体を緩める方法

 

 

股関節

足肢    筋肉  ツボ

体全体   腹式呼吸

 

 

股関節を緩める方法

股割り

 

股関節の場所

いつも歩いて使っているのに、股関節がどこにある?と聞かれたら、意外に、バチっと言い当てられないんじゃないでしょうか?

股関節はココ!

股関節 股関節 股割り

意外に小さくないですか?太ももは太いけど、実際曲がる場所って、ここしかないんですよ。

大きさで言うと、親指と人差し指で作った丸よりも小さいくらいです。

この股関節で、全体重を支えているので、かなり頑張り屋さんの関節です。

この関節周りの筋肉をゆるめるために、組織を見て行きましょう。

 

股関節は思っているより前側にある

股関節と骨盤

股関節はわりと前にあります。身体感覚としては、恥骨に体重を乗せるくらいの内部意識で、もっとも股関節を使える意識になります。

股関節周りの筋肉のつき方(腹側)

骨の周りにどのように筋肉が付いているのかを覚えましょう。内側から外側に。

股関節 筋肉 股関節周りの筋肉

 

股関節 筋肉群

股関節周りの筋肉のつき方(背中側)

次は背中側です。

股関節まわりの筋肉 股関節を緩める

 

股関節まわりの筋肉群

 

股関節を緩めるための参考可動域

股関節 可動域

なぜ股関節を緩めると痛みが治るの?

股関節の痛みに影響しているのは、おへそ横の腹直筋や太もも周辺の筋肉の緊張、鼠径靭帯(そけいじんたい)周りや肩周辺の筋肉のこわばりです。

腹直筋 鼠径靭帯

腹直筋                       鼠径靭帯

 

肩回りの筋肉

ただ単に、股関節周りだけの筋肉が緊張したりこわばっているのではなく、肩周辺まで広範囲に渡っています。これは体が骨を通じて連動しているからなのです。

なぜ筋肉のこわばりが、痛みにつながるのか??
筋肉が長時間こわばって緊張した状態になると、血行が悪くなり、疲労物質がたまります。その結果、こりや痛みとなって現れるのです。

 

また、大人であれば股関節周りのかたさ、お子さんであれば可動域の狭さにも影響されます。ですから、このこわばりや緊張を緩めてあげると、痛みは軽減しますし、自然と股関節の可動域も広がります。股関節を緩めて痛みが治るのは、お子さんから大人の方に共通することなのです。

 

重心を落とす、膝を曲げる動きにおいても股関節の柔らかさは重要。

股関節を曲げるコツ

重心を落とすような動き、腰を落とすような動きにおいてどうしても皆さん膝だけ曲げて重心を落とそうとしてしまいます。

膝だけで重心を落とそうとすると膝に負担がかかり痛めてしまう原因にもなりますし次へのアクションへすぐ移れません。

重心を落とすときに股関節を曲げるようにすると膝も痛めにくいですし、下半身全体のバネを使った全身的な動きができます。

例えば、ジャンプして着地するとき膝だけで衝撃を吸収するより股関節も深く曲げて下半身全体で衝撃を吸収したほうが安全です。

また股関節を曲げるという動作は次の動きへ力を溜めるということです。股関節が深く曲がっているから次の動作が力強いものになるんですね。

これらの力強い下半身の動きをするためには柔軟で柔らかい力強い股関節が必要です。丹田と会陰

スポーツなど でも腰をまっすぐに落とす、重心を低く保つ、軸と重心を安定させる動きというのはとても大切です。

股関節を柔らかくする方法

股関節は前後左右に動かすことのできる自由な関節なので「左右の開脚と前後の開脚」の2つの柔軟性が大切ですが、特に大事なのは前後の柔軟性なのでめんどくさい方は左右は無しでもいいですよ。

股関節の左右の開脚 股関節の前後の開脚

股関節の左右の開脚               前後の開脚

この二つの方向にストレッチできる方法がありますのでご紹介します。その前にこのブログでご紹介するストレッチは腹式呼吸を使って行います。効果的に股関節を緩めるコツは腹式呼吸にあります。いくら柔軟やストレッチをしても股関節が柔らかくならないような方は呼吸が浅いんですね。

体の固さって神経の緊張が原因ですから、頑張ってうんうんとストレッチしても準備運動くらいの効果しかありません。

ヨガのように呼吸を使い腹式呼吸でリラックスしながらご紹介するストレッチを行うと呼吸の度、息を吐くと股関節が緩まり息を吸うと股関節がよりストレッチされるのを感じることができます。

股関節を柔らかくするストレッチ

股関節の柔軟でもご紹介した形です。初めに左右の開脚からご紹介しますが決して無理はせず自分に合った段階までストレッチしてください。無理やり伸ばすのではなく腹式呼吸を使って体全体の緊張をとることが目的なのでリラックスしながら行います。

左右の開脚ストレッチ

開脚ストレッチ

両足を左右にできるだけ大きく広げます。膝はまっすぐに伸ばし曲げないでください。写真くらいで限界の人は、お尻の横の床に手をついて腰を立て、10回ほど腹式呼吸をします。これだけでも十分に股関節がストレッチできるのを感じられると思います。

柔らかい人は、

ストレッチ手順2 ストレッチ手順3

手を組み〜の…                 腕を伸ばし~の…

ストレッチ・手順4

さらに側屈して腹式呼吸を10回ほど行います。

股関節のみならず、お腹の中や骨盤の中をストレッチできる形です。開脚して側屈するのがポイントです。


前後の開脚ストレッチ

これは股関節を柔らかくするだけでなく、腰が痛いときや腰が疲れているときにもとても効果的なストレッチです。お腹の中をストレッチできるので大変に気持ちがよいストレッチです。

股関節が固い人はそれなりに、比較的柔らかい人はより深く段階的にできるようご説明します。

股関節ののストレッチ・硬い人用1 股関節ののストレッチ・硬い人用2

正座からの…                 片足後ろに伸ばし〜の…

股関節のストレッチ・硬い人用3

腹式呼吸。

身体の固い人は床に両手をついて、しっかり身体を支えて写真のような姿勢をとってください。そして腹式呼吸をしてください。上記の姿勢で腹式呼吸をすると、股関節、お腹の中がとても気持ちよくストレッチできます。10回ほど深く腹式呼吸をしてください、これだけでとても深くストレッチできます。

腰のストレッチのコツ

ストレッチのコツは腹式呼吸でお腹をしっかり膨らませたりへこませたりすることです。

股関節を柔らかくするコツ

慣れてきたら腰をよりそらして、頭は天井を見上げると、さらに股関節がストレッチされます。




柔らかい人用

そんなんじゃ物足りない人は両手を膝の上において、天井を見上げてさらに腰をストレッチしてください。とても気持ちよくストレッチすることができます。

腰のストレッチ・柔らかい人用1 腰のストレッチ2

膝に両手をのせ〜の…              さらに腰を伸ばし〜の…腹式呼吸。

 

股関節と腰の骨は、腸腰筋(大腰筋)という筋肉でつながっています。ご紹介した方法は、この腸腰筋(大腰筋)を柔らかくできるストレッチなのですね。股関節を柔らかくするコツはこの腸腰筋を緩めることです。

大腰筋

大腰筋と腸骨筋を合わせて腸腰筋(ちょうようきん)と呼ぶこともあります。

 

腸腰筋はお腹の中にあり、マッサージや指圧などでは直接には触れないのでストレッチのような運動療法でしかケアしにくい筋肉です。

股関節に問題がある人は腰にも問題を抱えていることが多くあります。それは股関節の柔らかさ、力強さに関係する腸腰筋が股関節と腰椎を結び付けているからなのですが、股関節の固さや緊張、疲労はそのまま腰痛の原因になってしまいます。

だから股関節の問題を抱えている方は、腰痛などの腰の問題も同時に抱えている方が多いんですね。

腰痛でお困りの方には、腰痛のツボ腰痛マッサージの手引きもお役に立てると思います。

短期間で股関節を柔らかくするメニュー

メニューというほど複雑なものではありませんが、短期間で効果的に安全に股関節を柔らかくするには、

半身浴で20分以上入浴(長いぶんにはいくら長くてもよい)

半身浴後に、股関節の前後開脚と横の開脚のストレッチ(ご紹介した方法で、限界まで曲げて腹式呼吸を10回〜20回)

これで十分です。できれば毎日半身浴をして一日一回でもストレッチを続けてみてください。

これを1か月も続けていると股関節のみならずお腹の中、体全体が柔らかくなってきます。

股関節を柔らかくするツボ

Description: 股関節のツボ2

足の付け根、Vラインの際にとても効果的なツボがあります。ここのツボはとても狭い範囲にあり、とれるツボとしては一点です。スジとスジのつなぎ目ですので分かりやすいと思います。

股関節の基本となるツボ
股関節の基本となるツボを紹介します。股関節を緩めたい時は、「大腸兪(だいちょうゆ)」というツボを使います。名前の通り、大腸に作用するので便秘のツボとしても有名です。大腸に効かせることを目的に使う時は整流、股関節に効かせることを目的に使う時は整動、ということになります。このように、整流と整動は切り離せない関係です。

実際に股関節が緩んだことを確かめる触診があります。ASIS(上前腸骨棘)の下端から真っ直ぐ親指の幅程度降りたところが柔らかくなります。事前にチェックしておけば、その変化がわかります。患者さんも動きやすさを実感できます。

これだけでも解決する股関節の痛みや違和感はあります。「股関節がつまっている」と感じている方であれば、このツボがストライクです。

鍼をする場合、深く刺す必要はありません。大腸兪というツボがある脊柱起立筋に働きかければ十分です。腰の深部にある大腰筋(腰椎から股関節につながっている筋肉)を狙う必要はありません。別のツボですが、大腰筋に働きかけることもできます。

大腸兪と股関節

 

股関節の構造と気の流れ


Hip bone
こと寛骨があり大腿骨が一本あります。大腿骨の大転子と呼ばれているところは、自分でも触れるところで

円を描くように動かせる股関節

写真のように股関節は球関節なので円を描くように足を動かすことができます。

膝などは曲げる、伸ばす動きくらいで捻じれないようにできていますが、股関節は縦横無尽に自由に動かすことができます。

自由に動かすことのできる関節だから、支える力強さも必要。だからスジのコリが引き起こす問題の多いところともいえます。

そして股関節を動かす気や筋肉は、体の機能にとって重心や体軸と密接に関係があり、全身に影響を及ぼす部分なんですね。

股関節の気の流れ(経絡)と筋肉

股関節の痛みは胆経といわれる気の流れ(経絡)のスジが緊張したり、張ってきたり、固くなってしまうことで起こります。胆経のツボは見つけやすく圧しやすい特徴があります。自分で、後述する臀部〜股関節のツボとスジを圧すことでかなり楽になるはずですが、胆経のツボは太い筋肉や腱の上にありますので、圧すととても痛いという特徴があります、心して圧してください(笑)

