでも「延長」しておくと、モノやコトを次に扱う時に容易くなります。「延長」とは次回のために自分で好きなように触れるようにしておくということです。とくに表記や記号や文字や書き方をいじって工夫しておくと次回の関わりが楽しくなります。例えば先ほどのブルドックとの怖い体験を、犬との面白い体験や、動物との楽しい体験や、幽霊との爽やかな体験などに関係させて変化させてしまうことにより、怖い体験を自分が好きな体験にずらしてしまいます。すると、怖い体験に自分が縛られるのではなく、反対にこちら側から怖い体験を自由に遊ぶことができるようになります。

 

 

実践

静かな場所に座って気持ちを落ち着け、自分がどのようなことを考えたときに、どのくらい気分が悪くなっているのかを観察し、可能な限り列挙する。

思い浮かべたら、それを体験した状況を思い出す。できなければ「なぜ、そうなるのか」を徹底的に考える。先ずは「気分が悪い」と結び付けられた記憶を探し出して、紙に書き出してみます。

これができれば、気分が悪いことを自分の方から考えることができたことなので、この意識化により、脳内に埋め込まれた経験の記憶や感情と思考のパターンが自分に与える突然の効果は大きく薄れます。なぜならば無意識にリピートする嫌な感情を意識化することによりその因果関係を見つけ、受動的ではなく、こちら側から対策を立てることができるからです。また因果関係が見つからなくても、因果関係を「見つけようとした」ことにより、不意に起こる無意識の出来事ではなく、意識でそれをコントロールした(試みだけで充分なのです)という体験例を一つ重ねられたからです。

これを続けると、あなたの頭の中には、否定的な「思考」と連想的に結びつけられてしまっている「思考パターン」があることに気づくはずです。

この「思考パターン」をみつけられたなら、これからあなたがすべきことは、この自動プログラムを切断し、新たな処理方法に切り替えることです。

 

無意識におこなっていたクセを直すのは難しいと感じるかもしれませんが、まずは「気分が悪くなったことに気づいたら、それについて考えるのをやめる」という新たなクセを身につけましょう。

 

紙に書き出した「思考パターン」が頭に浮かんだ時には、その度に「ああ、これはこのまま考え続けると、かなり気分が悪くなるパターンだ」と気づき、この考えを中断して他のことを考えればいいのです。

 

 

次に

「やってはいけない、やるべきではないこと」

「やらなければならない、守らなければならないこと」

「気分が悪いこと」

「怖いと思っていること」

「自分が不可能だと思っていること」

についても書き出して、その理由を見つけてみましょう。

 

最後に一日かけて無意識を書き換えるのに有効な方法があります。

準備が出来たら24時間の間は、自分の自己対話をよく観察し、自分や他人の評価を低くするもの、敵意、皮肉、卑下する言葉を全て取り去ってみましょう。

否定的な自己宣言(自分に対する決めつけ)は回避しましょう。

冗談もダメです。

潜在意識は冗談を識別できないからです。無意識って案外バカなんです。

人をけなした時は、すぐに私らしくないといってすぐに修正しましょう。自分に対するけなしも同様です。無意識は肯定も否定も理解できないので、それが否定形であるにもかかわらず言葉の持つイメージを浮かべてしまうからです。ですから、ほかの人のことをポジティブに肯定してください。そして自分自身のことも肯定します。

 

アンチの効果  ○○したくない、○○ではない生き方  

○○してはいけない ということは結局○○に囚われてしまっていることです。またこれらを心配することは否定的目標を設定することと同じです。意図していないのに望まないことに焦点を当ててしまっているのです。例えば車の運転をしていて、左の路肩にぶつからないように気をつけて、対向車にぶつからないように気をつけて、と注意することは、余分な注意を与えてしまうことです。ただ正面にある山に向かって真っ直ぐに運転をしてね、と言ったほうが事故の確率は減ります。

潜在意識は目標を受け止めてしまうので○○はだめという言い方は潜在意識にとっては逆効果です。

相手や周りの人の評価をさげるような非建設的な皮肉は、自己対話や他人との対話から削除してみましょう。

他人のよいことを考えることが、自分の望むイメージを描くはじめにきっかけになるでしょう。

 

