残尿感と尿漏れと対処法
残尿感のメカニズム
尿漏れする理由
対処法
残尿感は、排尿後にもかかわらず尿が残っているような感覚がある状態を指し、膀胱や尿道の機能障害、尿道が圧迫されること、神経の障害などが原因となります。
主な原因疾患には、男性では前立腺肥大症、男女共通では膀胱炎、過活動膀胱、尿路結石、骨盤臓器脱などがあります。また、糖尿病などの生活習慣病や、一部の薬の影響、心因性の要因も関与することがあります。症状が続く場合は、早めに泌尿器科を受診し、原因を特定することが重要です。
メカニズムと原因
1. 物理的に尿が残っているケース
このタイプは、排尿後に実際に膀胱内に尿が残ってしまう「残尿」がある場合に起こります。主な原因は以下のとおりです。
前立腺肥大症(男性): 前立腺が肥大して尿道が圧迫されると、膀胱の出口が狭くなります。このため尿の勢いが弱まり、尿を出し切れずに残尿が生じます。
膀胱の収縮力低下(神経因性膀胱): 脳や脊髄の病気、糖尿病による神経障害などによって、膀胱を収縮させる神経がうまく機能しなくなることがあります。膀胱の収縮力が低下すると、膀胱内の尿を押し出す力が弱くなり、残尿が増えます。
膀胱炎・尿道炎などの炎症(細菌感染): 尿路に炎症が起きると、膀胱の知覚神経が刺激され、頻尿や排尿痛ととも排尿を終えた後でも残尿感を感じることがあります。
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骨盤臓器脱(女性): 妊娠・出産や加齢などにより骨盤底筋が緩むことで、膀胱などの臓器が下がり、尿道が圧迫されて尿の排出が妨げられることがあります。
尿路結石: 結石が尿の通り道を塞いだり、膀胱を刺激したりすることで残尿感を感じることがあります。
2. 膀胱に尿が残っていないのに残尿感があるケース
このタイプは、実際には尿が残っていないにもかかわらず、脳が「まだ尿が残っている」と錯覚することで残尿感が生まれます。主な原因は以下のとおりです。
過活動膀胱: 膀胱が過敏になり、少し尿がたまっただけでも強い尿意や残尿感を頻繁に感じる結果的に排尿後にすっきりしない感じが残ることがあります。
自律神経の乱れ: ストレスや冷えなどにより自律神経のバランスが崩れると、膀胱が硬くなったり、尿道の働きに影響が出たりして残尿感につながることがあります。
心因性のもの: 膀胱や尿道に問題がないにもかかわらず、排尿のことが気になりすぎて頻繁にトイレに行ったり、残尿感を感じたりするケースです。
その他:
膀胱腫瘍、尿道狭窄、過活動膀胱、心因性頻尿、特定の薬の副作用なども残尿感を引き起こす可能性があります。
詳しい検査について
残尿感の正確な原因を特定するためには、以下の検査が行われることがあります。
残尿測定: 排尿直後に超音波診断装置で膀胱に残っている尿の量を測定します。
尿流量測定: 排尿時の尿の勢いや量を調べることで、排尿機能に問題がないかを評価します。
尿漏れする理由
物理的に尿が残っているケースで骨盤底筋が緩むことで尿漏れが起こります。
骨盤底筋
骨盤底筋は、骨盤の底にある筋肉の総称で、具体的には恥骨から尾骨まで、左右の坐骨の間にあります。
お尻に手を置いた際に触れる左右の骨(坐骨結節)の間にあります。
この筋肉群は、膀胱や子宮、直腸などの臓器を正しい位置に保ち、尿道を締めることで尿漏れを防ぐなど、重要な役割を担っています。

対処法
骨盤底筋トレーニング、そして生活習慣の改善(適切な水分摂取、トイレの我慢をしない)
骨盤底筋の鍛え方は?
尿や便を我慢する際に使う筋肉(肛門、尿道、膣)を意識して「締める→緩める」を繰り返す運動が効果的です。
正しい感覚を掴むために、まずは仰向けの姿勢で人差し指を膣に入れ、締める動作で指が引き込まれるかを確認する方法もあります。
この基本の「締める→緩める」の運動を、1秒から数秒キープするトレーニングと、
素早く「キュッ」と締めるトレーニングの2パターンで、毎日繰り返し行うことが大切です。
トレーニングのポイントと正しい感覚の掴み方
締める感覚の確認:
入浴時に指を膣に入れると、締めたりゆるめたりする感覚が分かりやすいです。
お腹に力を入れない:
骨盤底筋を締める際、お腹に力が入ると効果が薄れるため注意しましょう。
呼吸を意識する:
息を吐きながら締めると、骨盤底筋が引き上がりやすくなります。
具体的なトレーニング方法
仰向けトレーニング:
応用トレーニング:
速い収縮::「キュッ(締める)」「パッ(緩める)」を繰り返します。
長い収縮::1秒より長く、数秒間しっかり締めた状態をキープします。
様々な姿勢でのトレーニング:
慣れてきたら、座っていても、立っていても、通勤途中や家事の合間など、様々な姿勢で取り入れることができます。
スクワット:
足を肩幅よりやや広く開き、つま先を少し外側に向けます。
背筋を真っ直ぐに保ち、腰を下げていく際、骨盤底筋に意識を置き、深く腰を落とした位置で2〜3秒間キープしてから元の位置に戻ります。
これを10回繰り返します。
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