また胆経は冷えに弱く、足腰の冷えで固くなりやすいスジです。

Description: 股関節と胆経

股関節と胆経

その他にも、足の後ろ側の付け根のコリなどが引き起こす坐骨神経痛は膀胱経、足の内側のコリなどは肝経や腎経の問題であることもあります。

股関節の力強さ、柔軟性が大事

股関節を動かすメインの筋肉は腸腰筋大腰筋)といいます。腸腰筋は股関節と背骨(腰椎)をつなぐ筋肉で、体の姿勢や体全体の力強さに関わる大事な筋肉なので少しご説明したいと思います。

股関節と気の話、優柔不断

先ほどの胆経というのは、胆のうの働きにも関わっていますが、人間の側面の動きや関節の力強さにも関わっています。心理的には意志の強さに関わる経絡です。

右か左を選ぶのもこの経絡の働きです。右足、左足をどう動かして自分の進むべき方向に向かうかに関係している経絡なんですね。

だから胆経が弱ってくると、優柔不断になってくる…

胆虚(たんきょ)というのは胆経の気が弱っているという診断ですけど、右か左か決定つけるのは胆経のお役目ですから、胆虚=優柔不断というのは一理あるんですね。

関節の強さ、股関節の強さ、股関節や関節の柔軟性という体のコト、優柔不断、意志が弱い、という精神の状態、これらが気の流れ、経絡というもので説明できるのが東洋医学の面白いところです。

心身相関、心身一如、体と心はつながっているんですね。

 

ツボは体幹から末端へかけて圧すのが基本

ツボは体幹部から手足の末端に向けて圧していくのが基本です。

臀部のツボから股関節のツボへと圧していく方法をご紹介しますが、もし股関節の痛みや違和感とともに足(太ももや膝関節、足首など)に症状やコリなどがある場合には、そのまま足の末端にかけて症状に合わせたツボを圧していってください。

ツボは姿勢や圧す方向が大事

自分で圧す時も施術の際も、ツボ圧しは姿勢やツボを圧す方向が大事です。

体に緊張がある状態では、深くまでツボを圧すことができませんので、画像の説明を頼りに股関節のスジの緊張が取れる姿勢をとってから圧してください。

またツボは圧す方向も大事です。ツボを圧す方向も解説しておきますが、股関節の作りは個性的なんですね。スジやツボも個性的です。太った人と痩せた人ではまた違いますしね。

ツボは正確に圧せると、スジ沿いに響いたり、痛気持ちいいツボを圧したとき独特の感覚がありますから、その感覚を頼りにツボを探して圧してみてください。

股関節のツボ・その参 臀部のツボ

Description: 股関節の痛みのツボ

臀部、寛骨の骨の際にツボがたくさんあります。

臀部の横に股関節の痛みや違和感をとるのに即効的な効果のあるツボがあります。

ツボの探し方

Description: 股関節のツボ押し

 

骨の際にたくさんツボがあります。写真のように横向けになると圧しやすい所です。上記のように手を当てて、骨の際を探っていくと数点、とても気持ちが良かったり、股関節まで響くようなツボが探せます。

写真のように横臥位、横向きになり上の足を床に落とすと表面のスジの緊張が取れてツボを圧しやすくなります。
写真のように拇指を当て、拇指で床に向かって圧していきます。からだの横から圧す感じですね。拇指で深く圧していくとグリッとしたスジがありますので、スジを拇指でとらえて圧してください。

この寛骨周りには、たくさんのツボ(阿是穴)がありますので、下手な鉄砲も数てば当たるハズ…

また、ここのツボは深いところにありますので、お尻にお肉が多めの方は、お肉をかき分け頑張ってみてください。

このツボは正確に圧せると、股関節に響いたり、太ももの内側に響いたりします。響きとは気の滞りが抜けていく証です。コリがほどけていく証といってもいいです。

響く場所、響く強さでツボを圧してみてください。

ツボを56秒持続圧(圧しっぱなし)して同じ部分を56回繰り返して圧します。

股関節のツボ・その弐 股関節のツボ

ツボの探し方

Description: Vライン際の股関節のツボ
写真のように仰向けに寝て、膝を曲げたときのVラインの際です。膝を曲げてから探して圧すと分かりやすいツボです。

ツボの圧し方

これも横から圧すようにしますが、浅いツボなので少し圧すだけで、気持ちよかったり響きがあると思います。下腿の方に響くことが多くあります。股関節が痛いときはとても効くツボですので、ぜひ見つけて圧してみてください。ツボが見つかったら5,6秒持続圧をします、5,6回繰り返して圧してみてください。

下肢に痛みなどがある場合は、そのまま足の末端に向けてツボを圧します。

もし股関節の痛みや違和感とともに、膝も痛い、足首も痛い、もしくは疲れているなどの場合には、上記のツボを圧した後、症状に合わせたツボを末端に向けて圧していってください。

症状への対処だけではなく、手足の末端までツボを施術することで気の滞りをとり、股関節のツボへの施術の効果を確かなものにする意味もあります。

 

 

 

筋肉は伸ばす意識よりも、ねじる・ひねる・抜く意識を持つ

こわばりに呼の息を送って揺らしながら緩めてあげるイメージ

 

 

 

ストレッチング時に避けるべき伸張反射

筋紡錘は筋の伸張を感知して、反射的に「伸張された筋」を収縮させる作用があり、これを『伸張反射』と呼ぶ。

伸張反射は以下の機序で起こる。

・筋が伸張されることを筋紡錘が感知する

・すると、筋紡錘に接続されているIa線維が興奮して、刺激を脊髄へ伝える

・脊髄内へ入ったIa線維は、同じ筋(伸張された筋線維)を支配する多数のα運動ニューロンとシナプスする。

・α運動ニューロンに伝わった興奮は、同じ筋(伸張された筋線維)の収縮を起こす。

この伸張反射を利用した検査が『深部腱反射テスト』である。

 

腱を打鍵器で叩くと(腱を介して)筋が瞬間的に伸張される。すると、上記の「伸張反射」が直ちに働き、筋を収縮させる。

腱反射で有名なのは、膝蓋腱反射であり、打鍵器で膝蓋腱を叩くと、(大腿四頭筋が収縮して)膝がピーンっと伸びるのがイメージしやすいのではないだろうか?

 

この伸張反射は、ストレッチングをする際にも考慮する必要がある。

急激に筋を伸長すると伸張反射が起こってしまい、十分なストレッチング効果が得られなくなる。

 

※例えば、『他動的なSLR』などでハムストリングスをストレッチングする際に、伸張反射に注意して、ジンワリと時間をかけて筋を伸長していくのがイメージしやすいのではないだろうか?

※これを、ギュッと一気に伸ばそうとすると伸張反射が働いてしまい、なかなか筋が伸びてくれないといった事が起こる。

 

つまり、前述した『膝蓋腱反射の例』では「打鍵器で叩いた刺激が、膝伸展運動の主動作筋である大腿四頭筋を(伸張反射によって)収縮させる一方で、拮抗筋であるハムストリングスを(Ia抑制によって)抑制させている」と言える。

このIa抑制(相反神経抑制)のおかげで伸張反射の働きは増強され、運動時の四肢の屈曲や伸展が円滑に行えることとなる。

 

 

ホールドリラックスとは

 ホールドリラックス(Hold Relax)とは「関節可動域増大のための促通と筋弛緩を得る為の回旋運動を強調した等尺性の運動」を指す。

 

 ホールドリラックスの目的

 痛みが原因で関節可動域制限がある場合、筋弛緩と関節可動域増大を得るために用いる。

あるいは痛みの軽減を図るために用いる。

 

 ホールドリラックスの手順

 1.     痛みが起こる手前またはその近くまで制限のある部位を動かす。

 2.     制限または痛みのあるパターンに回旋運動を強調し等尺性運動を指示する。

 

等張性(アイソトニック)運動   筋が長さを変えながら関節を動かし、一定に抵抗に抗して力を出す。

等尺性(アイソメトリック)運動  筋が長さを変えずに収縮して関節を動かさない静的運動

動かないものを押したり引いたりする運動です。

 

3.      等尺性収縮中、患者は動かないように意識する。

4.      その後、患者はゆっくり力を抜き、自動介助または自動運動で新しく得た痛みのない範囲まで動かす。

5.      新しく得た可動域での運動により、その可動域における筋収縮を再教育する。

 

杓子定規的な表現をすると「ホールドは2〜3秒保持→休憩2〜3秒→自動運動でエンドレンジ(ER)まで→ERから10〜20°戻す→ホールドと数回繰り返す」という順序になる。

 

 

体の硬いといわれる方、開脚が1分で90度から120度に開きます。

 

開脚角度を広げる方法。 教わった方法はきわめてシンプルです。

 

@ まず壁に向かい開脚します。

A 開脚状態で、脚の外側から内側へギュウッと力を入れ、壁に押し付けます。

これは大変エネルギーがいりますので、最初は3−5秒が限界です。

B 力を解放して、次に開脚の角度を広げます。意外や開脚の角度が広がります。

この状態で。脚にAのように力を3−5秒加えます。

C 同じようにこの動作を5回行います。

壁に対する開脚の開度は最初に比べ大幅に広くなっているのを確認できると思います。

D 壁を離れ、床の上で、開脚を行います。

 

ポイントとして、背中は丸めずに顎をつき出す意識で前に折り曲げます。

 

この運動は1日おいてから行ってください。

毎日行うと、筋肉がいったん壊れ再生するのに一日必要だかだです。

あまり無理をせず自分のできる範囲で行うのが肝要です。

 

 

 

 

 

 

大腿四頭筋のストレッチ・ジャンプ筋ともいわれる人体最大の筋肉

Description: 大腿四頭筋のストレッチ

Contents 

·                1 下肢の骨格

·                2 人体で最も大きい筋肉、大腿四頭筋

·                3 大腿四頭筋の働き

o                 3.1 大腿四頭筋の膝の伸展

o                 3.2 大腿四頭筋の股関節の屈曲

·                4 大腿四頭筋を鍛えるとダイエットにいい?

·                5 筋肉痛になりやすい大腿四頭筋

·                6 身体の軸や重心の安定にも関わる大腿四頭筋

·                7 大腿四頭筋の機能解剖

o                 7.1 大腿直筋

o                 7.2 外側広筋

o                 7.3 中間広筋

o                 7.4 内側広筋

·                8 大腿四頭筋のストレッチ

o                 8.1 大腿四頭筋のストレッチのコツ

o                 8.2 簡単な大腿四頭筋のストレッチ

o                 8.3 床で行う大腿四頭筋のストレッチ

·                9 補助する大腿四頭筋ストレッチ

·                10 大腿四頭筋と反対の働きをするハムストリングス

·                11 まとめ

大腿四頭筋は膝を伸展させる筋肉で、ほとんどのスポーツや運動で必要とされるジャンプ能力と密接な関係があります。ジャンプ能力に優れた人はこの大腿四頭筋が発達しているとも言えますね。大腿四頭筋は字のように、4つの頭(起始)を持つ筋肉で4つの筋肉の総称です。

下肢の骨格

Description: 大腿四頭筋と骨格

右足前方からみた下肢の骨格

解剖学では足は下肢、太ももは大腿、膝から下は下腿です。

大腿四頭筋の3つの広筋は大腿骨から膝蓋骨、脛骨に付着する筋肉で、大腿直筋だけ骨盤の腸骨を起始としています。


人体で最も大きい筋肉、大腿四頭筋

Description: 大腿四頭筋

四本合わせて大腿四頭筋

大腿四頭筋ですが人体で最も大きい筋肉と言われています。

しかし、それは4つの筋肉を合わせて人体で最大ということで、一つの筋肉なら大臀筋が最も大きいような気がします。

大腿四頭筋の働き

大腿四頭筋は膝関節を伸展、股関節を屈曲させる筋肉です。

大腿四頭筋の膝の伸展   膝関節の伸展とは、膝を曲げた状態から伸ばす動きです。

Description: 大腿四頭筋と伸展

大腿四頭筋の働きは主に膝関節の伸展です。

膝の伸展の反対、膝関節を曲げる動きは屈曲と言い、大腿四頭筋と反対の働きをするハムストリングスの働きです。


大腿四頭筋の股関節の屈曲

Description: 大腿四頭筋の股関節の屈曲

大腿四頭筋の中の大腿直筋が股関節を屈曲させる筋肉です。

後述する大腿四頭筋の中の大腿直筋が腸骨に起始を持っているため、大腿四頭筋は股関節の屈曲にも関与します。

股関節を屈曲させる筋肉

·                腸腰筋ストレッチ

·                大腿筋膜張筋ストレッチ

·                恥骨筋ストレッチ



大腿四頭筋を鍛えるとダイエットにいい?