自分の考えには自分で責任を持つ。体、心、今に。 

責任を回避するのを、やめてみましょう。原因は全て外部の問題であったとしても、現状を変えたいのならば、問題は全て自分自身から変えることで始める方法しかこの世にはありません。これが唯一です。理由は現状を変えたいと思っているのは原因を作った外部ではなく、自分自身だからです。

こういう「今」ならば、自分が望むような明日を作ることが可能です。そしてこの瞬間の自分の考えが、今と将来を決めています。 「今、この瞬間」だけに注目すると時間の概念の外に抜け出すことができ、過去や未来といった因果関係やこれまでの思考パターンが力を持つ世界の影響がなくなります。なんだか信じられないことですが、騙されたと思って一度くらいならこの魔法を試してみてください。これはもうみんなが日常生活で行っているテクニックですから。ただ意識的に使っていなかっただけです。

 

遺伝子とよい結果

心の持ち次第で病気になったり、病気が治ったりする。今では医学界では常識の一つ。

人のストレスや気持ちやイメージが、体内の酵素や細胞やホルモンに影響を与えることが検証されてきました。

ある遺伝子に少々の悪影響があっても、全体の中でバランスが取れていれば身体の抵抗力があり、病気になりづらくなります。

自分にとって必要な遺伝子にはONになってもらい不必要なものにはOFFになってもらうのが大事です。

このときに鍵を握っているのが、その人の「考え方」です。やり方は呼吸法や瞑想などを使って、意識を不必要に働かせないで、身体に任せるという練習です。

 

幸せをつかむためには遺伝子をどう働かせればいいのか?幸せは各自にとって違うものなので、科学的な証明はできません。しかし、脳が望む幸せと体が喜ぶ幸せには違いがあります。カラダから見れば脳が求める幸福はとても不安定な危ういものに見えます。カラダが体感する「平安な心境」は脳的には不幸であっても、安定して落ち着き深くリラックスしている揺るぎないものだからです。

体にとっては、日常生活を体のリズムに沿いながらちゃんと生き生きと過ごすことが、その時に必要な遺伝子をONにするのではないでしょうか?植物の種が良い天候と悪天候の中で太陽と水で育つように、ヒトの赤ちゃんの細胞も様々な環境の中で緊張と安心との間で、健やかに育ちます。

 

自然の摂理に反するか、もしくは準じているのか?

遺伝子の働きとは、ちゃんと生きるために、整然とした秩序をつくりあげていくことです。それによって、生命を形にし、生命を育み、生命を守り、自分のコピーを残し、それが次の世代にも受け継がれます。

自然の法則に反する時は、ストッパーはそのままでDNAはオフの状態ですが、合致した時には、能力を抑制するストッパーがはずれDNAはオンに放たれることができると考えてみるのはどうでしょう。

自然の摂理の中にいる時は何もしなくても自然の摂理内でモノゴトは自由自在・融通無碍・臨機応変に勝手に進みます。自然の摂理に反している時は、ヒトの意志を使って常に動いていないと、目の前に作っている「現実」は砂上の楼閣のように崩れていきます。

 

限定されている意識はどのように培われてきたのか?

ほとんどは他者との比較です。そして他人の意見です。そこから培われた考え方を自分の経験と知識として、それを基準にして判断を下して行動しています。しかもこのの判断材料はごく限られた経験と見聞と知識でしかありません。それなのに自分の基準を絶対視してしまう傾向が脳にあります。なぜならばこうしないとなにも判断して行動することができなくなってしまうのが大脳皮質のメカニズムだからです。大脳皮質は循環器系器官や消化器系器官は勿論のこと、同じ脳であるのに大脳辺縁系や脳幹のことも信用していません。いや意識には無意識のことは理解するのが容易ではないのです。

 

元気になる遺伝子のスイッチをONにするもの

やる気、感動、喜び。

モノは人に分けると減りますが、喜びは多くの人と一緒に喜ぶと増える。そうなるとますますこちらも元気になる。

 