大きい筋肉は活動にエネルギーを多く使うので、大きい筋肉を鍛えたり運動させることは代謝を上げるのにいいと言われています。

大腿四頭筋を鍛えるとダイエットにいいというのは、他の小さい筋肉よりカロリーを使う大きい筋肉だから、大腿四頭筋のエクササイズでダイエット効果があるというのはあながち嘘ではありませんね。

筋肉痛になりやすい大腿四頭筋

Description: 筋肉痛になりやすい大腿四頭筋

筋肉痛になりやすい大腿四頭筋

無理な運動や足腰に負担の掛かる運動で、太ももの前面の大腿四頭筋が筋肉痛になることはよく起こりうるコトです。大腿四頭筋の筋肉痛にはツボやストレッチ、下半身を温めることが回復を早めます。

両足で踏み込んでいるから体軸が安定するんですね。

Description: 丹田を落とす、重心を落とすという動きは最大の力を発揮しますが、身体の中心点を定めるのにも踏み込んでいなければなりません。

丹田を落とす、重心を落とすという動きは最大の力を発揮しますが、身体の中心点を定めるのにも踏み込んでいなければなりません。

踏み込んでいるから、最大の力でジャンプできるし、両足で踏み込んでいるから体軸や重心が安定するんですね。

体軸や重心が安定しているから、力を逃がさずにジャンプができる、次の動作ができる、とも言えます。

力強い下半身の動きにはこの大腿四頭筋とハムストリングスの強さが必要です。

大腿四頭筋のストレッチ

では、やっと大腿四頭筋のストレッチ実践編です。

大腿四頭筋は膝を伸展させる筋肉なので、膝を屈曲すればストレッチすることができます。

正座をすると太ももの前面が辛いような方は明らかに大腿四頭筋の柔軟性不足です、ご紹介するストレッチで柔軟性を養いましょう。

大腿四頭筋のストレッチのコツ、簡単な大腿四頭筋のストレッチと深く行う大腿四頭筋のストレッチ、2つのストレッチをご紹介します。

大腿四頭筋のストレッチのコツ

一般的なストレッチはその筋肉が伸びるような姿勢をとるだけですが、それだけでは準備運動くらいの効果しかありません。

より深く筋肉やスジをストレッチするコツは、腹式呼吸・完全呼吸です。

後述するふくらはぎストレッチの形をとり、完全呼吸を行うと息を吐くたびに身体が緩まり、息を吸うたびに更に大腿四頭筋がストレッチできるのを感じることができます。

ストレッチのコツ:腹式呼吸・完全呼吸のやり方

息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。

腹式呼吸とは横隔膜を上げ下げするようにお腹を膨らましたりへこませたりする呼吸法です。

Description: 腹式呼吸のやり方

お腹がへこむように横隔膜を挙げて、口から息を全部吐き出します。

Description: 腹式呼吸のやり方

お腹が膨らむように、横隔膜を下げて、鼻から息を吸います。

本来は男性より女性の方が呼吸が浅い体質なのですが、私が診るところ男性も同じくらいに呼吸が浅いんですね。

呼吸が深いとエネルギーも多く取り込めますし、精神も落ち着く。深い呼吸が苦手な人は、大腿四頭筋のストレッチの前にお腹に手を当てて少し腹式呼吸だけして心身を落ち着かせてみてください。

この腹式呼吸に胸式呼吸を合わせたものが完全呼吸です。

 

1.           まず息をゆっくり完全に吐きます。

2.           ゆっくり腹式呼吸をしてお腹を膨らませます。

3.           更に胸や肋骨を広げるように息を吸い続けます。

4.           胸がめいいっぱい広がったら肩を上げるようにして息を吸い続けます。

5.           めいいっぱい吸ったら、口からゆっくりと限界まで息を吐いてください。

6.           この完全呼吸を10回ほど繰り返すだけでも、胸が広がり下腹部の内臓のマッサージにもなります。

7.           ストレッチもご紹介する大腿四頭筋のストレッチの形をとり、10回ほど完全呼吸をしてみてください。

 

コツは息を吸うときに背骨を伸ばすようにして、息を吐くときはできるだけ身体の力を抜いてください。

 

特にストレッチの形をとりながら背骨を伸ばすように息を吸うと、ストレッチしている部分が更に伸ばされるのを感じることができます。

 

簡単な大腿四頭筋のストレッチ

Description: 簡単な大腿四頭筋のストレッチ

大腿四頭筋をストレッチするには膝を完全に屈曲させます。

簡単に大腿四頭筋をストレッチするには上記のように立って足先を持ち膝を完全に屈曲させます。

床で行う大腿四頭筋のストレッチ

深く大腿四頭筋をストレッチするには、床で行います。

決して無理をなさらず、気持ちよさを感じる少しきつい位のところで完全呼吸をを10回ほど行ってください。

Description: 大腿四頭筋のストレッチ・正座

まずは正座からの

Description: 大腿四頭筋のストレッチ・固い人用

手を後ろにつき〜の

いける人は手を後ろについて、手の平を床につけます。この状態でマックスの人は、ここで気持ちよく完全呼吸をしてください。

更にいける人は

Description: 大腿四頭筋のストレッチ・柔らかい人用

背中をついての

Description: 大腿四頭筋のストレッチ

万歳三唱(嘘)

柔らかい人は背中を床につけてから、両腕を頭の上にあげます。手の平を天井に向けるようにします。

この状態でゆったり大きく背骨を伸ばすように息を吸い完全呼吸をしてください。太もも、足首、お腹や腰の内部までストレッチできて、とても気持ちがいいですよ。戻るときもゆっくりと戻ってきてください。

このストレッチは完全呼吸で、下腹部を大きく膨らましたりへこましたりできれば、より効果的に大腿四頭筋やお腹、腰をストレッチできます。あと膝は隙間を開けずに、膝をくっつけて行ってみてください。よりキツイですが、より効果的に大腿四頭筋をストレッチすることができます。

背骨が伸びるように完全呼吸で息をすると、体全体が更にストレッチされるのを感じることができます。

また、身体の中心が固いまま部分的なストレッチを行っても効果があまりない、ということもあります。

本格的に大腿四頭筋をストレッチするなら、まず身体の中心のストレッチを行い、そのあとに部分的なストレッチを行うのが効果的です。

 

【太ももの筋肉痛のツボ】大腿四頭筋のほぐし方

前回に引き続き、筋肉痛になりやすい太ももの筋肉、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を自分でほぐすコトのできるツボ押しのご紹介です。お尻の横に、大腿四頭筋(大腿直筋)の付着部があります。走ったり歩いたり、運動したり、デスクワークなどでも長時間、椅子に座っていると張ってくるスジです。

筋肉痛になりやすい太ももの前部の大腿四頭筋は、効果的にストレッチすることができたのですが、その大腿四頭筋の付着部、お尻の横のスジはうまくストレッチすることができません。

こってきたり、張ってきやすいスジなのですが、その構造上あまり上手くストレッチすることができないのです。

しかし、スジの緊張やコリ、疲れが取れる効果的なツボがあります。自分でも圧しやすいツボなので、お尻の横のスジが気になる人はやってみてください。とても気持ちの良いツボですよ。

筋肉痛などで気になるスジ

Description: 筋肉痛になりやすいスジのツボ

このスジが筋肉痛で張ってきたり、痛かったりした時に、気が付けば手を当てて圧したり揉んだりしますよね。ついつい押したくなる(?)ツボです。

でも、気になるときって自然に圧しているんですよね、効果的なツボを。本能は知っているんですよね、身体のコト

まぁ、昔から効果的なツボはそうやって発見されていったのでしょうけど、自分でツボを圧したり、痛みや疲れなど症状をケアするときは、ツボの名前や決められた場所にこだわらず、自分の感覚を頼りにツボを探して圧していったほうが効果的なのです。初めての方は、ツボの探し方や圧し方などを先にご参照くださいね。

ツボの基礎知識

1.                  ツボの種類と効果とは?阿穴と正穴

2.                  気の流れ、経絡とは?

3.                  ツボの探し方、見つけ方。

4.                  ツボの圧し方、優しく気持ちよく響かすように♪



骨格と筋肉

Description: 筋肉痛になりやすいスジDescription: 筋肉痛のスジとツボ

筋肉痛になりやすい太ももの筋肉、大腿四頭筋ですが、人体の中で最も太く強い筋肉です。それだけ負担のかかる所なんですね。

太ももの大腿四頭筋ですが、上部の付着部はお尻の横なんですね。ここが特にコッてきたり張ってきたりすると思います。

大腿四頭筋の付着部は、お尻の横の中殿筋の下に潜り込んでいます。その大腿四頭筋の付着部に効果的なツボがありますので、ツボとしても深いところにあります。少し深く強めに圧さないと届かないツボなのです。


気の流れ(経絡)

Description: 筋肉痛と胆経

太い筋肉や腱を走行する胆経

気の流れ、経絡(けいらく)的には、胆経(たんけい)です。胆経は人体の側部を走行しており、身体を動かす太い筋肉や腱を走行しています。

無理な運動などで負担のかかりやすい、コってきやすいスジなんですね。ついでに冷えにも弱いスジで、下半身の冷えでコッてきたり張ってきやすいスジでもあります。

筋肉痛のツボ

ここのツボは阿是穴です。名前も場所も与えられてはいませんが、スジがコってきたり張ってきたりした時に押せるツボです。普段はないけど、痛みや疲れなどケアが必要な時に出てくるツボなんですね、阿是穴って。まぁ便利(笑)


ツボの場所

Description: 筋肉痛のツボの場所 Description: お尻のツボの場所

お尻の横から押せるツボです。

 

太いスジの上にツボがあります。スジを23点圧していき響くようなツボを探してください。

Description: 筋肉痛のツボの探し方

写真のように親指を当てて横から圧すようにツボを探してください。

立っていても圧せますが、床に横向きに寝ると表面のスジが緩んで、より深いツボを探すことができます。

お尻の横の太いスジ上に効果的なツボが数点あります。横から少し深めに強く圧して、ぐりぐりしてみると太いスジが分かると思います。

ツボの圧し方

身体の横から圧すのがコツです。深いツボですので、強めに圧して気持ちいいところや「あ〜ここか」というツボが実感できたら、10秒くらい持続圧をしてください。太いスジですのでダメージになるほどは強く圧せないので、安心して圧してくださいね。スジ沿いに1センチほど指をずらして、23点気持ちよいツボを圧してみてください。スジ自体を圧していく感じで上手く圧せると思います。

ツボの響き

このツボを上手く圧せると、太ももの前部や内側部に強く響きます。響きとは邪気が抜けて気の滞りが回復していく証です。お尻の横のツボを圧したのに、足に響くなんて面白いですね。身体は繋がっているんだと実感できるツボです。

人にツボ療法を施すやり方

首のツボや頭部のツボと違い、このツボはダメージを与えにくいので、人に施すやり方も簡易的にご紹介いたします。

カップルやご夫婦、ご家族など、気になる方がいましたら施してあげてください。ツボは施す人の心次第で、人を癒す活法にもなり、人を傷つける殺法にもなります。慈悲の心で相手をいたわり、ツボを圧してくださいね。

Description: お尻のツボの圧し方・人に施す時 Description: 筋肉痛のツボ・肘での圧し方

受け手は横向けに寝て、圧す方の足を前に落とします。術者は受け手の前方に両膝を広げて座ります。写真のように手を当てて両拇指で術者の斜め下に向かって圧していきます。恵比寿整体院では、固い人やスジの硬結が深い人には肘で施術していきます。

 

大腿四頭筋と反対の働きをするハムストリングス

筋肉には主に一つの働きがあり、その反対の働きをする筋肉は拮抗筋(きっこうきん)といいます。

膝を伸展する大腿四頭筋の拮抗筋は、太ももの裏のハムストリングスです。

ハムストリングスも大腿四頭筋と同様にいくつかの筋肉(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)、膝を屈曲させる筋肉の総称で、大腿四頭筋はハムストリングスより2533%ほど強いのが理想とされています。

前屈して手が床につかない方は明らかにハムストリングスの柔軟性不足です、ハムストリグスストレッチで柔軟性を養ってください。

表をストレッチしたら裏もしっかりストレッチしないとね、何事も全体性が大事なのです。

 

ハムストリングの緩め方

Description: ハムストリングスストレッチ1 Description: ハムストリングスストレッチの指の形

立って肩幅くらいに足を広げ、身体の後ろで親指を交差します。

 

Description: ハムストリングスストレッチ3

組んだ指のまま、膝を曲げずに全屈していきます。頭は力を抜いて自然と垂らしてください。この状態で完全呼吸を行います。

このハムストリングスストレッチのコツは、お腹を丸めずにお腹を太ももに近づけていくようにするとよりハムストリングスがストレッチできます。

ハムストリングスストレッチと言えど、全身はつながっているのでその全体性を上手く使ったストレッチです。

片足ずつ行うハムストリングスのストレッチ

Description: 片足ずつのハムストリングスストレッチ Description: 開脚

まず膝を伸ばします。             ストレッチするほうの足を開脚します。

Description: 膝を曲げる Description: ハムストリングスストレッチの準備

反対の膝を曲げ内ももに足の裏をくっつけます。 足の裏を太ももの内側にぴったり付けます。

Description: ストレッチの準備

ストレッチする足の先に体を向けて両手をあげます。背中や腰がまっすぐになるようにしましょう。

Description: ストレッチ前屈

そのまま前屈しますが、できるだけ背中やお腹が丸くならないようにします。お腹を太ももに近づけるようにすると足の裏全体がうまくストレッチできます。つかめる人は足の指をつかんでください。

Description: ハムストリングスストレッチ完成

天井を見るようにして腰をまっすぐにしてからさらに前屈するとハムストリングスのみならず足の裏側全体が気持ちよくストレッチできます。踵を押し出すようにするとよりふくらはぎがストレッチできます。

この形をとってから完全呼吸を行い、背骨が伸びように息を吸うとふくらはぎがよりストレッチできます。

膝のストレッチふくらはぎのストレッチとしてもご紹介しているものですが、上記の形は力の入れ具合、踵を押し出したり、足先を引っ張ってみたり、腰の曲げ具合や膝の緩め方次第でハムストリングスだったり、ふくらはぎだったり、膝裏だったり、ストレッチする場所を変えることができます。

先ほどのようにお腹を丸めず背中を伸ばしお腹を太ももに近づけていくと、更にハムストリングスがストレッチできます。

少し角度を変えて試してみればストレッチできる部位が違いますので、いろいろとお試しください。

 

薄筋

Description: 薄筋     Description: 薄筋の停止、鵞足部

下半身前面からの薄筋の走行

薄筋は恥骨から膝下に続く長く薄い筋肉です。ストレッチはストレッチしている場所を感じる、意識するというのも効果を高めますので、上記のスジを意識してストレッチしている気持ちよさを感じて後述する薄筋ストレッチを行ってください。

薄筋の停止、鵞足部

薄筋は恥骨から始まり、脛骨の鵞足部(がそくぶ)と呼ばれるところに停止します。鵞足部は薄筋、薄筋、半腱様筋の3つのスジが付着していてガチョウの足のような形態から鵞足部と呼ばれています。

鵞足炎(がそくえん)とは薄筋や縫工筋、半腱様筋のような筋肉の停止部(鵞足)の炎症で、膝の内側の痛みとして感じることが多くあります。鵞足炎のほとんどは膝の使い過ぎ、薄筋や縫工筋、半腱様筋の柔軟性不足ですから、運動の後に膝の内側が痛くなるような方はご紹介する薄筋ストレッチで柔軟性を回復させましょう。

薄筋ストレッチ(起始部)

薄筋だけでなく他の内転筋群もストレッチできる形ですが、薄筋の起始部、恥骨周辺のスジをストレッチするのに最適な形があります。プロ野球の選手などがよく行うのを見ますが、立って行えるので競技前のウォーミングアップにも最適です。

Description: 薄筋ストレッチ Description: 立って行う薄筋ストレッチ

まず足を開いて、ストレッチする方の太ももを手で圧していき、腰から上をしっかり反対側にねじります。太ももの付け根の薄筋を意識して完全呼吸を行います。

上記の薄筋ストレッチは膝に当てた手でストレッチする側の膝を押し出して、腰から上はストレッチする足と反対の方向にねじるのがコツです。

上記の姿勢で完全呼吸をすると、息を吸うたびに更に恥骨筋ストレッチが深まるのが感じられるハズです。

膝を伸ばして行う薄筋ストレッチ

床で行う薄筋ストレッチもあります。

膝下の薄筋までストレッチできる形ですが、膝を完全に伸ばして行うのがコツです。

また、膝を痛めないように膝から下はねじれないようにしてください。

Description: 薄筋ストレッチ

ストレッチする側の股関節を横に伸ばし、太ももの付け根を床に向かって圧していきます。薄筋を含め太ももの内側が気持ちよくストレッチできる形です。

これも上記の姿勢をとり完全呼吸をすると、息を吸うたびに更に薄筋がストレッチされるのを感じることができます。背骨を上に伸ばすように息をするのがコツです。

ストレッチ各種

http://www.fukurow.jp/category/strech/

 

 

 

股関節が硬い原因

股関節の左右の開脚が苦手な人は、太腿を外旋させる筋肉の収縮力が低い、内旋させる筋肉が緩みにくい、あるいはその両方が問題になっているかも知れませんね。詳しい筋肉の名前を挙げると、お尻の横の筋肉の中臀筋と、太腿の内側についている内転筋という筋肉です。



股関節の前後の開脚が苦手という方は、

・股関節を曲げる筋肉のインナーマッスルの力が弱い

・背中、ふくらはぎ、太腿の裏、お尻の筋肉が緩みにくい

ということでも股関節が硬くなります。



加齢によって筋肉も血管も硬くなり、関節のクッションもすり減ることがあります。

筋肉の収縮や力が弱まるのは確かですが、子どもでも硬い人は硬いです。

病気でない限り、ストレッチで改善することができます。

しかし、高齢の方は他の病気も併発しやすいため、ストレッチをして激痛を感じるようなことがあれば無理はしないでください!



股関節内旋を鍛えるストレッチ

股関節が内旋しにくいということは、逆の動き、つまり外旋させるための筋肉が硬いということになります。外旋とは太ももを外側にひねる動きであり、要するにガニ股の姿勢にすることです。改善エクササイズ

インターナルニープレス

Description: https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/onyourmark-asset/wp-content/uploads/2012/05/1021_ex.png

@床に座り、膝を90度に曲げて内旋側に倒す。
A反対足の外くるぶしを膝に乗せて、その重みで膝を床に向けて押す。
Bお尻が床からできるだけ浮かないように注意しながら30秒ほどこの姿勢をキープする。
C同様に反対側も行う。

ポイント
@動作中は膝を90度に曲げた状態を重視する。膝が曲がりすぎると内旋レベルが低くなり、効果的でない。
Aお尻が浮かないように注意する。
B余裕がある場合は、くるぶしでなく更に足を深く組むと強くストレッチされる。
                   
股関節の外旋と内旋は強い相関関係にあって、どちらか一方ではなく、互いの柔軟性を高めることが、スポーツパフォーマンスにおいては非常に重要になります。特に男性は、内またに苦手意識を持つ方も多いと思いますが、身体能力の高いイチロー選手も、試合の開始前や日々の練習で、入念なストレッチを繰り返しているのです。みなさんもぜひ、地道にストレッチを続けてみてください。

 

 

改善エクササイズ

Description: https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/onyourmark-asset/wp-content/uploads/2012/02/604_5eba0daa8edb4ce09a320999494a205d.png

サイドスライド
@つま先を斜め45度外側に向けて、膝が90度に曲がるようにして、できるだけ開脚して立つ。
A両膝に手を置き、できるだけ腰を落とす。
B出来るだけ腰を低く保ったまま2秒で右に腰をスライドさせ、左ふくらはぎを2秒間、床に押しつけるように努力する。
C最初のポジションに2秒で戻り、同様に2秒で左にスライドして右ふくらはぎを床に2秒間押し付ける努力をし、2秒で最初のポジションに戻る。
D5往復行い、30秒ほど休み、また5往復する。

ポイント
@動作中はできるだけ上半身は起こしておく事。
A反動をつけて行わず、じっくりとふくらはぎを床に押し付ける事。
B膝が閉じないように、可能なかぎり膝を横に開く事。
C痛みを感じるまで行うと、かえって筋肉が緊張して柔軟性は向上しない。痛みを感じる手前程度を繰り返す事が重要。
                                               
内転筋の柔軟性を高めれば横への動きが良くなり、スポーツ上達への近道へもなります。

足を合わせて行う内転筋ストレッチ

また上記の姿勢が取れない方には、座って足の裏を合わせて行う内転筋ストレッチもあります。

Description: 座って行う内転筋ストレッチ1 Description: 内転筋ストレッチ2

膝を開き、足の裏をくっつけます。    両手の四指を足の間に挟みます

 

 

Description: 内転筋ストレッチ完成

そのまま前屈していきます。膝を床につく人はつけるように、固い人はできるだけ股関節を開きます。

 

上記のストレッチは心経・小腸経という気の流れ(経絡)をストレッチする形です。

小腸経は血管を司るので、上記のストレッチをしていると小腸経のスジが気持ちよく伸ばされ下肢の血行が良くなって足が暖かくなってくるということもあります。

 

「股関節が硬い」とは

一般的に「股関節が硬い」という言い方をしますが、この表現は適切ではありません。
股関節は、前屈の動きもすれば横開脚、縦開脚の動きもあり、その他にも無数の動きを行うため、股関節のどういう動きが硬いのかという判断が重要になります。
股関節の横への開きは「外転」という言葉で表現しますが、この「外転」の制限をしてしまうのが「内転筋」です。内転筋が硬いと開脚できないということになります。

Description: https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/onyourmark-asset/wp-content/uploads/2012/02/603_35e82c4cfdd146bea2922f0de941e176.png

つまり、この内転筋が硬いと多くのスポーツでは動きが悪くなり、そのことを指して、いわゆる「股関節が硬い」という表現に置き換えられているのです。

 

 

開脚のコツは足の高さにある(開きではなく)ってどういうこと?