人の心は自分や他人のためだけではなく、全体性に深く関わっている時が理想的な状態で、元の気になる遺伝子がONになると推定してみるのはどうでしょう。

推定どおりならば、全体性のために何かをするということほど、自分に役立つことはありません。なぜなら元気のスイッチが入るから。

自分の心を充実させたかったら、人の心を充実させ、自分が成功したかったら、他人の成功をも心から望むことです。自分のことだけではなく、子供のことをよく考える親心と同じように。

宇宙の中で地球は奇跡の存在、命は太陽と自転と水と空気によって生かされている。この奇跡のバランスの中で。これを体感した時にまた新たな遺伝子のスイッチが入るかもしれません。

 

宇宙の元素から人間の体は作られた。

ヒトの体の分析すると酸素、水素、窒素などの元素からできているのだけど、由来は地球の元素です。

無機物である地球の元素を植物がとり、それを動物がとって、ヒトも生きてきた。

だからヒトの体の元は地球です。地球の元素がヒトの体になった。

そして死んだらまたその元素は地球に戻っていく。

一時のつかの間だけ、ヒトは生かされている。そしてまた元の場所に戻っていく。 

うたかたの夢幻、生きることは儚き幻のごとく、凛として美しく力強く温かい。

 

誰が遺伝子をつくったのか?

なにが宇宙を作ったのか感じたことはある?命とは無秩序の混沌を秩序あるものにする力、不思議な力。

これを偉大なる存在、大いなるもの、と呼ぶとしてみよう。「空」とも「いのちの根源」とも「カミ」とも「宇宙の摂理」とも呼ばれている。

世界の宗教者をはじめ古代から生きている者たちは、この存在を思うことも論じることもできない不思議を体感し、身体を共鳴させ、畏怖、感謝して生きてきた。

 

進化した考え方と行動

 

自らがそうするか、しないか、によってこの瞬間が決まる。そしてこの「今」が重なると未来になる。思いが変われば行動はついてくる。まずは「今」を生きる。そしてWhyWhatHowはあとからついてくる。

目標、使命、自己宣言に照準をあわせ、どうやっては始めれば良いかは後から考えることにしてみる。それは不鮮明な未来の願望を持つことではなく、具体的な「今」を生きることでしか始まらない。

 

「私には考えがある。」すると幕が開かれ舞台がはじまるのだ。ヴィジョンだけでものごとははじまってしまう。だから思うのならば、良いことや好きなことや大事なことや切実なことがいい。

想像することで実現する。ただし強く想い続ける必要があるのだが。

行動を制止するのは、ビジョンの欠如、決めつけ、古い思考パターン、古い習慣、使い古した言い訳だ。

まずは、

1 こうなってほしいことをイメージする。

2 自分には十分な元気(勇気)があるので、自信を持って成し遂げられるとを確認する。

3 状況は変化するのでそれに適応して、その都度に、必要なものをイメージする。

4 自己宣言する。自分に言い聞かせる。 私は○○が必要だと。それが自分にとって必要な理由もわかっている。5 役立つ情報を持っている人の言うことに耳を傾け、自分にとって真実と思えることに、その情報を応用して実際にやってみる。その結果が思わしない方向ならば修正箇所を見つけて再チャレンジする。

 

 

注意する考え方

 