テーマ:バレエのコツ

開脚のコツは足の高さにあります。開脚のコツは、開きではなく、高さであるってどういうことでしょう。

 

開脚についてはかつてのバレエルーム講座では取り上げていません。バレエ講座の中で質問があった場合や身体デザインコーチ養成スクールの中でワークとして行いました。

 

開脚もアンディオールやY字と同じで股関節に着目しがちですが、そこには回答も解決策もありません。

バレエが上達したいときは、股関節は無視したほうがいいです。股関節の柔軟性というのは幻想であり、ましてやソケットの深さなど何の関係もありません。これは解剖学的な知見です。

というのも、いわゆる柔軟性(股関節の柔らかさ)と認識されているものは、実際は骨盤のコントロールでしかないからです。股関節の柔軟性は全くと言って良いほど寄与していません。

普通の2足歩行が可能なら、本来の意味での股関節の柔軟性は十分にあると考えて良いと思います。

すなわち、ポイントは股関節ではないのです。どこか臓器なり器官の問題に還元したいのであれば、我々の臓器の中で最重要とされながら、顧みられることも少なく、使われることはもっと少ない耳と耳との間にある臓器を鍛えることが肝要でしょう。

 

まあ、冗談はさておき(半分マジメですが)開脚のコツです。

 

開脚と言うと、足を開くことと考えます。確かに現象としてはそうなのですが、足を開くことにフォーカスするとむしろ身体を痛めます。股関節の部分にある筋肉を切る(肉離れ)すると意外と厄介です。というのも、股関節は使わないことは無いので、安静にすることができないからです。必ずしも安静が良いわけではありませんが、治りかけに使うとまた傷が生じる(傷が開く)ことも事実です。できれば、怪我は避けたほうがいいです。

 

余談ですが、ストレッチの最大の問題はケガです。ストレッチがウォームアップになるような不思議な常識がありますが、それは違います。ストレッチ以前にまずウォームアップが必要です。ダンサーがまず開脚したり、ストレッチするのは、彼らのウォームアップが一般人のストレッチと似ているというだけのことです。柔軟体操という言い方がありますが、身体が硬い素人が冷えた身体でストレッチをすることほど恐ろしいことはありません。ちなみに風呂上りだから身体が柔らかいというのも俗説です。身体はたしかに温まっていますが、内側から温まっているのではなく、外側から温められているだけです。

お風呂でリラックスして、脱力が進むというのは事実でしょうが、それとストレッチ効果はほぼ無関係と考えたほうが無難です。

というのも身体が温まると鎮痛効果があります。例えばスポーツをしていてケガをしてもその時は気付きません。筋肉痛もケガも身体が冷えてくると意識に上がります。体温ではなく、アドレナリンの鎮痛効果の可能性もありますが、いずれにせよ身体が温かいときは痛みを感じづらいものです。

すなわちお風呂上りに、間違ったストレッチをしても気付かない可能性があります。翌朝や後になって、筋肉痛のような感じで、痛みが襲いますが、その理由は分からずじまいということはありえます。

 

「まといのば」ではストレッチは原則的に禁止しています。それはケガを防止するという視点からです。そして、ストレッチをしないで、気功で一気に柔らかい身体を実現してしまい、それを維持するべく身体を動かす(結果的にそれがストレッチに見えるにせよ)ことはOKとしています。プロのダンサーと同じです。柔らかくしようとしてウンウンと柔軟体操をするのではなく、背伸びやあくびと同じように筋肉を伸ばすのが気持ち良いということです。

 

ある程度、身体のことがリアルに分かるようになると、スポーツジムやバレエスタジオで大人がストレッチしているのを見ると、どう見ても傷害行為としか見えないと思います。無茶なことを無理にやって、単に筋肉を痛めつけ、実際に傷つけています。スポーツジムでのストレッチなどは失笑を禁じ得ないのですが、ご本人たちはマジメそのものなので、ご愁傷様としか言いようがありません。ちなみにプロのスポーツ選手でもそれほど変わりません。「この人達は何のためにストレッチしているのかな?」と思うことはあります。やれと言われて、何も考えずにやってきて数十年経ったのだと思います。

 

なかなか本題に入れませんが、開脚のコツについてです。

 

骨格模型で説明することが多いのですが、開脚のポイントは足を90度以上に上げることにあります。

すなわち、アラセゴンのポジションに足を上げる(デベロッぺでもバットマンでもOKです)ことを考えてください。そのとき、90度より下で上げるときと、90度以上に足を上げることを考えます。

 

結論から言えば、90度以上に足がある状態。すなわち骨盤よりも少し足が高い位置にあるアラセゴンの状態が開脚のときの足です。それを当然ながら両足で行います。

 

ですから、短絡的に開脚をせっせとやらないで、その論理構造を踏まえた上で、仰向けになり、足を開脚します。そして、骨盤より高い位置に足を持っていきます。そうすると、骨盤より低い位置にあるときにはない柔軟性が体感できます。開きやすくなるのです。

 

その感触を覚えてから、再び開脚のポーズを取ります。

 

そして、これはきわめて重要なのですが、開脚のまま前屈をするときは、必ずまずつま先の親指を早々に床につけます。少し足がイン気味になってもOKです。

すなわち開脚とは足を開いて身体を起こしていれば、開脚前屈もできるということです。床が90度移動すればいいだけです。

 

これをつま先を(フレックスの場合)天井に向いたままでは、身体は前屈へ倒せません。これを逆に指示する先生は多いのですが、間違いです。解剖学的にありえないことをさせようとしていると考えてください(実際は開脚前屈ができると、足首を回すことで、つま先が天井に向くようなことは可能です)。

 

また腰を反らせたまま前屈するようにという指示もしばしば聞かれますが、これも無視しましょう。むしろ最初は腰が後傾してだらしのないくらいの姿勢になったほうがいいです。ちなみに海外のバレエ団のバレエ少女がペタっと床に座っている姿などは、腰が丸くなっています。セミナーではヴァルナ国際の写真を見せますが、美しいバレリーナの座っている写真をきちんと見ると腰は丸いのです。しかしそうは思えない美しさです。

 

ちなみに時間が経ち楽に開脚前屈ができるようになると、どんなポジションからでも開脚前屈できます。すなわち腰を反らせたまま前屈が可能になるのです。ただ最初はその真似をしないほうが無難です。

 

いわゆる常識で言われていることは、実は「開脚前屈を素人にさせないための策略」なのかもと思わせるくらいに、役立ちません。むしろ有害です。バレエでも何でも何か一生懸命に努力を無闇矢鱈に始めたら、何かおかしいと思うことです。

 

まとめますと、開脚のコツはシンプルです。アラセゴンで考えれば、骨盤より少し上に足首を持っていくことだけです。それを両足で行えば大丈夫です。開くことではなく、高く上げることです。是非、試してみてください。

 

 

股関節や足首が固い方は

足首が固い、股関節や腰が固い、そもそも体全体の柔軟性がない方がたくさんいる。

腰を落としたくても足首や股関節が固くて、タントウコウやスクワッドもままならない

このような方は、このストレッチ・ツボブログでご紹介しているストレッチやツボ圧しでまずは身体の柔軟性を回復しましょう。

気を鍛える運動方も、特に足首と股関節の柔軟性が大事ですから、お心当たりのある方はまずは各記事をご参考ください。

 

足首のエトセトラ・足関節の動きや筋肉、よくある症状とセルフケアなど、まとめてご紹介。

 

足首を徹底的に解説というのは、私は昔に足首の外側の骨、腓骨を完全骨折して折れた骨が脛骨を押し出して内側のくるぶしが脱臼という甘い思い出があるので、リハビリやセルフケアなど足首に関しては個人的な経験から言えることが多々あるからです。

また治療家を志してからは、足首のお悩みやご相談もよく頂きますし、足首のスジやツボへの施術は得意な方なんです。

というわけで、足首についてのエトセトラを解説していきたいと思いますが、足首は自分でも手が届くしツボも圧しやすい、足首のストレッチなども安全に行いやすい部位ですので、足首の機能解剖的なこと、足首のよくある症状やセルフケアできることなど解説していきたいと思います。

足首

足の首、足首。他に首がつくところは首と手首ですが、英語ではネック(首)にリスト(手首)、アンクル(足首)。ハンドネックやフットネックとは言わないんですね。

足首は機能的にも足を動かす部位で、歩くのに欠かせない部分ですし、気の流れ(経絡)的にも経絡が集中していてツボも多くあります。

また足首は冷えやすく、気が滞る一番の場所。ということは、足首の気の滞りを取れれば全身的な気の滞りを改善できる可能性があるということなんですね。また日常的にも足首を痛めてしまったり、捻挫しやすい部位です。

足首が固かったり、柔軟性がなかったり、足首が弱かったりすると、足首だけではなくその上の関節の膝や股関節にも影響を与えてしまう部位でもあります。またその反対もあり、股関節が固いから足首に負担をかけて痛めてしまったりもします。

足首の骨格

下腿の骨は2本あり、すねの骨(脛骨・けいこつ)と外側の骨(腓骨・ひこつ)があります。

Description: 足首の骨。前方から Description: 足首の骨格後面

下腿の骨格はあまり聞きなれないかもしれませんが、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)です。

すねの骨である脛骨に対し、腓骨は御覧の通り細い骨です。足首、下腿の骨格。後ろから

 

脛骨と腓骨は足の骨と関節を作っています。

足首や足関節は各関節の総称であり、距腿関節と距骨下関節があります。

Description: 足首と距腿関節Description: 足首の関節

また足の骨の関節、ショパール関節やリスフラン関節、距舟関節があります。

Description: 足首の関節(ショパール関節、リスフラン関節) Description: 足首と距舟関節

足の裏側から                   足首内側から、距骨と舟状の関節、距舟関節。

足の指や指の付け根の骨はこまごましているので割愛させていただきますが、各骨が靭帯でつながり足首を保持しています。足の内在筋や靭帯はとても細分化していて、私には全ては解説、画像化できませんので更に詳しく学びたい方は解剖学の本などをご参考ください。

足首の動き

肩関節や股関節に比べたら足首はあまり動かない関節です。また足首を内側、外側に動かす力も小さいものです。

足首の動きは足首を内側、外側に動かす「内反・外反」、足先を上にあげる(背屈)、下に下げる(底屈)、これらに合わせ母趾(足の親指)や他の4本の指の動き、指を伸ばす(伸展)、指を曲げる(屈曲)があります。

足首の内反と外反

Description: 足首の内反 Description: 足首と外反

足首から先を内側に向ける動きを内反といます。  足首を外側に向ける動きは外反です。

やってみるとわかりますが、足首の内反と外反は足首だけの力ではとても小さなものです。抵抗をかけると分かりやすいかと思います。内反や外反は、股関節を動かす筋肉と共同して初めて大きな力になります。

足首の背屈と底屈

Description: 足首の背屈と底屈

足先を上にあげる足首の動きを背屈、車のブレーキを足先で踏むような足首の動きを底屈と言います。

足首を背屈する力も小さなものですが、足首を底屈するブレーキを踏むような動きは膝を曲げる筋肉と共同して大きな力を生み出します。

実はこの足首を底屈する動きは、気を使う上でもとても大事なのです。


足首と気の使い方

気を使うとは、体の気(力)の原理に即して最も効率的に無駄なく力を伝える、ということですが、踏む(底屈する)動きというのは下半身に力を入れて体の軸や中心を安定させるために重要な働きをします。

Description: 足首と親指の付け根 Description: 足首と親指の付け根

スポーツなどでも踏み込んでいるからすぐに次の動きができるのです。。意識的にこの親指の付け根に力を入れたり、ここを軸に足を使うと何事もプロっぽい動きになります。親指の付け根の骨の部分、ここに一番力を入れやすいんですね。ここを軸に力(気)を伝えられるようになるう修練をします。

Description: 足首と気の使い方

足首と腕を外向きに動かす動きでは力は逃げます。

Description: 足首と気の使い方

反対に足首と腕を内側に絞り込むような動きは体の最大の力を発揮できます。

この内側にギュッと踏み込むような動き、これができれば最小の力で最大の力(気)を発し、力を最も効率的に伝えることができます。

また足首が力強く安定しているから、体の軸や重心が定まり力が逃げないとも言えますね。

足首の筋肉

筋肉や骨格などの解剖学的なことと、気という力、ツボや経絡を一緒に説明できるのが私のいいところ。

なにせツボや経絡を施術するのにも、気の原理に即した体の使い方ができなければならないんです。

で、気の話は置いておいて足首を動かす筋肉を動き別にご紹介しておきます。

各記事にて筋肉の機能解剖とストレッチのやり方を解説しています。

Description: 足首と腓腹筋

腓腹筋(足首の底屈)

Description: 足首とヒラメ筋

ヒラメ筋(足首の底屈)

Description: 足首と長腓骨筋

長腓骨筋(足首の外反)

Description: 足首と短腓骨筋

短腓骨筋(足首の外反)

Description: 足首と長趾伸筋

長趾伸筋(足首の背屈と親指以外の指の伸展)

Description: 足首と長母趾伸筋

長母趾伸筋(足首の背屈と親指の伸展)

Description: 足首と前脛骨筋

前脛骨筋(足首の内反)

Description: 足首と後脛骨筋

後脛骨筋(足首の内反)

Description: 足首と長趾屈筋

長趾屈筋(足首の底屈と親指以外の指の屈曲)

Description: 足首と長母趾屈筋

長母趾屈筋(足首の底屈と母趾の屈曲)



足首に多い症状

足首、足関節は症状の多いところ。

スポーツマンや運動選手はもちろん、日常生活でも捻挫などをしやすいところです。

足首、足関節によく起こりうる症状をまとめてみました。


足首の捻挫

まず足首の捻挫。誰でも一度くらいは経験しているのではないのでしょうか?

捻挫とは関節を無理にねじった場合のケガ全般のことですが、足首の靭帯や筋肉が部分的に伸びてしまい、部分的に切れてしまったりして痛みを生じる状態のことです。

特に足首で多いのが、足首を内側にねじる「内反捻挫」です。

足首は外側にはねじりにくくできていますが、内側にはねじりやすいんですね。


足首の腫れ

足首の腫れも多い症状ですが、腫れるのは内側のくるぶしが多いです。

捻挫時にも腫れやすいところですけど、結構身に覚えがなくても腫れるときがあります。

関節はケガなどでなくてもたまに腫れたりするんですね。

少し関節を動かす靭帯が伸びたり、炎症を起こしたり、身体は老廃物やエネルギーが出るときに症状を起こすものです。

東洋医学的には瞑眩(めんげん)と呼ばれたり、デトックス、毒出しなどという言葉もありますね。


シンスプリント

シンスプリントとは先ほどご紹介した足首を動かす筋肉、後脛骨筋・前脛骨筋・長趾伸筋の炎症による障害を言います。

下腿の内側に慢性的な痛みが起こるものをいいますが、過労性脛部痛とも呼ばれます。

上記の筋肉の付着部の炎症なのですが、ランニングやジャンプなどを繰り返すスポーツに多くみられる症状です。


アキレス腱断裂

アキレス腱断裂はよく起こりうる症状ではありませんが、私の周りでは結構やっている症状です。

50位のおっちゃんで運動不足、普段あまり体を使わないのに無理してアキレス腱断裂というパターンが多いです、私の周りは。

先ほどの足首の動き、つま先を上にあげる動き「背屈」で起こりえる症状ですが、手術して固定というのが一般的なようです。

足首のセルフケア

足首の骨折や脱臼、アキレス腱断裂などはしかるべき医療機関で処置を受けなければなりませんが、足首周辺のスジが痛い、スジのコリ、足首の固さなどは自分でもケアしやすい症状です。

なにせ手が届きますからね、ツボも圧しやすい。

足首は冷えやすいので、スポーツや運動する前は十分にストレッチなどでウォーミングアップしてケガをしないようにしてください。

足首を動かす各筋肉でもストレッチをご紹介していますが、ここでは足首の背屈と底屈、内反するストレッチをご紹介しておきます。

また足首が固い、ふくらはぎが固い、スジがこっているようなときにはツボ圧しが有効ですので、圧しやすい足首のツボを一点ご紹介します。

また冷えやすい足首や下半身を温める「冷えとり」もついでにご紹介させていただきます。


足首の動き、筋肉別のストレッチ

簡単に足首を背屈してふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)、アキレス腱を伸ばすには、

Description: 簡単な足首のストレッチ

簡単な腓腹筋のストレッチ

簡単に足首をストレッチするには、膝を伸ばしたままアキレス腱を伸ばせばストレッチできます。

壁から1mくらい離れて立って両手を壁につけ体を倒すと腓腹筋がストレッチされます。(ヒラメ筋は若干、膝を緩めて行うとストレッチできます)

足先は前に向け踵を床につけたままにするのがコツです。

更に深く足首をストレッチしたい場合は、床に手をついてストレッチします。

Description: 床で行う足首のストレッチ Description: 足首のストレッチ

手と膝をついて

踵をつけたまま膝を完全に伸ばすと両足のふくらはぎからアキレス腱がよりストレッチされます。

上記はヨガのアーサナ(ストレッチのようなポージング)の三角のポーズという形です。

肩のストレッチとしてもご紹介していますが、きれいな三角になるように、膝を伸ばして更に背中と腕がまっすぐに伸ばせられれば腓腹筋(アキレス腱)とともに肩関節や上腕のストレッチもできます。

ヨガの場合は呼吸をうまく使うので、上記のストレッチのポーズで腹式呼吸を行うと更に効果的です。

息を吐くたびにふくらはぎが緩まり、息を吸うたびに足首が更にストレッチされるのを感じてみてください。

 

比較的足首が柔らかい方は

更に深く足首をストレッチしたい場合は、胡坐をかいて足を組み前傾します。

 

Description: 胡坐で行うストレッチ Description: ストレッチ完成形

足首が柔らかい方は足を組み、

下にある足側の手を反対の膝に当てます。上にある足側の手を逆の膝に当てます。

前屈。この形はとても深くすねの筋肉や足首をストレッチすることができます。

これは左右行うので、足の組み方を変えて左右行ってください。

足首を深く内反できるストレッチですが、足首のみならず下肢の側面の筋肉が気持ちよくストレッチできる形です。

足首のツボ

足首のツボとして有名な三陰交があります。三陰交は婦人病や不妊症のツボとしても有名なのですが、滞りやすい下腿の気の流れを回復する効果のあるツボです。ふくらはぎやアキレス腱の緊張も取れるツボですので、自分での圧し方をご紹介します。

三陰交の場所

Description: 足首のツボ

下肢の内側、くるぶしの頂点から指4本分位上です。骨の際を上下に1〜3センチの間で探ると、少しへこんでいるような箇所があります。骨の際に向かって押すと響くような、痛気持ちいいような、もしくは痛いところです。そこが三陰交というツボです。

ツボは決まった位置にはありませんが、だいたいの場所で、へこんでいるような箇所、肌の感じが柔らかい個所(逆に堅い個所)、圧すと響きが出る箇所などがツボです。

Description: 三陰交の探し方 Description: 三陰交の探し方

写真のように座ると表面のスジが緩み三陰交を探しやすくなります。

 

足首をつかむようにして手を当てて、三陰交付近に親指を当て少し強めに骨の際を圧していくと、痛気持ちいいような、響くような場所が見つかります。他とは違った感覚のある場所が三陰交です。



三陰交のツボの圧し方

上記の大体の場所でかまいませんから、親指で圧しながら数点探っていくと痛気持ちいいような、すごく痛い場所があると思います。人によっては足先に響くような感じがあるかもしれません。

その個所を10秒〜20秒位、持続圧をします。56回ほど圧すと足先まで気が通ります。気持ちいいですよ。

Description: 三陰交の圧し方

足のツボは上半身のツボより長い時間圧さなければあまり効果がないという特徴があります。これは足の気の流れが冷えてツボが閉じ気味だからなんですね。三陰交は長めに圧してください。

 

足首を温める足湯や半身浴

足首って冷えるんです。

今、自分の足首を触ってもらえばわかりますが、体幹より断然冷たいハズです。心臓から体の末端に向かう動脈は心臓のポンプの働きで力強く血液をいきわたらせますが、その帰り道の静脈は元気がないんですね。

なにせ心臓のようなポンプがないし、重力の影響も受けます。だから、ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれ、ふくらはぎの筋肉の収縮が血液を心臓に戻すポンプのような働きをしているのです。

血液も気も滞りやすいんですね、足首って。だから、冷えとり健康法では絹の靴下を履いて冷えやすい足首を温めて気の流れを良くしていこうとしますし、半身浴などで冷えやすい下半身全体を温めるのです。

もちろん足湯もいいのですが、せっかくお風呂に入る習慣があるんだし、半身浴を習慣づけて冷えとりにいそしんだ方がいい。

半身浴は体の冷えを改善するのに大変効果的ですが、一日中半身浴できるわけではありません。せっかく半身浴で下半身を温めても冷える日常生活を送っていたらあまり効果もない。特に足首は冷えやすいので、日常的に保温性が高く排毒作用も高い絹の靴下を履くのも冷えとりには欠かせません。

 

 

体を柔らかくする方法をストレッチ・ツボガイドが徹底解説!