1. All-or-nothing thinking (白か黒か両極端で考えてしまう)

自分の置かれた状況は「良い」と「悪い」の2種類しかないと考えてしまう状態です。選択肢がほかにあることに気づいていません。

例:「すべてにおいて完璧でなければ、私はダメな人間だ。」

2. Catastrophizing(悲観的)

将来について悲観的な見方しかできません。絶対に悪いことが起きると考えています。

例:「私はきっと緊張してしまって、絶対にうまく成し遂げることができないだろう。」

3. Disqualifying or discounting the positive(ポジティブなことに目をつぶる)

自分の過去の数々の成功体験を否定してしまいます

例:「あれはたまたまうまくいっただけで、私には能力があるとは思えない。ラッキーだっただけだ。」

4. Emotional reasoning(証拠を見ないで感覚に頼る)

うまくいったという証拠があるのに、なんだかダメなような気がして、ついには「ダメなんだ」と思い込んでしまいます

例:「私はそこそこ良い仕事をするけれど、それでもやっぱり、自分はダメだという気がする。きっと自分はダメなんだ。」

5. Labeling(レッテルを貼る)

自分や他人に確証もないレッテルを貼り、「そういう人なんだ」という思いで凝り固まってしまいます。

例:「私はダメな人間だ。」、「彼は遊び人だ。」

6. Magnificationminimization(過大/過小評価する)

自分や他人を評価するときに、ネガティブな点を過大評価し、ポジティブな部分を過小評価してしまいます

例:「あまり良くない評価をもらったということは、私はやっぱりダメなんだ。良い評価をもらったとしても、それは必ずしも私に能力があるということにはつながらない。」

7. Mental filter(自分の認識にフィルターをかける)

全体を見ないで、小さなミスにばかり注目してしまいます
例:「この1カ所だけポイントが低いから、私はやっぱり良い仕事ができていないんだ。」

8. Mind reading(他人の考えを邪推する)

周りの人が考えていることを、自分の思い込みだけで信じてしまいます

例:「ボスはきっと、私にこのプロジェクトを任せるのは早いと思っているに違いない。」

9. Overgeneralization(過剰一般化する)

自分で作ったネガティブなルールに縛られてしまいます。

例:「彼に会うのがこんなに億劫だということは、私は彼のことが好きではないんだ。」

10. Personalization(個人的な問題として受け止めてしまう)

相手の行動がネガティブなのは自分のせいだと思ってしまいます。

例:「彼がいつもデートに遅刻してくるのは、きっと私のことが好きではないからだ。」

11. shouldandmuststatements(「しなければならない」と思いがち)

自分や相手の行動や意見に対して、「こうであるべき」とか「こうしなければならない」という強い観念を持っています。

例:「男なんだからしっかりしなければいけない」、「母親は強くなければいけない」

12. Tunnel vision(悪いところしか見ない)

自分は暗いトンネルの中にいて、なかなか光が見えないと思ってしまいます。

例:「もう新人ではないのに、雑用しかさせてもらえない。こんな会社にいても意味がない。」

 


医者からのガンの宣告

多くの患者が医者の言うことを鵜呑みにして、そのアドバイスををそのまま受け入れているようです。ヒトは厳しい状況の時には逃げ出すか、もしくは諦める行動をよくとります。それが心の生理であり、好きなものには近づき、嫌いなものには遠ざかるからです。

しかし自分の将来を決めるのは自分自身です。自分の中の力を信じる気持ちがガンと向き合う「核」となります。そして内面の恐怖を断ち切り、外部にある重要な情報をどんどん吸収していくことができます。医者も含めて多くの人は常識に囚われて自分の行動を判断しています。周囲の人の言ったこと、専門家が言ったこと、学問が導いた答え、科学の実験結果などが常識の基準になります。ところがどの基準も弱点があります。専門家の限界、学問の限界、科学の限界です。これらを理解できれば、自分の中の力を信じて行動することができるようになります。

 

ヒトは自分が真実だと思うことに基づいて行動する

医者や看護婦は毎日のように人の死に接しています。それがなによりも否定的な考え方につながってしまいます。いろいろな治療をしても人間は最後には死んでいきますから、病院はあらゆる努力をしても結論は死であるという現実が毎日繰り返される場所であり、その世界観が関係者全員に影響を与えます。これがストコマ(盲点)を作り出してしまいます。

生死の瀬戸際では否定的真実を認めてはなりません。医者の真実は患者の真実ではありません。「専門家」が持ってしまう真実に患者がさらされるのは危険です。ですから病院側の真実を言った時は、それに対して「それは必ずしも事実ではない」とか「そのようなことは信じられない」とその都度に反対のことを言う必要があります。患者は否定的なことを思ったり言ったりしなくても良い環境を作ってあげることが重要です。患者にエネルギーを与えることが大切です。ですから、患者に気分を尋ねるのではなく、患者が喜ぶこと、楽しい思い出、未来の楽しみについて尋ねたり、話し合ったりしてください。

免疫力を高めるには、肯定的な考えをすることが促進剤になります。考え方と免疫システムには深い相関関係があります。