体の柔らかさ、柔軟性とは「若さ」です。赤ちゃんや子供を見れば、お腹もぷよぷよ、関節だってお肌だって柔らかい。

それがね、歳を重ねるごとにお腹も関節もお肌も固くなる。ついでに心まで固くなる。気の流れ、スジも固くコってくるし、血液の流れだって悪くなる。体が柔らかくなれば内臓も血液の流れも調子がよくなり、快便快食に快眠のハズ。

コリがほどければ、体は確実に柔らかくなります。体が固いってこのような気の状態、専門的には気の虚実(きょじつ・気の過剰と不足)に深い関係がありますので、東洋医学の見地から体を柔らかくする方法とコツをご紹介していきます。ご自身に合った方法を試して体の柔軟性を取り戻し若々しさを取り戻しましょう!

アスリート、スポーツ選手、武道やダンスなど身体を使うのがお好きな方にはパフォーマンスを上げるために体の柔らかさはとても大事です。体を動かすのが苦手な人も、運動が嫌いな人も、日常でも身体に柔軟性がなければ無駄なケガを引き起こしやすいし、内臓や血管にも柔軟性がなくなってくれば「The 老化」です。健康で若々しさを保つためにも是非、ご紹介する方法を実践してください。

私自身も体が固い、体が重い、スジが固い、思うように体を動かせない、というのはとても嫌なのです。自由を奪われた感じがする。体が柔らかいと自由に動けるし、イメージ通りの動きができる。自由に動きたい、気というエネルギー、生命力がその本来の役目を果たせるように自由でありたいのです。

ご紹介する内容は、全て私自身が行っていることですし、恵比寿整体院でも患者さん方にアドバイスしている体を柔らかくする方法です。

どこをストレッチすれば体を柔らかくするのに効果的なのか?経絡という気の流れのストレッチのコツ、スジのコリをほぐすツボ、下半身を温めて全身の血行を促進する冷えとりをメインに、東洋医学的な体を柔らかくする方法を徹底的にご紹介したいと思います。

体を柔らかくするカテゴリー記事

·                体を柔らかくする方法(この記事です)

·                腰を柔らかくする方法

·                股関節を柔らかくする方法

·                足首を柔らかくする方法

·                首を柔らかくする方法

·                背中を柔らかくする方法

·                お腹を柔らかくする方法

 

体を柔らかくする方法・目次

·                体を柔らかくする半身浴

·                体を柔らかくする呼吸法のコツ

·                体を柔らかくする自律神経訓練法

·                体を柔らかくする方法・ストレッチのコツ

·                体を柔らかくする方法・ツボ圧し

 

体は正確な刺激を与えれば必ず柔らかくなります。

ストレッチや柔軟をやっても一向に体が柔らかくならない人は多分、呼吸がうまく使えていないんですね。

ただストレッチや柔軟するだけでは体はなかなか柔らかくなってくれません。神経的な緊張が取れないと、いくらうんうんとストレッチや柔軟を頑張っても体は柔らかくはなってくれないのです。

体が固い、というのは神経の緊張でもありますから単に体を操作するような方法より、心と神経を落ち着けるような手法が体を柔らかくするのにも役立ちます。

なぜ、体が固くなるのか?

体の柔軟性とは若さです、体が固いということは老化なんですね。内臓も内臓筋(ないぞうきん)という筋肉の部分があり、血管の動脈は多くの平滑筋(へいかつきん)に包まれ、静脈は平滑筋は少なめです。毛細血管は平滑筋はありませんが、全身の筋肉の緊張と弛緩により循環を促進しています。心臓なんて筋肉の塊ですしね。

体が固いということは、筋肉が疲れていつもどうりの働きができていない状態です。内臓や血管の筋肉も元気がない状態ですね。不活性な状態、気の巡りの悪い状態、こんな状態が続けば更に老化を早めてしまいます。

体が固いとは、簡単に言えば血液の流れの悪い状態ともいえます。ですので後述する半身浴などで血行を良くしていくことも大事です。

筋肉や関節を柔らかくするのは、ストレッチや柔軟のような運動療法が最適ですし、体は使わないとどんどん動きが悪くなり固くなってきますので日常的な適度な運動というのも大事です。

体が固くなる原因は主に、冷え(血行不良)と運動不足、ストレス(神経の緊張)ですから体を柔らかくするにはこの反対のことをやればいいんですね。

疲労、緊張で筋肉が固くなる

筋肉は疲れると乳酸が蓄積して筋肉自体が固くなり、いつもどうりの力を出せなくなってきます。

そして筋肉を固くするのは、疲れだけではありません。ストレスという神経の緊張が、筋肉の緊張を招いて、筋肉を固くさせてしまうのです。

·                ストレスを受ける自律神経の中の交感神経がはたらく筋肉が固くなる

·                リラックスする自律神経の中の副交感神経がはたらく筋肉が柔らかくなる

緊張で体がガチガチのことってありますよね。大勢の前でスピーチしたり、ここ一番の大舞台とかね。緊張のあまり右手と右足が同時に出たりね。

筋肉が緊張するのはいいんです、それにより体を動かせるんですからね。固くなったら神経の緊張を解いてリラックスして、元通りの柔らかさに戻ればいいのです。

しかし神経の緊張、ストレスってすぐに抜けないんですね。一日寝ても抜けないことなども、よくあります。仕事のストレスばかりではないですよ、我・自意識というのは常に、自分を保とうとストレスにさらされているのです。
(自意識やエゴへの執着が体を固く緊張させているのですね)

だから、ただストレッチしただけでは神経の緊張は取れないんです。一般的なストレッチでは、まぁ少し筋肉を伸ばして準備運動くらいの効果しかありません。

疲労の最終形態・スジのコリ

筋肉やスジの疲労や緊張が抜けずにいると、手で触ってもコリコリと分かるくらいのコリになります。

このスジのコリがね、更に体をかたくなにしてしまうんですね。

このようなコリを取るには後述するツボが最適なのですが、自然にはなかなか取れないんです。

あとコリとは、なにも体だけのことではありません。〜に凝る、とは精神の執着でもあります。凝り固まった心でもあるんですね。

体の固さは心の固さ?

体は緊張と弛緩を繰り返しています。筋肉は固くなることで力を発揮しますが、固くなって力を発揮した後は、自然に任せてリラックスできればいいんですね。

しかし、人間には執着というものがあります。で、筋肉も緊張が抜けない

心身相関、自分や周りの人を見てもそうではありませんか?

なにかに執着している人、業が深いような人は見るからに体が固そうです。

反対に、執着がない人、達観しているような人、天真爛漫な人は体も柔らかそうに見えます。

邪気がない、っていう状態ですかね。

邪気とは悪いものではなく気が滞っている状態をいいますが、施術の目的も邪気をとるとも言えますし、邪気は冷えと捉えてもいいですしね。

これからご紹介するツボやストレッチも邪気をとるセルフケアといってもいいですね。

無邪気、天真爛漫、天衣無縫、東洋にはいい言葉があります。

ぜひ、ご紹介する体を柔らかくする方法でこのような状態を実現してください。


体を柔らかくする半身浴

体を柔らかくする方法実践編、。まずは手っ取り早い半身浴のご紹介です。

体を固くしている主な原因「冷え」や「血行不良」、このような血液の流れの悪い状態を回復させるには半身浴が最適です。

半身浴でしっかり体の芯まで温めれば、もうそれだけで体はポカポカ&ふにゃふにゃのハズ。


半身浴のやり方

Description: 半身浴

お風呂でリラックスして神経の緊張をとり、毛細血管まで血流をよくする半身浴。

健康と美容に欠かせない半身浴ですが、下半身を温めての気の滞りを改善するのに最適な入浴法です。下半身だけを温めると「のぼせ」がとれ上虚下実といった理想の状態になるのです。

お腹の中の筋肉や内臓自体の血行も良くなり、血流をよくして体を柔らかくするのに多大な効果があります。

ご紹介するストレッチも半身浴の後に行えば、さらに効果的に安全に行うことができます。

半身浴のやり方

·                お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。

·                下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。

·                お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。

·                お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。

·                工夫して半身浴を楽しみましょう。

半身浴は腕を温めないのがコツです。

腕は上半身に属するので、半身浴で腕まで温めてしまうと上半身がのぼせて下半身の冷えの改善まではいかないんですね。

冷えとりは下半身を温めて上半身を涼しくが基本です。

普段から冷えている下半身を温めて、普段はのぼせている上半身を涼しく保つことで、いつもは停滞気味の上下の循環が促進されるんですね。

さらに詳しくは体を柔らかくする半身浴のやり方をご参照ください。

 

日常でも下半身を温めるコツ

Description: 絹(シルク)の冷えとり靴下

半身浴はとても気持ちいいし、血液の流れを促進させ体を柔らかくするのには最適なのですが、一日中お風呂にいるわけにもいきません。

日常では冷えやすい下半身を冷やさないように、絹の靴下を履くのが「冷えとり」の基本です。

絹って保温性が高く水分を出す働きがあるので、冬はぽかぽか、夏はサラサラのすぐれものなんですね。

また、水分と一緒に老廃物を出してくれるデトックス効果もあります。

恵比寿整体院でも冷えが強い方や、冷えやすい女性の問題、不妊症や婦人病のケアに絹の靴下を履いてもらうことをすすめています。

また、就寝時などでも陶器の湯たんぽを足元に置いておくことも血行促進を助けます。


普段から冷えやすい下半身を温めて全身の血液の流れ、気の流れを促進していこう、というのが冷えとり健康法です。

冷えとりにご興味の湧いた方は、冷えとり基礎知識をご参考ください。

冷えとり自体、体を柔らかくする方法でもありますし、あらるゆ不定愁訴の改善にお役に立てるセルフケアです。

体を柔らかくするのに役立つ冷えとり基礎知識
冷えって何?冷えと瘀血(おけつ)
冷えとり実践法・絹靴下で頭寒足熱を作るコツ
冷えとり実践法・半身浴でぽっかぽか。
冷えとり食養編・冷えの原因「食べ過ぎ」ないコツ
冷えとり食養編「体を冷やす食べ物・温める食べ物」
瞑眩(めんげん)反応について

体を柔らかくする呼吸法

深い呼吸は体を柔らかくするコツでもありますし、健康に生きていくコツみたいなものですからご参考ください。

神経の緊張をとり体を柔らかくする呼吸法、大事な腹式呼吸をご紹介したいと思います。

自律神経のバランスを整えるのにもよいとされている腹式呼吸、深い呼吸は体を柔らかくするのにも、健全な心身作りにもとても重要です。

後でご紹介するストレッチも腹式呼吸を行いながらやるように解説していますので、深い呼吸が苦手な人はまず腹式呼吸で体が柔らかくなるのを実感してください。

 

体を柔らかくする腹式呼吸

私はよく恵比寿整体院の施術でも、体の緊張が強い人や神経の緊張が強い人などに、からだを緩ませるために深呼吸してくださいね。というのですが、皆さん深呼吸が苦手のようです。女性などは「深呼吸のやり方がわかりません」と言われる方も多くいらっしゃいます。そうですよね、呼吸するって意識しなくてもできますが、呼吸の仕方って教えてもらったことないですよね。

ということで、腹式呼吸、深呼吸のレクチャーをしたいと思います。コレ覚えといて損はないですね。深く呼吸するのを覚えてしまえば、自然と浅い呼吸が嫌になってきますし自然と体も柔らかくなってくる。

もっと深く息をしたいというのは本能なのですね。あまりにも普段、呼吸を使っていない気付きにびっくりするかもです。

 

腹式呼吸の効果

自律神経の乱れ、自律神経を鍛えるために腹式呼吸はいいといわれています。

ヨガなどでも東洋的な武道や瞑想法などでも様々な呼吸法があるのですが基本は腹式呼吸です。

生命の要である内臓は勝手に動いてくれていますよね。意識的に肝臓を動かしてとか、腎臓を動かしてとかはできない(笑)よし、今日は心臓を5秒くらい止めてみようとか。

しかし、肺は勝手に動いてもくれるし、意識的に深く呼吸することもできるのです。

意識的に動かせない筋肉を不随意筋、意識的に動かせる筋肉を随意筋と呼びます。呼吸は随意にも不随意にもできる貴重な機能なのですね。

自律神経のバランスをとるためにも、腹式呼吸がいいとされているのはこのためです。自律神経は興奮と抑制を繰り返しています。交感神経と副交感神経がうまくバランスをとりながら、内臓やからだを働かせ、または休ませてくれています。

でも人間は身勝手なもので、偏りがちです。興奮ばかりしている(笑)。

それで自律神経のバランスがおかしくなって体も心も固くなってしまうのですね。興奮ばかりで休息が少ない。脳みそも興奮物質であるアドレナリンばかり出していて緊張が抜けない、心身に深いリラックスをもたらす脳内麻薬のエンドルフィンを出せる機会が少ない

それで「も〜嫌だ!」となってしまう(笑)体は硬直してキレてしまう

そんな興奮状態を深く腹式呼吸することで、副交感神経優位のまったりと気持ち良い状態にしてしまう効果があるのです。体を柔らかくするばかりでなくいいことずくめなんです、腹式呼吸は。

 

柔軟やストレッチをしても体が柔らかくならない人へ

Description: 体を柔らかくする腹式呼吸

柔軟やストレッチを続けていても全然体が柔らかくならない

そのような方は、呼吸が浅いんですね。もしかしたら柔軟やストレッチを頑張りすぎて呼吸が止まっているかもしれません。

上記の腹式呼吸で柔軟やストレッチを行うと、効果は全く違います。体を効果的に安全に柔らかくしたい方は、呼吸を深くリラックスして行うことを意識してください。

柔軟やストレッチをやっても体が柔らかくならない人へ

 

 

体を柔らかくする方法・ストレッチのコツ

さあ、やっと体を柔らかくする方法の実践編、まずは体を柔らかくするのに最適なストレッチのご紹介です。

実は半身浴も腹式呼吸も基本です、体を柔らかくする基本ね。

ここからが大事なトコロ。

体を柔らかくするのにはまず体の中心を緩めるコトが大事なのです。

まぁ、半身浴も腹式呼吸もお腹を温めお腹を柔らかくできるのですが、もっと直接的に体を柔らかくするストレッチのご紹介です。


体を柔らかくするには体の中心を緩めるコト

どこをストレッチしたら体全体が柔らかくなるのかというと、それは体の中心である「背骨」と「お腹」なんですね。

背骨は、下から仙骨・腰椎(第1~5)、胸椎(第1~12)、頚椎(第1~7)の脊椎がダルマ落としみたいに積み重なっています。

Description: 生理的湾曲・S字カーブ

正常な背骨は生理的湾曲・S字カーブを描いています。

体の中心ですからね、背骨が固いと体全体が固くなります。神経も走行している大事な中心部なのでとても大事なのですね、背骨の柔軟性は。

Description: 仙骨と第五腰椎

特に太くて大きい第五腰椎と仙骨がS字カーブを決定付けています。

そして背骨の中でも一番に大事なのは、仙骨と腰椎です。お腹の中ですね。腰というと後ろばかり気になってしまいますが、仙骨と腰椎の前、お腹の中って一番の体の中心点(丹田)なのです。

ここが固いとね、腰痛や猫背にストレートネック、内臓の機能不全など、何かと不具合も多いのです。

Description: 体を柔らかくするコツ Description: 体を柔らかくするコツ・お腹

お腹が固いと腰が丸くなり、猫背 + ストレートネック。体に悪そうな姿勢ですよね。お腹の中のうっ血や緊をとるためにも、ストレッチは最適です。お腹が弱らかくなってくると腰が自然に楽に立ってきます。

上記の写真を見ていると、なんとなく体を柔らかくするにはお腹や背骨、特に腰骨が大事だって気がしてきませんか?

ということで、体全体を柔らかくするためのストレッチのご紹介ですが、筋肉的には腸腰筋(大腰筋)のストレッチでもあり、股関節を柔らかくする方法でもご紹介しているものです。正直、体を柔らかくする目的の為なら、このストレッチだけで十分なくらいです。

腸腰筋(ちょうようきん):

Description: 股関節を動かす筋肉・腸腰筋

大腰筋と腸骨筋を合わせて腸腰筋ともいいます。大腰筋は大腰筋トレーニングや体幹トレーニングなどで有名ですね。

大腰筋は腰椎から鼠径部を通り大腿骨につながる筋肉で足を上げる、腰を動かす重要な働きをしています。

体の中心、軸や重心、姿勢にも影響する筋肉で、まずはこの筋肉の緊張をとるのが体を柔らかくするコツです。

大事な体幹を支える筋肉ですが、お腹の中にありマッサージや指圧などでは直接には施術できない筋肉でストレッチのような運動療法でしかケアできない筋肉です。

腸腰筋を柔らかくするストレッチ

 

ストレッチの手順

さあ、その大事な腸腰筋とお腹の中をストレッチしましょう。体が固い人は硬い人なりに気持ちよくストレッチできればいいのです。決して無理をしてはいけませんよ。

基本、体が固い人用

Description: 体を柔らかくするストレッチ・硬い人用1

正座からの

Description: 体を柔らかくするストレッチ・硬い人用2

片足後ろに伸ばし〜の

Description: 体を柔らかくするストレッチ・硬い人用3

腹式呼吸。

体の固い人は床に両手をついて、しっかり身体を支えて写真のような姿勢をとってください。そして腹式呼吸をしてください。上記の姿勢で腹式呼吸をすると、お腹の中、大腰筋がとても気持ちよくストレッチできます。56回深く腹式呼吸をしてください、お好きな方は10回ほど。これだけでとても深く体の中心をストレッチできます。

Description: 体を柔らかくするストレッチのコツ

慣れてきたら腰をよりそらして、頭は天井を見上げると、さらに腰がストレッチされます。




体を柔らかくするツボ一覧

·                股関節を柔らかくするツボ

·                ふくらはぎを柔らかくするツボ

·                目の疲れを取るツボ

·                背中を柔らかくするツボ

·                腰を柔らかくするツボ

·                首を柔らかくするツボ

·                頭痛のツボ

·                肩を柔らかくするツボ

 

裏ワザ的な体を柔らかくする方法・クエン酸摂取

クエン酸は、特に疲労回復として有名ですが、これは私が個人的にお勧めしますね。なぜなら私も愛用していて、その効果を身に感じているからです。

疲労回復、血流改善として有名なクエン酸ですが、筋肉の疲労物質である乳酸を炭酸ガスに分解して尿として排出する作用がクエン酸にあります。

疲労回復に最適ですし、疲れにくい体になるんですね。体を柔らかくする直接的なものではないですが、筋肉へのエネルーギーの供給を活性化させる効果があります。

筋肉の疲労、エネルギー不足が筋肉の固さの原因ですから、筋肉にエネルギーを供給しやすくするクエン酸は、遠回りには体を柔らかくする効果があるといってもいいですね。

エネルギー効率を良くするクエン酸ドリンク

レモン、みかん、グレープフルーツなど、クエン酸は柑橘類や梅干しなどの酸っぱい成分ですが、私がおススメするのは薬局などで売っているクエン酸を溶かしたお手製のクエン酸ドリンクです。

薬局で売っている食品用のクエン酸をお好きなドリンクに混ぜて(濃さはお好みで、すっぱうまい位がいいと思います)常飲していると疲れにくい体になります。運動後にも最適な飲み物です。

とても安上がりですしね、怪しげなサプリメントなんかより確実な効果があります。

疲労回復ドリンクの作り方

Description: 疲労回復ドリンクの作り方

はい、では本題の疲労回復ドリンクの作り方です。

作り方も何もあったものではないのですけど、薬局やスーパーでクエン酸の粉末を買ってきてください。

クエン酸は500g1000円くらいです。食品用クエン酸がほとんどどこの薬局でも買えます。

クエン酸の粒が荒くて溶けにくモノ、逆に粒が細かくて溶けやすいモノなど製造元によって個性がありますが大体同じようなものです。

慣れてくれば「う〜ん、このクエン酸は〜のヤツ」とか「やはりここのクエン酸は最高だな」とかこだわりが出てくるかも?こないか

濃さはお好みで。疲れた時には濃いめとかね。自分で調整できるのがいいんです。

ほとんどのスポーツ飲料などにもクエン酸は入っていますが量も少ないですし、なにしろ甘く作られているので個人的には×

それより好きな飲み物に混ぜてペットボトルで持ち歩けばいいですしね。家で作ってペットボトルに入れて外で飲めばいいし、クエン酸の粉末を持ち歩いてもいい。

でもクエン酸は白い粉末なので、職務質問されたら少し気まずい。ましてや小さいジップロック、パケなんてのに入れていたら、「君ちょっと署まで来て」である。

あぁ脱線してしまいましたが、私なら500mlのペットボトルに小さじ半分くらいが丁度いいかな。

で毎日使っていても一向にクエン酸が減らない。今使っているクエン酸は3か月前に買ったものだけど、毎日使っているのにまだ半分ほどしか減っていません。

ですのでコストはほぼないようなものです。あぁ、混ぜる飲み物代がかかりますね。でも水道水で作ればほぼただみたいなものです。

 

from 疲労回復ドリンクの作り方

 

体を柔らかくする方法・まとめ

今回は、主に半身浴や呼吸法、ストレッチなどの体を柔らかくする方法のご紹介したが、体の固さは個性的なものでお悩みもまた千差万別です。

ご紹介したセルフケアではどうにもならない方、冷えや心身の緊張がお強いような方はツボや経絡の専門家の治療を受けてみるのも大事です。

お近くなら恵比寿整体院にご相談していただければいいし、地域 + ツボや指圧、経絡などのキーワードで東洋医学の専門家が探せると思います。

体が柔らかいと内臓も快調になりますし、心もすがすがしいですよね。ぜひ、ご紹介した体を柔らかくする方法を実践して、柔らかい体と心を実現してくださいね。